孤高のファイター・ハクサンムーン
残暑お見舞い申し上げます。今朝、トレセンでトンボを見かけました。セミも忙しく鳴いているし、GIを狙う面々が続々と帰ってきていますね。厳しい残暑はまだまだ続きそうですが、秋もすぐ間近に近づいているように感じます。
短距離王を狙うハクサンムーンがピッチをあげています。セントウルSからスプリンターズSへと駒を進めるプランは予定どおり。先週14日に坂路で58.1-41.5-25.8-11.8、今朝21日も同じく坂路で58.9-42.0-26.7-12.8の時計を出しています。調教を計画どおりに進められていますよ。そして何より、体がふっくらとして落ち着きがあるのが素晴らしいですね。
「いまの栗東トレセンは(北海道などへの遠征馬もいるため)在厩馬の数が少ないですよね。それがこの馬にとってはいいみたい。」と担当の櫻井助手は目を細めます。
ハクサンムーン
一般的に馬は集団動物といわれていますが、ハクサンムーンは群れない行動を好む孤高のファイター。わさわさと馬が集うなかで暮らすのは性にあわないのでしょう。他馬たちは調教を終え、坂路から誰もいなくなったタイミングに1頭ポツンと現れ、坂を駆け上がり、他の従業員さんたちが帰ってしまった人影まばらな厩舎に戻ってくる…。これが彼には快適な様子です。その証拠に馬体は今春よりふっくらとしています。雰囲気的には昨年秋を彷彿させます!なんともいえない、いいかんじなのです。
「放牧から520キロで戻ってきました。いまで500キロ。しっかり動き、かつ落ち着いていながらも徐々に引き締まっているかんじです。とても順調ですよ」(櫻井助手)
競馬のころには480キロくらいまで絞れているでしょうが、そこまでの過程がひじょうにいいので。昨年秋のような活躍が期待できるのでは?と察します。
現在、ハクサンムーンの左隣で暮らしているシゲルスダチ。眼の下はちょっと黒ずんではいますが、動きや様子からは夏負けも感じられず、元気にしていますよ!とくにカイバの食べるときの勢いが前走以前よりよくなったのがいいかんじです。スダチなりにがっついています。出走を予定している北九州短距離Sまでまだ日があるので速い時計は出していませんが。仕上がり早な上にあの体ですから、直前でしっかり調整されることでしょう。とにかく、元気が何より。ハクサンムーンに負けず、スダチもいい雰囲気です。
シゲルスダチ