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『夏の小倉競馬』いろいろ聞いちゃいました!【第4回】

  • 2014年08月27日(水) 18時00分
高倉稜


夏の小倉特集も今回が最終回。最終週の最終レースに行われる芝2600m戦の攻略ポイント、さらには開催後半のレース中に起きる「ジョッキーあるある」などを高倉稜騎手が披露してくれます!
(取材・文/大薮喬介)


泥がついてしまうと、お先真っ暗に!?

――なるほど、参考になりました。では、芝2600mはいかがでしょうか? 小倉の最終週、しかも最終レースに唯一組まれている距離ですが。

高倉 2000mと違って、案外行きたい馬が多いんですよね。向正面からのスタートですが、1700mと同じで、スタートしてすぐにコーナーなので、内枠で前々に行きたい馬が有利かなと思います。

――確かに過去3年の成績を見ても、内枠が有利ですね。馬券の参考にさせていただきます! ちなみにですが、小倉は雨が多いですよね。雨粒があたって、走る気をなくしたりする馬がいると聞いたことがあるのですが、本当ですか?

高倉 小倉はすごく暑いので、かえって涼しいと思う馬のほうが多いんじゃないですか。もちろん、泥があたったりすると、嫌がる馬はいますけどね。人間と同じですよ。たとえば、ダートレースで突然スコールになると、逃げ馬の直後なら問題ないんですが、少し離れていると、もろに泥をかぶるので、乗っている僕たちもすごく痛いんです。

――ジョッキーの泥対策としては、ゴーグルと「板」と呼ばれる下敷きのようなものをつけるんですよね?

高倉 そうですね。ゴーグルを何枚も重ねて板をつけない人もいますが、僕は痛いのがダメなので、絶対に板をつけます(笑)。

――つけるのを忘れたりすることはないんですか?

高倉 僕はないですけど、たまにゲート裏で「(板を)忘れたから、1枚貸してくれ!」という光景は見かけますね。板はダートだけじゃなくて、芝のレースでもつけることもあるんですよ。

――芝でもつける人がいるんですか?

高倉 結構いますよ。芝のほうが、塊が飛んでくるので。最悪なのは、その塊がベッタリくっついてしまって、まったく前が見えなくなるときです。あれは本当に怖いです!

――手で拭いたりすればいいじゃないですか。

高倉 それをしてしまうと、泥が広がって余計に見えなくなるんですよ。

――うわっ、それは怖いですね。

高倉 だから、ほんの少しの隙間から、覗きながら競馬をしているんです(笑)。

――なるほど(笑)。さて、この小倉開催が終われば、いよいよ秋競馬です。高倉騎手は1000万や1600万、オープンで穴をあけるイメージがあるのですが、ご自身はどう思っていますか?

高倉 そうなんです、僕はオイシイところだけを勝っているんです! というのは冗談で、偶然だと思いますよ(笑)。ただ、未勝利の人気薄よりも、条件戦やオープンの人気薄のほうが、チャンスはあると思います。未勝利は1勝もできない馬もいますし、後々オープンまで上がる馬もいるので、正直、能力差を計り切れない部分があるんです。でも、条件戦になると、最低でも1つは勝っているじゃないですか。よほど強い馬がいない限り、人気ほど実力の差はないと思うんです。オープンになればなおさらですよね。どの馬も、4勝以上しているわけですから。僕個人の考えですが、オープンの人気薄が一番チャンスがあると思っています。

――では、秋も期待していますね。

高倉 少しでも大きいところを獲れるように頑張ります!

高倉稜

高倉「少しでも大きいところを獲れるように頑張ります!」


【次回のキシュトーークは?】
次回は松山弘平騎手、久々(?)の登場です。少年時代に通っていた乗馬クラブの先生と、当時を振り返って大いに盛り上がりました。松山騎手はいったいどのような少年だったのでしょうか? 乞うご期待!

元祖「キシュトーーク」のレギュラー陣、国分恭介、国分優作、松山弘平、川須栄彦、高倉稜を中心に、栗東・美浦・地方からも幅広く、これからの競馬界を担うU25の若手ジョッキーたちが登場します!

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