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『人付き合いで許せないことは?』皆さんからの質問に太の本音炸裂

  • 2014年09月16日(火) 18時00分
小牧太

競馬にまつわるシビアな質問からプライベートの質問まで今月も相変わらずの質問ラッシュ!


今月も相変わらずの質問ラッシュ!「毎回、勝ちにいきますか? それとも馬の能力を見極めて、少しでも上の着順を狙うという騎乗をすることもあるのでしょうか?」という競馬にまつわるシビアな質問から、「今クールでハマっているドラマはなんですか?」といったプライベートの質問まで、ユーザーからの怒涛の質問に小牧騎手が本音を激白!
(取材・文/不破由妃子)


なんせ僕は、競馬界の高田純次やで(笑)

──今月も質問がたくさんきています。まずは、「スタートで馬が躓いて騎手が落馬するケースがありますが、馬が故意に騎手を振り落としているように見えることがあります。実際、そういうケースもあるのでしょうか?」というものです。

小牧 いや、躓いているだけです。そんな器用なこと、馬はできんと思うよ。普通に乗っているときに振り落とそうとしてくる馬はいるけどね。あんなに狭いゲートのなかでは、おそらく馬自身にそんな余裕ないわ。たぶん自分のことで頭がいっぱいやで思うで。だいたい、そこまで賢かったら、競馬なんかせんよ(笑)。ホンマに賢かったら、勝手に違うほうに走って行くはずや。

──賢い馬ほど本気で走らないといいますものね。

小牧 そうそう。ホンマにそう。

──続いては、「毎回勝ちにいきますか? それとも馬の能力を見極めて、少しでも上の着順を狙うという騎乗をすることもあるのでしょうか?」という質問です。ちょっと答えづらい質問かもしれませんが。

小牧 明らかに分が悪い場合は、入着を目指して乗ることはあるよ。後ろから行ったりする場合はとくにね。

──明らかに力の足りない馬で勝ちにいく競馬をしたら…。

小牧 大負けする。ちょっと例えは違うかもしれないけど、この前のキリシマツバサ(8月16日・小倉1R・2歳未勝利・1番人気6着)。あの馬の場合は1番人気やったけど、勝ちにいったぶん、6着に負けてしまったという典型的な例ですわ。僕も勝てると思っていたから4コーナー手前で3番手くらいまで上がっていったんやけど、ついていったぶん、直線ではもう脚がなくなってしまって。

──人気馬に乗っている場合は、やはり“勝ちにいく競馬”になりますよね。

小牧 そうやね。ただ、ジョッキーの感覚として、“もうひとつやな…”と思えば、そんなに無理な競馬はしない。この前のキリシマツバサは、勝てると思ったからああいう競馬をしたんやけど、結果的にジッとしておけば3着はあったかなと。まぁ結果論なんやけどね。

──そのあたり、ファンとジョッキーの間には温度差がありますよね。

小牧 ファンの人はお金を賭けているわけやから、「人気している場合は常に勝ちにいってくれ」と思うのが当然やろうね。ただ、勝ちにいって勝つ馬は、ホンマに強い馬や。実際は、必ずしも「人気イコール能力」というわけじゃないからね。

──続いては、「今年の夏も、競馬のあとに小倉の街に繰り出したかと思いますが、馴染みのお店やオススメのお店を教えてください」というリクエストです。

小牧 あのね、僕だって毎週街に繰り出して飲んでるわけじゃないんやで(笑)。今年は、一度だけ嫁さんを呼んで、(バレットの)娘と3人で食事に行きましたわ。その前は宮崎の実家に帰ったりしていたからね。

──ですよね。どうやらそういうイメージが付いてしまったようで(笑)。オススメのお店というのも、なかなか答えづらいところかと思いますが。

小牧 そうやねぇ。たくさんあるけど…教えられんねぇ(笑)。あ、新聞のコラムで「小山」は紹介したな。料理はお任せで、コの字のカウンターだけの小さいお店なんやけど、なんでも美味しいからよう飲める。日本酒の種類が豊富でね。豊くんや川須や高倉も連れて行ったことがあるよ。もう1軒、いいところがあるんやけど…そこはやめとくわ(笑)。

──わかりました。続いては、「太論を読んでいると、小牧さんは人付き合いについて一本筋が通っているように思えます。そんな小牧さんから見て、人付き合いのなかで絶対に許せないと思うことはどんなことですか?」

小牧 えー! 適当やのに。なんせ僕は、競馬界の高田純次やで(笑)。許せないこと…そうやなぁ、年齢に関係なく、基本的に気の利かん人は好きじゃないね。若くてもしっかりしている子は気が利くからね。ただ、「この人、気が利かんなぁ」と思っても、口には出さんよ。

小牧太

なんせ僕は、競馬界の高田純次やで(笑)



──最後の質問です。「以前、『太論』でドラマの話をよくされていましたが、今クールでハマっているドラマはなんですか? ちなみに私は『昼顔』にハマっています」ということですが。

小牧 まさに『昼顔』、言おうとしたのに(笑)。昨日も嫁さんとふたりで録りためたぶんを観てたんやけど、「ほらほら、あんな風にしてんねやろ(笑)」とか言われながら…(苦笑)。あれ、嫁さんとふたりで観るのはダメやね。面白いっていうより、あのドラマは怖いわ。リアルやもんなぁ。現実でも、主婦のみなさんはあんなことしてんねやろうか(苦笑)?

──ご想像にお任せします(笑)。ほかには?

小牧 たくさん観てるよ。『黒田官兵衛』も好きやし、あと『若者たち』! あれは毎週、楽しみにしてます。現代の話やけど、どこか昭和の匂いがしてね。毎週、泣いてますわ(笑)。

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 このたび、『太論』の書籍化が決定し、5月29日(木)に発売となりました! 「小牧太ヒストリー」や、毎週の太論から厳選した「太語録」、さらに大井の的場文男騎手との録り下ろし対談など、小牧騎手の魅力がギュッと詰まった盛りだくさんの内容です。是非お読みください!
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【次回の太論は!?】
次回は、9月中盤までのベストレース、ワーストレースを回顧。今週末は、いよいよダノンメジャーが野路菊Sに出走しますが、はたしてその結果は? 小牧騎手の生の声をじっくりお届けします!
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。その後もローズキングダムとのコンビで朝日杯FSを制するなど、今や大舞台には欠かせないジョッキーとして活躍中。

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