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ロンシャンの前に新潟内回り

  • 2014年10月03日(金) 18時00分


◆馬場によって極端な偏りが出るコース

さて、今週末は凱旋門賞。亀谷敬正ホームページでは、当サイトでもお馴染み、血統評論家の栗山求さん(現在フランス滞在中)と凱旋門賞について雑談した模様をお伝えしております。

一部をご紹介しましょう。

亀谷敬正(以降 亀) 凱旋門賞って、日本でいえば「春の天皇賞」とか「有馬記念」に近いですよね。ディープインパクト産駒はすでにダービーを複数の産駒が勝っています。しかし、今のところ、春の天皇賞、有馬記念を勝っていない。同じように、欧州のディープインパクトともいえる、ガリレオの産駒は凱旋門賞を勝っていない。凱旋門賞は、日本の天皇賞春や有馬記念同様「賞金の高いローカルレース」という感じ。

栗山求(以降 栗) そうですね。今の欧州は2000mが主流です。この前引退したキングマンとかフランケルとかマイルから2000mの馬がもの凄く評価が高いんですよ。だから2400mを勝つと、種牡馬としてはスピード不足と見られる。凱旋門賞は、有力馬の回避が多いのは「勝ってしまうと種牡馬価値が下がってしまう」っていう側面もあるんですよね。

亀 たしかに、日本で天皇賞春と有馬記念を勝って、JC、天皇賞秋は負けちゃうような馬は、種牡馬としてスピード不足と思うもんなぁ。もちろん、凱旋門賞も天皇賞春も権威あるレースには違いないですが。

栗 そうですね。有馬記念もメルボルンCも凱旋門賞も勝った場合の血統的価値は別として、お祭りとしては素晴らしい。

亀 あくまで、凱旋門賞馬は血統的に見るとローカルになってしまうだけですから、勝つことは名誉なことですよね。「天皇賞春」がディープインパクト産駒ではなく、サンデー系の中でもステイゴールドやミスキャスト、マンハッタンカフェ産駒が勝ってしまう。凱旋門賞もサドラーズウェルズ系やダンチヒ系のなかでも、ガリレオのようなバリバリのリーディングじゃなく、少しローカル風味が入った産駒に相性が良いレースではあります。

続きは亀谷敬正ホームページにて無料にてご覧いただけます。

その前に、日本ではスプリンターズSが行われます。雑談にも書かれていますが、凱旋門賞の賞金はお金持ちがスポンサー。一方、日本競馬は、ボクのような庶民の馬券の積み重ねで成り立っています。(ボクだって、某1レースの1着賞金ぐらいは毎年控除率から取られているんです)

凱旋門賞の前に(いや、凱旋門賞は寝過ごしてでも)土曜、日曜の馬券はしっかり買って日本競馬を土台から支えましょう。とまで書くと大げさですが。

さて、スプリンターズS。今年の舞台はバイアス(偏り)が極端に出やすい新潟内回り。

たとえば、先週日曜の新潟内回りはダンシングブレーヴの血を買うだけで、どうやったって馬券は当たりました。これは、特定の血に極端に有利なバイアス(ブラッドバイアス)が発生していたからです。

先週日曜の新潟内回り芝2200m以上のレースは7レースとオールカマー。ダンシングブレーヴの血を持つ馬は7レースがイルミナティ、レイズアスピリット。オールカマーはクリールカイザー。結果は7レースの該当馬が1、2着。オールカマーも12人気ながら3着に激走したのです。(一応、結果論ではなく、両方とも事前に推奨して予想も当てました)

ダンシングブレーヴの父系、リファールの差しを重視するなら、マヤノリュウジン、レッドオーヴァル。

先週の新潟7のレイズアスピリット、オールカマーのクリールカイザーはいずれもキングヘイロー産駒。これもベタに行くなら、マヤノリュウジンはキングヘイロー産駒。

少し応用技ですが、キングヘイローが走りやすいバイアスが発生すると、タイキシャトル産駒も走りやすくなります(スペースの関係上、詳しい解説は、他誌のコラムで書きます)
ストレイトガールは母父タイキシャトル。

いずれにせよ、馬場によって極端な偏りが出るコースですから、土曜の馬場の流れを見ることが、より一層重要になりそうです。もちろん、流れを見たところで当たるわけでもないんですが、絶対的な才能よりもバイアスをより重視したいと思いこんでるレースです。

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血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
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