「ダービーに向けて戦っていかなければならない馬」
先週はショウナンパンドラの秋華賞優勝、よかったですね! パンドラのことは、春にもこのコラムで取り上げました。当時は素晴らしい素材でありながらも…。エルフィンSは2着で賞金が積めず、フラワーカップもスイートピーSも5着で権利が取れず。あと一歩のところでクラシック出走を果たせませんでした。
「春はどれかのレースであと1つでも前の着順に来ていればクラシックに出れたかもしれないだけに悔しかったですが…。あのころより、体もしっかりしてきましたね」と、高野師。結果論ですが、あのとき無理をしなかったのがよかったのかもしれませんね。
「次走はエリザベス女王杯を視野に入れていますが、もう少し馬の状態を見てから決定します」とのこと。時計が速かったので脚元への負荷が心配でしたが、大丈夫そうですよ。
秋華賞を勝ったショウナンパンドラ
高野厩舎は良血の期待馬が数多く集まってきていますから。これからますます目が離せなくなります!中でも萩ステークス(11月1日、京都競馬場)に出走するポルトドートウィユは必見!!
今週は坂路で持ち乗りの川辺助手が騎乗しての追い切り。時計は52.9-39.1-26.3-13.6。ゴールデンボーダー(牝2、高野厩舎)と併せて0.8秒先着しています。
「夏前はまだまだ子供だったのであまり強い調教はできなかった。でも、ここにきてだいぶしっかりしてきたので、今回は今までで一番しっかり攻めた。なかなかいい動き、いい息づかいだったよ」(川辺助手)とのことでした。
その1週前の坂路で追い切っており、そのときも手ごたえ的には“一杯”。今回も同じく“一杯”ですが、内容的には今週のほうがハードなようです。
競馬まであと1週ありますが、今週しっかり叩かれてさらに馬が変わってくることでしょう。
普段はまだまだこどもっぽいですし、体型もまだ幼い。伸びしろはかなり大きく、楽しみで仕方ありません。
そもそも、ポルトドートウィユというのは駅の名前。フランス・ロンシャン競馬場を行き来する直通バスの行先なのです。わたしも今年、ロンシャン競馬場出発の無料バスに乗り、ポルトドートウィユ駅を利用しました! まぁ、普通の駅なのですが、この馬のことを思い出すとそれだけでワクワクドキドキしてしまいました。
高野師も「ダービーに向けて戦っていかなければならない馬」と何度も話しています。いまはまだ、その出発点を少し出たところ。このまま順調に勝ち星を重ねて欲しいものです。
ロンシャン競馬場への直行バスが行き来するポルトドートウィユ駅
担当の川辺助手にじゃれるポルトドートウィユ
ポルトドートウィユ