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一度打ち切りがあったが、それ以外は大きな天候不順もなくきわめて順調に推移した今年のホッカイドウ競馬

　今春4月23日より開幕した道営ホッカイドウ競馬が、いよいよ明日、今年度の幕を閉る。最終13日は恒例の道営記念が予定されており、他にも第2回ブロッサムC(サラ2歳オープン、1着賞金250万円)が組まれ、重賞2レースの豪華版である。

　また、浦河や静内(新ひだか町)などのAibaでも、最終開催日に連動して、それぞれファン向け行事を計画しており、生産地を挙げて盛り上げるべく準備が進められている。

　思えば、今年度のホッカイドウ競馬は、春以来、割に順調に開催を消化してきた。昨年は休止日や途中で取り止めになる日もあったが、今年は唯一6月25日に5Rで打ち切りになったのみ。それ以外は、これまでのところ予定していた全日程を無事に施行できている。それほど大きな天候不順もなく、きわめて順調に推移したと言えよう。

　全15開催、80日間のうち、すでに先週までで77日間の開催を終えており、ざっと計算したところ149億円余の売り上げになっている。因みに昨年は約140億円。したがって、現時点でも昨年の売り上げをかなり上回っており、残り3日間でどれくらいの上積みが期待できるかという状況だ。

　ただ第15回開催(11月4、5、6日と11、12、13日)は、前半が川崎競馬、そして後半(つまり今週)は大井競馬と、いずれもナイター競馬との競合となることから、それほど大きな数字は期待できないかも知れない。南関の同時開催が4場のうちどこになるかが実はかなり大きく売り上げを左右する要素になっており、浦和や船橋ならば昼間開催なので、ホッカイドウ競馬もある程度は売り上げ増が見込める。しかし、川崎や大井が相手だと、やや厳しい数字になる。

　川崎との競合になった先週は、6日(木)に、交流重賞の「北海道2歳優駿」(JpnIII)が行なわれたが、この日で2億9459万8300円。しかし、4日と5日は、1億5400万円、1億8100万円とやや振るわず、3日間で6億3053万円の売り上げにとどまっている。交流重賞によって“貯金”できたとはいえ、今週のブロッサムCと道営記念は、いずれも地元馬中心のメンバーになるため、それほど大きな売り上げは期待できない。因みに昨年の最終日は、1555人の入場で、2億5390万円という数字であった。

　もっとも、本場の入場人員は、近年あまり売り上げには関係がなくなってきている。大半を場外及びネット投票に依存するホッカイドウ競馬の場合、本場の売り上げは微々たる数字だ。例えば、6日の北海道2歳優駿は、ディアドムス(三浦皇成騎手)が2着のカラパナビーチに4馬身差をつけ圧勝したが、このレースの売り上げは1億2634万円余。うち場外発売分は実に1億2354万円で、差し引きすると本場での売り上げは280万円でしかない。



　この日は11月にしては異例の暖かさで、夜になっても気温は11度〜12度もあり、それほど厚着をせずとも外で観戦できるくらいの恵まれた気象条件だったが、入場人員は1000人を割っていた。好天であっても、11月のこの時期になるとさすがに客足が遠のくのだが、売り上げシェアの大半を場外に依存しているので、天候の善し悪しもまたあまり売り上げには関係なさそうだ。

　来週、改めてホッカイドウ競馬の開催成績について触れる予定でいる。それにしても、今最も気になるのは天候である。予報ではかなり荒れることが予想されており、気温も一気に急降下するらしい。この時期になると、雨から雪に変わることも覚悟しておかねばならず、ノーマルタイヤでの遠征はいささか厳しいかも知れない。



　明日の門別は様々なイベントが用意されている。日高特産市や北海道ご当地グルメ屋台、なめこ汁無料サービスなどのグルメイベント。またアフタヌーンティー教室やボディジュエリーアート無料体験などのレディースイベントもあれば、グッズやお食事券の当る抽選会、最終レース終了後には所属騎手との交流会も予定されている。静内高校吹奏楽部によるファンファーレ演奏も企画されており、オーラス開催を何とか賑やかに飾りたいという関係者の意気込みが伝わってくる。明日の開場は午後2時。できるだけ多くの人々が集まることを願っている。