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いよいよ有馬記念

  • 2014年12月26日(金) 12時00分


追い切りと馬体が素晴らしかったゴールドシップ

 さぁいよいよ2014年競馬ラストウィーク。そして有馬記念です。とは言っても年明け早々に競馬は開催ですが…。

 さてまずは先週の朝日杯FSからの話をしたいと思うのですが、蛯名騎手凄いの一言ですね。前日の雨で馬場は緩くなり、直線は外の方が伸びる状況。1日レースを騎乗していく中で「やはり外の方がいい」と判断した蛯名騎手は、1枠2番が仇とならないよう、あえてユックリのスタート発走を選択して直線は外に出す形に。レース直後、ダノンプラチナを管理する国枝師は、「鞍上が上手いよ、冷静だもん」と蛯名騎手を称えると、今度は蛯名騎手が、「俺、上手いわ〜」と笑いながら陣営の元へと戻り、馬を囲んで温かみある柔らかな空気に包まれていました。

 その前週の阪神JFに続き新馬戦から手綱をとっていたという事実だけでなく、マツリダゴッホやアパパネなど、ここに至るまでの馬作りを蛯名騎手が厩舎と共に歩み結果を残してきた背景のあるコンビ。そうした今までの背景が非常に大きなウエイトをしめていると思える今回の勝利でした。

 さて話題を変えまして、JRA初の試みとなった枠順選択制。木曜日にBSフジでライブ放送を行いましたが、皆さんご覧になられましたか? 12時からのスタートとなったのですが、中継を結んだ栗東トレーニングセンターの事務所には、調教師・騎手以外にも担当者や調教助手、馬主、牧場関係者、はたまた出走馬ではない調教師の方の姿もありましたし、皆、スーツや普段着、仕事着が多い中、ウインバリアシオンの藤岡康太騎手は勝負服で登場。笑えました。

 この内容が決定した時、個人的な意見として公開抽選は大賛成な一方で枠順を選択するという行為については正直なところ疑問も…。しかしながらオンエアを通して感じたことは、1頭の馬を取り巻く陣営(例えばジェンティルドンナであれば、石坂調教師・井上助手・日迫厩務員が並んで座り、共に喜びの笑顔を見せている姿)などが伝わったことや、厩舎とメディアが一緒になって番組を作れた点が非常に良かったと思えるものでした。

 さてその有馬記念、軸はエピファネイアでいこうと決めていたのですが、ゴールドシップの追い切りと馬体が素晴しい。しかもエピファネイアは外目の枠に…でも…と、まだまだこの2頭のどちらを軸にするか迷い中です。

 さて当日の競馬場はイベントが盛りだくさん。またレース終了後にはジェンティルドンナの引退式もあります。有馬記念は是非とも競馬場でお逢いしましょう。

 今年も1年お付き合いくださいまして、誠にありがとうございました。ステキな年末・年始をお過ごしください。それではホソジュンでしたぁ。

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愛知県蒲郡市出身。JRA初の女性騎手として96年にデビュー。2000年には日本人女性騎手初の海外勝利を挙げ、01年6月に引退。 現在はホース・コラボレーターとして、フジテレビ系『みんなのKEIBA』などに出演。

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