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ハープスターのコメントに「いつもどおり」「変わらない」が続く理由

  • 2015年01月15日(木) 18時00分


祖母のベガは「ヤギのように毛がふさふさだった(笑)」

 先週土曜日、ハープスターが栗東に帰ってきました。その様子はニュースでもお伝えしたとおり。冬毛が生えやすい体質なので見栄えはしませんが、相変わらず元気そうです。

 ハープスターの冬毛について、担当の山口厩務員はこんなことも言っていました。

「ハープスターは冬毛が出やすく気候の変化に敏感。フランス(編集部注・9月下旬のシャンティ滞在時)でもいったん(冬毛が)出かかったが、気温が下がりきらなかったので落ち着いた。でも、帰国して白井の競馬場に入ったらすぐに出たからね」

 なるほど。祖母のベガにいたっては、松田博師は「ヤギのように毛がふさふさだった(笑)」と話しています。まぁ、牡馬だと冬毛が生えていると心配しますが、牝馬なので。まぁ、そんなに心配することはないでしょう。

 食欲については…先日ニュースで入稿した写真のとおり。牧草に顔を突っ込んでよく食べていましたよ!さすがに2歳時のような見違えるような食べっぷりではありませんが。牝馬は食の細さを心配されるケースが多い中、ほんとにたくましく食べています。これなら安心ですね。

トレセン密着

ハープスター


 今後、京都記念からドバイを視野に入れて調整されていくわけですが、松田博師は「いつもどおり、変わりなく」調整していくとのこと。ファンの方から、松田博師はいつも「いつもどおり」と話しているけど、いつもどおり以外のことってあるんですか? と聞かれました。はい、ありますよー。毎朝、調教の騎乗者へいつも馬の様子をみながら指示をしていますし、騎乗する助手さんや騎手さんによって注文を変えたり騎乗者を変えたりしています。そんな中で「いつもどおり」が続くハープスターはそれだけ状態が安定しているということなのだと察します。普通に、この馬らしくベースの力を伸ばしていけばいい。そう感じます。特に牝馬は精神面での微妙な変化が調教やレースに大きく影響するものですが。ハープについては、どっしり構えていつも変わらず、といったかんじで。だからこそ、「変わりない」調教を重ねられるのだと察します。このまま、京都記念まで「いつもどおり」の調整が続きますように。

 ハープスターと一緒に栗東に帰ってきたタガノグランパ。こちらも元気いっぱいですよ。相変わらず大人しいです。改めてさっき馬房に見に行ったんですが、実に悠々とカイバを食べておりました。今回、短い放牧でしたが「クビまわりなどさらにしっかりしてきた」(担当の増井助手)そうですよ。「いい意味で変わらない状態で戻ってきました。あわせて成長はしていますが、それ以上に体が増えることもなくとても順調です」(増井助手)。厩舎スタッフからも、やはり「変わらない」というコメント。

トレセン密着

タガノグランパ


 そうなんです。成長はしているけれど、あくまでも理想としている成長曲線の範囲内、想定内の中でおさまっているから「変わりない」んですよね。これはハープスターにも言えること。毎日、見ているとどんなに成長しても「変わりない」じゃないですか?でも、たまに見ると大きく変わったように見える。それだけ、どこにいても頻繁に松田博師は愛馬を見ているということです。

デジタルレシピ研究家。パソコン教師→競馬評論家に転身→IT業界にも復帰。競馬予想は卒業したが、現在も栗東トレセンでニュースやコラム中心の取材を続けている。“ねぇさん”と呼ばれる世話焼きが高じ、AFPを取得しお金の相談も受ける毎日。公式ブログ「ねぇブロ」(http://ameblo.jp/takako-hanaoka/)

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