◆普通の天気ならば、今年こそは昨年封印した戦法を使うつもり
(今とはコースが違いますが)一昔前の高松宮記念はサンデーサイレンス産駒を買えば、面白いように儲かるレースでした。
2007年の高松宮記念では芝1200m初出走のサンデーサイレンス産駒、スズカフェニックスとペールギュントを対抗、本命に選んで、400倍の馬連を大本線的中したのもいい思い出です。
そして、今。高松宮記念の鬼種牡馬はディープインパクトが引き継ぐことでしょう。というコラムは、昨年も書いて直前までレッドオーヴァルに注目していたのですが、最終的な予想はアドマイヤコジーン産駒のスノードラゴン(8人気2着)にしてしまいました。
理由は重すぎる馬場でディープの末脚が不発になると読んだから。普通の天気ならば、今年こそは昨年封印した戦法を使うつもりです。
今年のディープインパクト産駒はレッドオーヴァルとミッキーアイル。
2頭を管理するトレーナーもこのレースでは好材料。当コラムでも何度も書いていますが、料理でたとえるならば、血統は素材で、調教師は調理師。レッドオーヴァルの管理調教師は芝1200mG1のマイスター安田隆行師。ミッキーアイルを管理する音無調教師は、2006年の高松宮記念で当時のダービー血統、サンデーサイレンス産駒のオレハマッテルゼを脚質転換させ、芝1200m初挑戦で優勝させました。サンデーからダービー血統を引き継いだディープインパクト産駒を1200mで開花させるには申し分ないトレーナーです。
ただし、枠順次第では、またしても気分が変わるかもしれません。種牡馬には「得意な枠」も傾向が出ます。たとえば、ディープインパクト産駒は、芝1200m重賞で枠番7枠か8枠の「外枠」を引いた際の期待値が優秀です。
該当馬の成績は、2012年以降、勝率が16%。複勝率が39%。単勝回収率103%。複勝回収率は119%。年別の複勝回収率を見ても、回収率95%を下回った年は一度もありません。
さらに、芝1200m重賞でディープインパクト産駒が7枠か8枠を引いた場合。なんと出走した4頭すべてが3着以内に走っています。
スプリント戦、特にスプリント重賞でディープ産駒が外枠を得意としているのは、7、8枠が走りやすい「外差し」を得意としているのが最大の理由でしょう。また、スプリント戦ではディープ産駒はスタミナも最上位。少々外を回ってスタミナをロスしたところで末脚が鈍ることはありません。
ということで、先日のオーシャンSでは、7枠を引いたディープ産駒のベステゲシェンクを本命にしました。中山芝1200mはディープ産駒が苦手なコースなのは百も承知でしたが、外枠を引いたことに加え、当時の中山芝はいつもよりも外差しが決まるからこそ本命にしたのです。
が。結果は微妙な3着。終わってみれば、中山芝1200mは苦手なのかも? と反省した次第です。中京の芝1200mは芝1200mのなかではディープ産駒が得意とするコース。中山ですら外枠を引けば走るのですから、より得意な中京で外枠を引けばディープ産駒は「買い」の一手ではないでしょうか?