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今年こそベタな話で当てられるか

  • 2015年04月29日(水) 18時00分


◆今年こそは、再びトニービンの血が破壊力のある馬券を提供してくれるかもしれません

 2012年の天皇賞春…こう書き始めた地点で、もはや何を書くかは察しのつく方々も多いことでしょう。あとはゴーストライターにお任せで大丈夫です(笑)

 145万馬券になった2012年の天皇賞春では、1着ビートブラック、2着トーセンジョーダン、3着ウインバリアシオンすべて「トニービン」の血を持つ馬。2012年出走馬18頭のうちトニービンの血を持つ馬は5頭のみでしたが、4、5着馬もその残り2頭のトニービンの血を持つ馬。

 と、2012年以降は似たような原稿を何度も書いていますが、2013年以降、天皇賞春でトニービンの血を持つ馬が上位を独占したことはありません。

 でも、2012年のようにトニービンの血を持っていない馬には、上位争いする権利すらないレースがあったことも事実。昨年も、2010年も2014年もトニービンの血を持つ馬が連対しているんですから、天皇賞の注目血統には違いありません。

 そして今年こそは、再びトニービンの血が破壊力のある馬券を提供してくれるかもしれません。ラブリーデイとカレンミロティックがトニービンの血を持っているからです。

 ラブリーデイとカレンミロティックは血統以外でも強調材料があります。それはレコードホルダーであること。前走の阪神大賞典では凡走していますが、これは買い材料ですらあります。

 最近の天皇賞春は、阪神大賞典で好走した人気馬が次々と馬券圏外に沈みます。過去5年、同組で当日4人気以内に支持された馬はのべ5頭がすべて5着以下。

 阪神大賞典はスピードが削がれ、馬力が要求されるレース。一方で、天皇賞春はスピードが活きるレース。阪神大賞典では馬力を活かして好走した馬は、天皇賞春ではスピードレースについていけずに体力を消耗してしまうからです。

 先に書いたようにラブリーデイとカレンミロティックは阪神大賞典で凡走したのはスピード型だから。しかし、その欠点は天皇賞春では長所に変わる可能性も十分。

 もう少し血統の話を補足しておくと、ラブリーデイは母系にリアルシャダイ。1995年はライスシャワー、ステージチャンプ、ハギノリアルキングとリアルシャダイ産駒が1〜3着を独占。2004年に単勝70倍で逃げ切り勝ちしたイングランディーレは母父にリアルシャダイ。母系に入っても天皇賞春の鬼ぶりを発揮しています。

 カレンミロティックの父ハーツクライは、芝2500m以上の種牡馬ランキング(勝ち星数)ではステイゴールドと双璧をなす種牡馬。ミスキャストやアドマイヤベガなど、母父にトニービンを持つサンデー系種牡馬は、このレースに相性が良いです。

 他では、アドマイヤデウスも日経賞前までの天皇賞春に関するコラムでは注目馬に上げてました。父にトニービンを持ち、お祖母さんが京都芝3000mを勝利している天皇賞春にピッタリの血統。ただ、日経賞を勝って人気になりそうですね。なんて書くと「血統は変わらないのに戦歴で評価が変わるのはおかしい」なんて誤解を受けそうですが、元々血統ビームは「戦歴を血統で取捨する方法論」なので戦歴が変われば同じ血統でも評価は変わるんです。

 そうそう。戦歴だけじゃなく、枠順などのファクターでも評価は変わります。昨年は、ラストインパクトを枠順が確定するまでは、色んな媒体で注目馬にあげていました。

 ラストインパクトの母父ティンバーカントリーはスピードの持続性を強調するので、主流コースの適性は下げてしまう特徴も。だからこそ、天皇賞春のような特殊条件は得意。他では、有馬記念も宝塚記念も得意のはず。近親にナリタブライアン。豊富な体力の裏付けがありながら、完全に主流の適性ではないために走るツボが限定されるタイプ。好きな馬というわけでもないんですが、ちょっとクセのある馬はどうしても推奨する機会が増えてしまいます。

 昨年は11番ゲートを引いたので、最終予想では大幅に評価を下げました。このレースは外枠は不利ですし、この馬自身が長距離では内枠のほうが能力を出しやすいタイプだから。昨年も内枠を引いていたら本命にしていたハズ。重要な枠順確定後の見解はホームページで。

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血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
ウマい馬券にて『血統ビーム』の予想提供中

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