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ユーザーからの質問4連発!「将来期待できそうなジョッキーは?」

  • 2015年05月12日(火) 18時00分
小牧太

今回はメンタルについての深〜い質問まで、いつもながらの太節でガッツリ答えてくれました!


祝・重賞制覇! 新潟大賞典でシビれる騎乗を見せてくれた小牧騎手ですが、その話は来週じっくりと…。で、今週は、ユーザーからの質問4連発! 競馬ファンならではの素朴な質問から、メンタルについての深〜い質問まで、いつもながらの太節でガッツリ答えてくれました。
(取材・文/不破由妃子)


松若くんは、ベテランみたいな乗り方をするなぁ



──今回は、こんな素朴な質問から。「ジョッキーパンツをブーツに入れているときとそうでないときがありますが、その違いは何なのでしょうか?」というものです。

小牧 ああ、それはね、ブーツの外に出す用のパンツと、ブーツの中に入れる用のパンツがあるの。

──種類の違いということですか?

小牧 そうそう。馬場がドボドボのときはみんな出す用のパンツを履いているけど、寒かったり、ちょっと湿っているくらいだったら、大概は中に入れるパンツを履いてると思うけど。

──ダートのときは、パンツをブーツの外に出している人が多いような気がしますが、あくまで馬場状態によってということですか?

小牧 そうそう。ダートも芝も関係ない。馬場状態が悪いと、ブーツのなかに泥が入ってしまうでしょ? でも、パンツをブーツの外に出していれば、入ってこないから。その差です。まぁ、レースを観ていればわかると思うけど、出すか出さないかは人それぞれやけどね。

──では、続いての質問です。「よく“巧いジョッキーとそうではないジョッキー”の話題になりますが、それを見分けるポイントがあれば教えてください」というものです。

小牧 わからん、それは。なんせ判断材料はひとつではないからね。正直、「下手くそやなぁ」と思いながら見ていても、よう勝ってるジョッキーはいるし。

──同じジョッキーとして、どこを見て“下手くそ”だと思うのですか?

小牧 姿勢とか鞍付きとか…。

──鞍付きというのは鞍はまり?

小牧 そうそう。“鞍はまり”を具体的に説明するのはこれまた難しいけど…、そうだなぁ、たとえばスキーなんかでも、見るからに“巧いなぁ”っていう人いるでしょ? それと一緒やね。

──なるほど。この質問には続きがありまして、「小牧さんから見て、リーディング上位ではないけれど、将来期待できそうなジョッキーがいれば教えてください」とのことです。

小牧 そうやねぇ…。ああ、松若くんは、それこそ“鞍はまり”がいいと思う。追い方ひとつをとっても、ベテランみたいな乗り方をするなぁって。ジョッキーのなかでも小さいほうやのに、すごくしっかり乗ってくる。そう思いながら見てますわ。

──やはり一番わかりやすいのは姿勢ですか?

小牧 そうだと思う。僕はできるだけ前に重心をかけて…って思いながら乗ってるんやけどね。なんていうのか、もっと突っ立って乗れば楽なんやろうけど、僕はそうじゃダメだと思っているから。

──続いての質問は、久しぶりに人生相談的な…。

小牧 おお、久しぶりやね。お酒の場なら、なんぼでも相談に乗ってあげるんやけど(笑)。

──シラフのときに申し訳ありませんが、ひとつよろしくお願いします(笑)。「毎週火曜日の更新を楽しみにしております。小牧さんは自分のダメな部分も隠さず話してくれるので、とても親近感がわきます。僕はついついハッタリをかましてしまって、あとで後悔することが多いのですが、小牧さんもそういうときはありますか?」というものです。

小牧 あるある(笑)。誰だって調子に乗ってしまうことはあるでしょう。まぁ、僕の場合は、大抵飲んでる席でついつい調子に乗ってしまうんやけど、次の日には「そんなこと言ったっけ?」って忘れたふりをしてしまうけどね(笑)。ただ、普段から調子のいいヤツはどうかなぁと思う。信用できないというか、あんまり好きじゃないねぇ。人間、自然体が一番でしょ。

──続いてもメンタルに関する質問です。「ジョッキーという仕事は、自分に自信がないと続けられない仕事だと思いますが、小牧さんの自信の源は?」。

小牧 それはやっぱり技術でしょう。人がどう思ってるかはわからんけど、僕は自分で自分の技術を信じているから。まあね、いくら自分の技術に自信があっても、まったく勝てないようでは話にならんけど、結果が出ているうちはまだまだいけるだろうと自分では思ってる。

小牧太

人がどう思ってるかはわからんけど、僕は自分で自分の技術を信じているから



──この質問には続きがありまして、「小牧さんも時には自信をなくすことはありますか?」と。

小牧 あるある! しょっちゅう「これじゃアカンなぁ」と思ってるよ。そういうときは、どうしてもいろいろと考えてしまうけど、結局、僕らの場合は、勝つことが何よりの薬。勝つことでしか自信を取り戻せないからね。

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【次回の太論は!?】
 新潟大賞典では、テン乗りのダコールを鮮やかにトップゴールに導いた小牧騎手。はたして善戦マンを覚醒させた騎乗の決め手はなんだったのか!? 次回は重賞制覇の舞台裏に迫ります!
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。その後もローズキングダムとのコンビで朝日杯FSを制するなど、今や大舞台には欠かせないジョッキーとして活躍中。

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