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　GIレースの谷間に行われる、夏の阪神の風物詩マーメイドS。今年は中距離に適性の高い、秋に向けて賞金を加算しておきたい面々が揃った。ハンデ戦でもあり混戦になりやすいレースだが、ここで結果を出して秋に一線級と戦うのはどの馬か。出走を予定している主な有力馬は次の通り。

■6/14(日)　マーメイドS(3歳上・牝・GIII・阪神芝2000m)

　バウンスシャッセ(牝4、美浦・藤沢和雄厩舎)の前走はマイルがさすがに忙しかった。中距離向きで、2000mへの距離延長は間違いなくプラス材料。阪神の力の要る馬場も合っていそうで、ここは前々走の中山牝馬S以上の走りが期待される。

　アースライズ(牝3、栗東・矢作芳人厩舎)は1800mの未勝利戦を勝ち、同距離のフラワーCで2着に入った。マイルの桜花賞では8着に敗れたが、距離が延びたオークスでは4着と健闘した。中距離では安定感があり、前走よりもメンバーが落ちるここは初重賞制覇の期待が掛かるところ。

　リラヴァティ(牝4、栗東・石坂正厩舎)は前々走で逃げ切り勝ちを収めると、続く重賞の福島牝馬Sでも2着に入り、力のあるところを見せた。今回が試金石となりそうだが、条件は合いそうで上位争いは十分に可能だ。

　その他、力を付けているウインプリメーラ(牝5、栗東・大久保龍志厩舎)、連勝中のマリアライト(牝4、美浦・久保田貴士厩舎)、決め手上位のパワースポット(牝7、美浦・菊沢隆徳厩舎)辺りも上位争いの圏内。発走は15時35分。

【データ分析】
人気(ハンデ戦になった過去9回)…1番人気は[2-0-1-6]勝率22.2%、複勝率33.3%と不振。1〜3番人気が[5-1-3-18]複勝率33.3%、複勝回収率64%と奮わず、4〜6番人気が[0-2-3-22]複勝率18.5%、複勝回収率54%、7〜9番人気が[3-2-0-22]複勝率18.5%、複勝回収率90%となっている。10番人気以下の人気薄は[1-4-3-36]複勝率18.2%、複勝回収率216%ととびぬけた成績。荒れることを前提に予想を組み立てたい。

斤量(ハンデ戦になった過去9回)…負担重量が53.5kg以上の馬が[2-3-3-40]複勝率16.7%、複勝回収率52%とあまりよくないのに対し、53kg以下の軽量馬が[7-6-6-58]複勝率24.7%、複勝回収率164%と回収率で大きな差をつけている。このレースを予想する上で重要になる9番人気以下の人気薄の軽量馬に絞って見てみると、[3-3-3-34]複勝率21.0%、単勝回収率367%、複勝回収率236%とかなりの好成績。該当馬がいれば積極的に狙いたい。

馬番(3回阪神4日目にAコースで行われた過去2年)…2年前から第3回阪神開催の4日目にAコースで施行されるようになった過去2年を見てみると、馬券に絡んだ6頭の内3頭は人気馬、残り3頭は人気薄であった。人気馬は1〜2番人気が[1-0-2-1]複勝率75.0%、複勝回収率120%で3着以内に入れなかった一回も4着と、上位人気馬はここ2年は走っている。人気薄で馬券になった3頭は、全頭が12番から外の馬番であった。サンプル数が少ないかもしれないが、ここ2年は人気馬が勝ち、外枠の人気薄が紐で絡むパターンが続いているので、決め打ちするのもありかもしれない。

◆バウンスシャッセ
・一週前調教診断/井内利彰
　個人的には前走の調教内容を中山牝馬Sとは変わりなく、状態が良いと判断。それだけに惨敗はどうも解せないのだが、オークスでの好走はあっても、それ以外の東京競馬場や左回りでは好走がなく、敗因を求めるとすれば