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うらかわ馬フェスタ2015

  • 2015年07月29日(水) 18時00分
うらかわ馬フェスタ2015

うらかわ馬フェスタ2015


シンザンフェスティバルが30回目に加え、浦河町町制施行100周年、JRA日高育成牧場開設50周年とも重なった記念の年

 7月25日(土)、26日(日)の2日間にわたり、浦河町西舎のJRA日高育成牧場内特設会場にて「うらかわ馬フェスタ2015」が開催された。うらかわ馬フェスタは、シンザンフェスティバルと浦河競馬祭が合体してこの7月下旬の土日に合同開催するのを総称してつけられた名前である。

 7月下旬は本来ならば北海道でもいよいよ夏本番を迎える季節だが、このところ毎年のように、この時期になると天候が崩れ、ぐずつくことが多い。今年もこの2日間は、雨にたたられるあいにくの天候に見舞われた。

 しかし、今年は、シンザンフェスティバルが30回目の節目の年を迎えたのに加え、浦河町町制施行100周年、JRA日高育成牧場開設50周年とも重なった記念の年でもあることから、25日は、イベント開催に先立ち、町内大通りを練り歩く騎馬パレードから幕開けとなった。

騎馬パレード

騎馬パレード



 ポニーからサラブレッドまで28頭の馬と儀仗馬車などが参加し、大通り5丁目をスタート。築地の浦河町役場前までの約1.5キロにわたり、騎馬隊が華々しく行進した。

騎馬パレード

華々しく行進したパレード



 25日(土)のシンザンフェスティバルは例年より時間を早めて午後4時半より開始された。まず、今年度の第29代ミスシンザン2人(芦崎瑛海さん、永山みのりさん)が紹介され、その後、恒例のG1優勝馬表彰では、チャンピオンズカップ・東京大賞典・川崎記念を制したホッコータルマエ(浦河町姉茶・市川ファーム生産)とヴィクトリアマイル優勝のストレイトガール(浦河町西舎・岡本牧場生産)を表彰し記念品が贈呈された。

 メインのサラブレッド馬上結婚式には、全国より応募のあった中から3組が選ばれ、中西啓太さんと佐保子さん(三重県)、井手智史さんと友恵さん(浦河町)、田岡秀幸さんと裕美さん(浦河町)が、それぞれ儀仗馬車に乗って会場に到着。詰めかけた多くの来場者から盛んに祝福を受け、中島雅春・シンザンフェスティバル実行委員長より結婚証明書が贈られた。指輪交換の後、舞台上の中央に設けられた点火台にトーチで火を灯すと、一斉に会場から歓声と拍手が巻き起こった。今年は30回目の節目でもあり、また町内から2組の応募があったことなどにより、例年よりも1組多い3組の合同結婚式となった。

井出夫妻

井手智史さんと友恵さん


中西夫妻

中西啓太さんと佐保子さん


田岡夫妻

田岡秀幸さんと裕美さん


馬上結婚式カップル3組

華々しく行進したパレード



 その後は、浦河と荻伏両軽種馬青年部による「競馬グッズオークション」が行われ、締めくくりは、人気コンビの「テツandトモ」によるライブショーであった。全国区の知名度を誇るこの2人が登場すると、舞台前には多くの人々が陣取り、会場は異様な盛り上がりとなった。じゃんけん大会でサイン入り色紙がプレゼントされるなどして、約30分間のお笑いライブを堪能した。

テツandトモ

テツandトモが登場すると会場は異様な盛り上がりとなった



 夜になっても、小雨が降り続き、傘の手離せない空模様だったが、多くの人々が会場入りし、ジンギスカンとビールに舌鼓を打ちながら、夏の夜を楽しんでいた。

 翌26日(日)には、浦河競馬祭が開催された。フェスティバル会場に隣接した1600ダートコースにて、10レースが行われ、第2レースでは「ジョッキーベイビーズ予選」となる「ポニーサマーダッシュダービー」競走(200m)が、2つに分割しそれぞれ6頭立てで実施された。

 来る10月11日(日)、東京競馬場で行われる予定の「第7回ジョッキーベイビーズ」北海道予選として実施されたもので、各レースの上位4着までが決勝の第6レース「ジョッキーベイビーズ北海道地区代表決定戦」(350m)へと駒を進める。

 午前11時10分に発走となった第6レースの代表決定戦を制したのは、メルモ号に騎乗した大池崚馬君(小4、浦河ポニー乗馬スポーツ少年団所属)で、兄姉3人に続いてきょうだい4人目の代表に選ばれた。

JB代表決定戦

ジョッキーベイビーズ北海道地区代表決定戦を制したのは大池崚馬君



 今年は日高町の白井牧場不二ファームやクラックステーブルといった、浦河以外からのエントリーもあり、12人がひとつの東京行き切符を争う展開で、大変な激戦であった。

 勝った大池崚馬君は「東京でも優勝できるように頑張りたい」としっかりコメントし、兄や姉たちが果たせなかった本選会での1着を目指すことになる。

JB代表決定戦

兄や姉たちが果たせなかった本選会での1着を目指す大池崚馬君



 トロッターやサラブレッドなどが年々少なくなってくる中で、ポニーの割合が増しており、第9レース「浦河ダービー(ポニー決勝、距離600m)には、ジョッキーベイビーズ予選に出走した12頭を含む全17頭がエントリー。馬格、能力に応じて、50mと100mのハンデが与えられ、一斉にスタートした。

 このレースで優勝したのは、またしても50mのハンデをもらった金太郎に騎乗した大池崚馬君で、嬉しいダブル優勝となった。

 レースが行われているうちはそれでも小雨が降ったりやんだりの繰り返しで、悪天候もそれほど苦にならない空模様だったが、午後3時を過ぎたあたりから雨が本格的に降り出した。結局、この両日だけがあいにくの雨にたたられる形となり、ややツキがなかった印象である。

 この日、会場内の特設コースにて、「第2回全日本ゆるキャラダービー」なるレースが開催され、全6体(頭)が出走した。昨年はJRAから参戦したターフィー君の頭部が転倒とともにポロリと外れるハプニングが発生し会場が騒然となったのを思い出す。

 今年は、地元浦河のゆるキャラ「ウララン」「カワタン」そして道営競馬の「ホクト君」と「ナナセちゃん」ばんえいの「リッキー」それにリベンジに燃える?ターフィー君の6頭立てである。

 ハンデを付けられてのスタートとなったが、キャラの形状(体型)から、圧倒的に「ウララン」が速く、ぶっちぎりの1着でゴールインし、大勢の観客から盛んに拍手が送られていた。ウラランはゴール前で軽くジャンプして見せるほどの余裕で、新たなライバルが出現しない限り、当分天下は続きそうだ。

第2回全日本ゆるキャラダービー

「第2回全日本ゆるキャラダービー」はウラランがぶっちぎりの1着でゴールイン



 なお、26日には、人気コメディアンのキンタロー。によるライブや、ポニー馬車、無料乗馬、JRAホースショーなども行われ、馬づくしの1日であった。

 この雨が上がるといよいよ北海道にも本格的な夏が訪れる。

岩手の怪物トウケイニセイの生産者。 「週刊Gallop」「日経新聞」などで 連載コラムを執筆中。1955年生まれ。

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