スマートフォン版へ

差し馬&新潟巧者重視

  • 2015年09月01日(火) 12時00分


一回馬群が前後に圧縮されるぶん、いつもは差し届かない馬が逆に届く

 今回は先に結論を書いておくと、新潟記念で重視したいのは差しタイプと、新潟好走歴のある馬だ。

 道中位置取り別成績を取ると「先行が良い」という結論になりがちなものだが、新潟記念の場合は過去10年で先行した馬と中団に構えた馬の勝率・複勝率がほぼ同レベル。一方でコスモネモシン、トランスワープなど差しに構えた馬が穴をあけており、4角12番手でほぼ追い込みと言ってよいアルコセニョーラが16番人気で勝ったりもしている。上がり勝負になると一回馬群が前後に圧縮されるぶん、いつもは差し届かない馬が逆に届く(もちろん速い上がりが使えればという前提だが)ことがあり、このレースについては中団から後ろ寄りに穴馬を求めたい。

 もうひとつは新潟実績だ。過去10年、新潟記念で1〜3着した馬がそれ以前に走っていた1000万条件以上のレースにおける成績(芝のみ)を場別に記すと、以下のようになる。
新潟記念で1〜3着した馬がそれ以前に走っていた1000万条件以上のレースにおける成績

新潟記念で1〜3着した馬がそれ以前に走っていた1000万条件以上のレースにおける成績


 新潟で好走してそのまま新潟記念、というパターンがあるから新潟の数値が良くなるのは当然なのだが、それにしても新潟記念はそれ以前に新潟で出走していた場合、高確率で好走している。夏競馬も最終週、最後まで夏競馬らしい馬券を買うという意味でも新潟巧者は重視したい。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング