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京成杯AHの予想方針を考える

  • 2015年09月08日(火) 12時00分


過去、中京記念、関屋記念どちら陣営の馬が好走してきたのだろうか?

 大量30頭の登録があった京成杯AHだが、その中には関屋記念の1、3、4着馬(他に同レース出走馬4頭)と、中京記念の1〜4着馬(同2頭)が含まれている。サマーマイルシリーズがある以上、ここを含めた3レースのすべてもしくは2レースに出走する馬が多くなるのは当然だ。

 ただ、以前に書いたことがある通り、中京記念と関屋記念は互いに結果が共通しない関係になっている。中京記念の好走馬は関屋記念で大敗しやすく、反対に中京記念の大敗馬が関屋記念で巻き返すことは多い。シリーズ4年目となった今年も、見事にこの傾向は守られた。

 では、京成杯AHではどちら陣営の馬がこれまで好走してきたのだろうか? 単純に各レースで1〜3着してきた馬、反対に1〜3番人気で馬券の対象から外れた馬の同年成績についてまとめてみる(2012年以降)と……。

・中京記念1〜3着馬[0-0-0-4]
・関屋記念1〜3着馬[1-0-1-3]
・中京記念1〜3番人気4着以下馬[1-0-0-1]
・関屋記念1〜3番人気4着以下馬[0-0-0-1]

 サンプルはものすごく少ないが、これを見る限り、関屋記念のほうが京成杯AHには繋がりやすいように見える。そもそも中京記念は今の条件になってから荒れっぱなしのうえ、時期が関屋記念より前。繋がりにくいのも当然といえば当然だ。

 関屋記念は条件が変わっていないので過去10年で見ると、

・関屋記念1〜3着馬[1-1-3-8]
・関屋記念1〜3番人気4着以下馬[0-0-0-3]

 やはり関屋記念は好走しているにこしたことはないが、好走馬が頼れるというほどではない。しかも、関屋記念1〜3着馬[1-1-3-8]のうち、ここで1番人気に推された馬は[0-0-0-6]。昨年もクラレントが2番人気(1着)でサトノギャラントが1番人気(5着)と、わざわざファンがミスジャッジした結果となった。

 終了したシリーズ2戦についてはどちらかというと関屋記念重視だが、今年でいうとレッドアリオンを盲信はしない。さりとて中京記念の結果をそのまま持ってくるような予想もしない。両レースで馬券に絡んでおらず目立っていない馬の中からも候補を探す。第三極というか、別ローテの馬にも目を配る……今週の予想方針はこんなところだろうか。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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