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笠松・兵庫のダブル2000勝達成!川原正一騎手独占インタビュー

  • 2015年09月22日(火) 18時01分
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▲兵庫移籍後2000勝を決め、「2」のポーズをする川原正一騎手


1997年にWSJSで総合優勝した地方競馬の川原正一騎手(56)が、さらなる栄冠を手にした。今年9月4日の重賞・園田チャレンジカップで兵庫移籍後2000勝を達成。かつて笠松で安藤勝己騎手(当時)を抑えリーディングとなった名手は、通算2856勝の実績を引っさげ、2006年に兵庫(園田・姫路競馬)に移籍。2013年には地方競馬リーディングに輝いた。ダブルで2000勝超えの名手が、56歳を迎えてもなお第一線で活躍し続ける秘訣とは何なのか。独占インタビューを行った。

(取材・文・写真:大恵陽子)



メモリアルで見せた予想外のウィニングラン


――園田移籍後2000勝おめでとうございます! 重賞・園田チャレンジカップの舞台で達成されて気持ち良かったんじゃないですか?

川原 ありがとうございます。ずっとお世話になっている盛本厩舎の馬(ヒシサブリナ)で勝つことができてあまりに嬉しかったので、これまで園田ではたぶん1回しかやったことがないウィニングランをして戻ってきました。園田のファンはすごく温かくて、拍手で迎えてくれたのも嬉しかったですね。

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▲園田チャレンジCで、移籍後2度目のウィニングラン


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▲一番左のピンクと黒の勝負服はヒシサブリナの調教をつけている小山裕也騎手


川原 勝ったヒシサブリナは当初、逃げ一辺倒だったんですが、大きなところで戦うためには脚質転換が必要だと思い、差す競馬ができるように育てました。

――ヒシサブリナを管理している盛本調教師が「川原騎手がずっと乗っている馬は、レースをどんどん覚えていってメンタル面が変わってくる」とおっしゃっていました。

川原 僕は馬のリズムを大切にしています。馬とコミュニケーションをとりながら、気持ちよく走らせることをモットーにしているんです。嫌気がささないように乗っていると、将来的にどんなレースでもできるようになると思います。ヒシサブリナもそうですね。そうやって乗ってきて、もちろん厩舎スタッフの皆さんがしっかりと仕上げてくださったおかげで勝つことができました。馬とスタッフのみなさんに感謝です。

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▲兵庫移籍後2000勝を決めた盛本信春調教師と


武豊騎手の一言で変わった騎乗法


――川原騎手がデビューしたのは、岐阜県の笠松競馬場でしたが、デビュー当初から順調に勝ち鞍をあげていたんですか?

川原 デビューした時は兄弟子がいたので、あまりいい馬には乗っていませんでした。同年代に安藤勝己くんという不動の地位の人もいたしね。でもアンカツが現役の間に、やっぱり騎手としてトップを獲りたいと思っていたんです。

 1996年にリーディングを獲ることができましたが、彼には「お前がとったらダメだろ」って言われました。おそらく、彼と同年代で30過ぎた僕じゃなくて、20代の若くて勢いのある子がトップをとって笠松を盛り上げないと、という意味で言ったと思います。でも、嬉しかったですね。

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▲「アンカツが現役の間にトップを獲りたいと思っていたんです」


――翌年97年にはワールドスーパージョッキーズシリーズ(WSJS、現:ワールドオールスタージョッキー・WASJ)で2勝、3着2回で世界の名手を相手に総合優勝しましたね!

川原 あの時はね、何度かJRAで乗ったこともあったけど、やっぱり経験が少なかった。

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