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【ユーイチの眼】『新馬戦で大事なのは“どう勝つか”』

  • 2015年09月29日(火) 18時01分
祐言実行

▲シルバーステートら注目の2歳馬と、新馬戦に対する考えを語る


注目の2歳馬たちと、その将来性


 新馬戦が始まって早4カ月。ここまで、新馬戦を勝ったのは1回札幌2日目のプロフェットのみで(2歳未勝利戦は4勝)、あとは2着ばかりだ。先日、「新馬の1番人気を2着にさせたら、右に出る者はいないな」とある人に言われ、自分でも自覚しているだけにぐうの音も出なかった。

 ただ、初戦2着だった馬のなかにも、ドラゴンシュバリエ(牡2・角田厩舎)、ダノンサンシャイン(牡2・藤原英厩舎)、メートルダール(牡2・戸田厩舎)あたりは、2戦目でガラッと変わってくる可能性が大いにある。2歳馬のガラリ一変はよくあることだけに、今後も注目しておいて間違いのない馬たちだ。

 実際、初戦2着から2戦目でガラリと変わったのが、3回中京7日目の未勝利戦を勝ち上がったシルバーステート(牡2・藤原英厩舎)だ。もともと調教ではすごくいい動きを見せていて、その動きは素直に「これはスゴイ!」と思ったほど。それが、一度使ったことで息遣いがグンと良くなり、ダーくん(藤原英昭調教師)に「中京2歳Sに使っても負けないと思いますよ」と、提案したくらいだ。

 その2戦目は案の定、目一杯に追うところなく、5馬身差の楽勝(7月25日・中京芝1600m・2歳未勝利)。タイムは1分34秒7のレコードで、同じ日に行われた中京2歳Sより1秒3も速かった。時計だけではなく、レースでの反応も一変。「強かった」の一語に尽きる。

祐言実行

▲2戦目の未勝利戦を圧勝したシルバーステート


 今後は500万から東京スポーツ杯2歳Sに向かう予定とのこと。おそらく重賞でもいいレースをしてくれるはずだが、あの血統は、少々前脚の出が硬いのが唯一の気がかり。

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祐言実行とは
2013年にJRA賞最多勝利騎手に輝き、日本競馬界を牽引する福永祐一。まだまだ戦の途中ではあるが、有言実行を体現してきた彼には語り継ぐべきことがある。ジョッキー目線のレース回顧『ユーイチの眼』や『今月の喜怒哀楽』『ユーザー質問』など、盛りだくさんの内容をお届け。

1976年12月9日、滋賀県生まれ。1996年に北橋修二厩舎からデビュー。初日に2連勝を飾り、JRA賞最多勝利新人騎手に輝く。1999年、プリモディーネの桜花賞でGI初勝利。2005年、シーザリオで日米オークス優勝。2013年、JRA賞最多勝利騎手、最多賞金獲得騎手、初代MVJを獲得。2014年のドバイDFをジャスタウェイで優勝。

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