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今週の東京芝は内枠? 外枠? 偶数? 奇数?

  • 2015年10月27日(火) 12時00分


外枠は厳しい印象の東京芝2000mだが、それよりも気になるのが…

 東京芝2000mは、2003年の改修で改善されたといいつつ、まだ外枠不利の傾向が残っている。さらに天皇賞秋の場合はもうひとつ、Bコース替わりという事情もあって、内枠が有利・外枠が不利になる可能性がある。

 2003年は開催3週目からBコース使用だったのだが、2004年からはいまのように「天皇賞の週からBコース」となった。

 それ以降の「天皇賞週・東京芝」(全距離対象)で枠番別や馬番別の成績を取ると、やはり外枠は厳しい印象がある。

 特に18番は[0-0-1-26]、17番は[0-2-2-38]で、狙っている馬が入ったら正直がっかりするところだ。もっと頭数の少ないレースも含めて枠番別で括っても、8枠は勝率が8枠中7位(8位は6枠)、複勝率が8位で、やはり不利。反対に勝率トップは1枠、複勝率トップは2枠となっている。

 ただ、極端な内枠有利とまでは言えない。勝率が高いのは1、2、4、5、12番枠、複勝率が高いのは2、6、10、12番。これだけだと内有利に見えるが、出走頭数の少ないレースがあるぶん内枠の馬番が有利なので、そのぶんを差し引かねばならない。かといって16頭立て以上などと絞ると、サンプルがかなり少なくなってしまう。

 それよりも気になるのが、偶数番と奇数番の差だ。枠入りがあとになる偶数番は有利と言われるが、通常はそれほどの差はない。例えば2015年の全芝レース対象だと、偶数が勝率7.4%・複勝率21.2%に対して奇数が6.5%・20.6%。回収率は偶数が単72%・複74%に対して奇数が単65%・複71%と、その程度だ。

 ところが天皇賞週の東京芝は、
2004年以降の「天皇賞週・東京芝」成績

2004年以降「天皇賞週・東京芝」の成績


 とけっこう大きな差がついている。もちろん偶数だけを買えばいいというものではないが、ヒモ選びの最後の1頭に迷ったときなど、決め手にしてもいいだろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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