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強さが際立ったラブリーデイ、そして今週

  • 2015年11月06日(金) 12時00分


浜中騎手も覚悟を決めての素晴らしい騎乗

 混戦と思われた先週の秋・天皇賞でしたが、終わってみればラブリーデイの強さが際立つものでしたね。

 レース直後の率直な感想は、「やはり進化しているなぁ〜」と。持久力を持ち味としていた馬から、瞬発力も備わった姿に。この背景には、丁寧に折り合い面との対話をした陣営の手腕があってこそ。さすが池江厩舎だなぁ〜と感動しました。

 また川田騎手の騎乗停止によりコンビを組むこととなった浜中騎手も、秋華賞に引き続き覚悟を決めての素晴らしい騎乗。最近は折り合い面が解消されていたとは言え、皐月賞以来の手綱だったわけですし、あのスタート後のポジションを取りにいった判断は勇気のいる行動。現に、少し掛かったところもあり、レース後の浜中騎手は、「話がチャウヤ〜ン。掛かるヤン」と思いながら抑えたと振り返っていましたが、腹を括っての騎乗振りは、さすが。

 G1では既に常連騎手となり、年々そのG1を任せられる男へと定着しつつある浜中騎手ですが、あのあたりの決断力がG1や大きな舞台で勝利できるか否かの大きな分かれ目となる気がします。

 さて話は変わり、土曜日に福永騎手が落馬。レースを見ていた際には、その落ち方にかなりヒヤリとしましたが、意識がある、右肩の骨折と脱臼と聞いてホッとしました。競馬の世界での落馬は度々起こることですし、ケガもつきもの。それゆえ何よりも落ち方で瞬時にヤバイ・やばくないを判断するところがあり、骨折程度ならばホッと安心する傾向にあります。

 今回はその落ち方と落馬した後に足を蹴られたようにも見えただけに、いろんな箇所の心配が頭をよぎっただけに、本当にホッとしました。ケガをしてホッとするというのもオカシナ話ですが、例えば鎖骨程度の骨折であれば、鎖骨で良かったねと言われる世界。ケガの感覚が麻痺していると言われればその通りなのですが、とにかく治療と完治、そして復帰を願うばかりです。

 さて今週の注目は「みやこS」のダノンリバティ。ダートに矛先をかえて2・1・2着。道中の走り方も安定してきたのと、担当の中原助手も、「やはり芝とは違い、使ってのダメージが少なく、硬くならない」と好調キープの様子。今回は目標にされるというよりも、目標を持ってレースもできそうですし、期待します。

 それでは皆さん、当日は競馬場もしくはフジテレビ「みんなのKEIBA」でお逢いしましょう。ホソジュンでしたぁ。

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愛知県蒲郡市出身。JRA初の女性騎手として96年にデビュー。2000年には日本人女性騎手初の海外勝利を挙げ、01年6月に引退。 現在はホース・コラボレーターとして、フジテレビ系『みんなのKEIBA』などに出演。

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