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スムーズさ、そして変わり身

  • 2015年11月20日(金) 12時00分


これまでとは違う雰囲気を感じる馬

 有馬記念まで続くG1レースですが、先週のエリザベス女王杯を終えて思うことの1つが、やはりG1ともなると、スムーズな競馬が必須条件となる気がします。

 特に力差が拮抗していればいるほど、いかにロスなく巧く運べるか。そこには枠順や枠の並び、そして騎手とのコンビ力などが問われると思うのですが、先週1番人気となったヌーヴォレコルトの岩田騎手は、ここ最近は特に外枠に泣かされている気がします…。

 天皇賞のアドマイヤデウスに続き今回も外でしたし、前日の2歳重賞でのシュウジも大外枠。偶然と言えば偶然なのですが、少し気の毒な気もしてきました…。

 ヌーヴォレコルトに関しては、大外枠ながらも道中リズムよく運べ最後も脚を使った印象ですが、それ以上に1つ前のポジションで運び、道中は1頭で走っているかのようなノンストレス振りと、勝負にでての迷いのない追い出しをした蛯名騎手&マリアライトが、テン・ナカ・シマイ良しと、何1つ無駄のないパーフェクトな内容だった気がします。

 さて今週はマイルCS。

 取材をする前までは、イスラボニータ・フィエロ・アルビアーノのどれかを本命にしようと考えていたのですが、あまりにも1頭、これまでとは違う雰囲気を感じる馬がでてきたので、そちらを軸にしようと思います。

 その馬とは、サトノアラジン。

 これまではトモがユルク、大型馬ゆえの重さを感じるところがあったのですが、この中間の角馬場での調整がプラスに働いた様子。肩まわりの筋肉がシッカリと形成され、体幹がそなわった印象を受けます。

 鞍上のルメール騎手は、ここまでのレース振りから「道中掛かるし、最後の1ハロンで頭が重くなってしまうところがある」と話していましたが、今の体の作りならば、重心が前に落ちることなく体を保てていますので、道中の折り合いや最後のもうひと伸びも持続できる気がします。

 個人的には圧勝すら期待できるのでは?と思え、ひょっとすると、ここから連勝街道へと向かっていくようにも?それは言いすぎかな…。とにかく変わり身あるレース振りとなりそうなので、注目しています。

 それでは皆さん、是非とも週末は競馬場でお逢いしましょう。ホソジュンでしたぁ。

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愛知県蒲郡市出身。JRA初の女性騎手として96年にデビュー。2000年には日本人女性騎手初の海外勝利を挙げ、01年6月に引退。 現在はホース・コラボレーターとして、フジテレビ系『みんなのKEIBA』などに出演。

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