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外国人騎手に負けない自国若手騎手の育成を!

  • 2015年12月04日(金) 18時00分


◆“マックス5人”で猛威を振るう外国人騎手

 先月21日から短期免許で騎乗しているオーストラリアのヒュー・ボウマン。体重の制限もあって騎乗数が少なく、先週までで1勝しか挙げていないものの、その騎乗ぶりは日本の関係者の間で評判を呼んでいる。

 先週の京阪杯でエイシンブルズアイ(5着)の騎乗を依頼した野中調教師いわく「来日して一発目のレースを見て“こいつはうまい”と思った。手足の長さ、懐の深さをうまく使っている。さすがはオーストラリアでトップを張るジョッキーだよ」。

 なんでも今夏のWASJで優勝し、日本を席巻したあのジョアン・モレイラと自らを比較して「“自分のほうがうまい”と言ってるみたい。外国人特有のプライドもあるんだろうけど、そこまで言うだけの技術は持っているよ」(同師)。

 今年3月からミルコ・デムーロとクリストフ・ルメールがJRAジョッキーとしてリスタート。この影響で一部では「同時に短期免許が取れる枠がこれまでの5人から3人に減るのではないか」というウワサもあったが、そんなことは全くなく、これまで通り外国人騎手が“マックス5人”で猛威を振るっている。冒頭のボウマンのように各国のトップレベルが来ているわけだから、日本の若手騎手では太刀打ちできないのも当たり前だ。

 来年3月1日から見習騎手の負担重量の減量期間が免許取得後3年未満から5年未満に延長されることが先日、発表されたわけだが…。そもそもこういう方策は外国人騎手に門戸を広げる前に先駆けてやるべきことだろう。自国の騎手の育成は後回しでは、果たしてどこの国の競馬なのか。

 ジョッキーになっても夢はない…そんなことを思われるようになっては、騎手育成どころか、人員不足という事態にもなりかねない。
 (栗東の坂路野郎・高岡功)

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