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氷結で乾杯か、氷結で凍り付くか。いずれにせよ乾杯酒は氷結だな。

  • 2016年01月02日(土) 12時00分


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2015 おしまいの雑感
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去年はディープインパクトと池江厩舎と角居厩舎との接近遭遇を誓った。
この1頭+2厩舎は重賞の常連で、しかも人気になりがちだけど、人気という理由だけでテンションを下げちゃダメ!!!
そんな誓いを立てたのだった。

毎年毎年当たり前のことを言ってる気がするけれど、当たり前に作った当たり前のラーメンに遭遇するのが実はむずかしいように、当たり前の厩舎を当たり前に買うのが苦手な自分には、一年の計として必要な作業なのだった。

結果どうであったか?接近遭遇はできたのか?

ディープインパクトは一昨年ほど派手な活躍はなかったけれど、去年もリーディングサイアーで貫録をみせた。
池江厩舎は、重賞10勝(G1・4勝)で勝利数2位と相変わらず中身の濃い結果だった。
角居厩舎は勝利数が伸び悩んだ時期もあったけれど、12月に重賞を3勝して一気に巻き返した。勝利数15位は実績的には物足りないけれど、厩舎事情で3歳世代(現4歳)をほとんど預からなかったことを考慮すると予測された成績ともいえ、それでも重賞5勝(G1は2勝)は重賞勝利数では3位でもあり、最後に厩舎の厚みを見せつけた感じだ。

にしてもクラシック世代に頭数がいないと角居厩舎といえども苦戦することがわかった。もちろん精鋭がいる必要はあるだろうけど、若い3歳馬がただそこにいるだけでも大事なことではないのか?存在が厩舎に無形の活力を生むのかもしれない。そんなことを考えさせられた。

とはいえ、接近遭遇を誓った対象はそれぞれ、それなりの成績をあげた。
あとは自分が接近遭遇できたのか?問題はそこだ。いくら一流種牡馬、一流厩舎がそこにいるといえども馬券的にいいお付き合いができなければどうしようもない。

では自分の結果はどうであったのか?
答えは2択!

まあまあか、とんとんか、さあどっち!?

「どっちでもいいよ!!」

まったくその通りでございます。

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2016 はじまりの雑感
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今年も池江厩舎と角居厩舎との接近遭遇は大事にしておくべきか。

池江厩舎は言わずもがな。
角居厩舎は4歳勢に弱みがあっても、3歳勢はすでに7頭が勝ちあがっている。もちろんエースはリオンディーズだろうけど、他にも精鋭はいそうだ。もしこれでリーディング5位以内に入るようなら、安定した厩舎運営にはクラシック世代が不可欠ということにもなる。そういう意味でも見逃せない。接近遭遇の対象にしておきたい。

そこに今年はルメールとMデムーロを加えてみる。

池江厩舎
角居厩舎
ルメール
Mデムーロ

うむ、当たり前にもほどがある。でもこれくらいがちょーどいい!夢見がちな自分にはむしろ必要なリアルだ。

去年の厩舎リーディングは、関東の堀厩舎の圧勝だった。堀厩舎はドゥラメンテで皐月賞、ダービーを圧倒し、モーリスで日本と香港のマイルG1を総なめにした。勝利数も中身もダントツに濃い。しかも2400と1600のG1を押さえるのは他厩舎にとっては驚異だろう。

だから堀厩舎にこそ接近遭遇すべきだろうけど、今年はまだいいかな?そんな気もしている。ナイガシロにしようというわけではない。むしろ注視すべき重要厩舎だ。ただ堀厩舎と、池江&角居厩舎の芳香は少し違う。だからもう1年匂いを嗅いでみたい。それだけだ。ひどい目にあうかな?ひどい目に会いそうだな。でもそういうスキを残しておくのも大事だ。きっと大事なはずだ。

ルメールとMデムーロに関しては説明の必要なし。

むろんテーマはいつものあれだ。

Mデムーロは、難しい馬をムズカシイ馬ネェ〜と言いながら、爆発的に乗る。
ルメールは、難しい馬をムズカシイとはおくびにも出さず、上手に乗る。

ここでいう「ムズカシイ馬」とはもちろん上手に乗れば高いポテンシャルを発揮する馬のことだ。

でも大事なのはそれだけじゃなさそう。二人が通年騎乗して、もうすぐ1年。今年はこれまで以上に「前走Mデムーロ、前走ルメール」の取扱いも大事になってきそうだからだ。

特にクラシック戦線は興味津々だ。後ろ盾の関係で、騎乗せざるをえない馬も出てくるかもしれないからだ。Mデムーロやルメールが純粋に馬の強弱で騎乗馬を選択できるとは限らない。Mデムーロだから、ルメールだから、御せる強い馬もいれば、騎手が替わっても御せる強い馬もいるはず。

たとえば東スポ杯はMデムーロ騎乗のロスカボスは1人気で8着に負けて、前走Mデムーロのスマートオーディンが武豊騎乗で1着した。4人気だった。Mデムーロ&ルメールにどこまで騎乗優先権があるのかわからないけれど、今後もここ一番では社台系優先の可能性はある。基本的にはその選択に間違いはないのだろうけど、吟味する必要はあろう。そこの見極めが穴の見極めにつながるかもしれない。

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中山金杯・注目馬
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マイネルフロスト 叩き4戦目だから。
ライズトゥフェイム 石川騎手だから。

敬意対象馬
ベルーフ Fベリー 池江厩舎 ★★★
ブライトエンブレム ルメール ★★
フルーキー Mデムーロ 角居厩舎 ★

外厩制度は今後ますます重宝され、外厩から戻っていきなり好走する馬がどんどん増えそう。そうなると実戦での「叩き」が意味をなさなくなるかもしれない。いや「叩き2戦目」くらいは意味をなすかもしれないけど、「叩き3戦目」、「叩き4戦目」は死語へまっしぐらか(いやそんなことない。きっとシーラカンスのように生き残っていくはずだ。でもとりあえず、ここでは死語としておこう)。

マイネルフロストは、その叩き4戦目ホース。
自分はこの馬を叩き2戦目のアルゼンチン共和国杯で注目した。厩舎関係者は、この馬を叩いて、叩いて、叩いて、叩いてジャンケンポンに参加できる馬と評していたけれど、それを無視して注目した。いくら叩き良化型とはいえ、マイネルだって外厩で鍛えているのだから、大丈夫だろうと判断したのだ。でもダメだった。6着だった。

オールカマー 9着 1.1差
アルゼンチン共和国杯 6着 0.7差
金鯱賞 4着 0.3差

叩かれて、叩かれて、ちょっとずつ良くなっているように見える。

たとえば去年はこうだった。

中山金杯 6着 0.7差
AJCC 4着 0.3差
中山記念 4着 0.3差
福島民報 1着 0.2差

福島民報杯は、叩き台に使ったレースに比べて格はだいぶ下がる。勝って当然かもしれない。けれど2着はG3では好走が多いダコールでもあった。それほど色褪せるものでもない。

今回はG2を3戦使ってのG3戦。ここは光りどきか。
馬が光りごろなら松岡騎手も攻めの騎乗をするはず。今回逃げそうなのはネコタイショウとスピリッツミノルくらいで、あとはどちらかといえば中団〜後方につけたいメンバーが多い。ポジションは取りやすいのではないか。

松岡騎手の攻めにマイネルフロストはついてこれるか?それは4角を回ったときの雰囲気できっとわかるはず。今年の中山金杯は、4角から直線に入る時を凝視ポイント、いやフロストだから氷結点と設定してみる。いい感じだったら、さっさと乾杯してしまおう。もちろん乾杯酒は氷結だ。

凍り付くような結末じゃありませんように〜。

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京都金杯・注目馬
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ウインプリメーラ 京都だから
マーティンボロ  フォーリー?よくわからない騎手だから

ウインプリメーラは遠征競馬が苦手なのかもしれない。
それゆえにターコイズS(中山芝1600)があるのにリゲルS(阪神芝1600)に出走したとみて、リゲルSでは注目したけれど、結果は5着だった。牡馬相手では阪神よりも京都の方がよろしいか?

だからこう思うことにした。

(滞在競馬ではまた違う成績を残せるのだろうけれど)

遠くの牝馬限定戦より、近くの牡牝混合戦。
ちょっと遠くの阪神競馬より、もっと近くの京都競馬。

実際、京都芝の成績が一番いい。

京都芝 4-1-1-2
阪神芝 0-2-3-5
東京芝 0-0-1-1 1取り消し
中山芝 0-0-0-2

53キロは、小倉記念で3着したハンデで、得意の京都ならば好走の期待は自然に高まる。

マーティンボロの鞍上はアイルランドの若手ナンバー1のフォーリー騎手が乗る。

フォーリー?よくわかりません。アイルランドの若手ナンバー1というのも、完全にネットの受け売りで、どの程度の注目株なのかその実態はぜんぜんわかりません。もちろん顔もわかりません。

でも、このよくわからない感じがマーティンボロには合っているかもしれない。

マーティンボロは重賞を2勝している。
中日新聞杯 1着 バルジュー
新潟記念  1着 ローウィラー

外国人とはいえ、日本ではちょっと薄い印象の騎手二人だ。
何度も日本に来ているバルジューを薄いというのは悪い気がする。いいヤツっぽい印象もある。けど、あの馬の、あのレース!というインパクトは薄い。よく思い出せない。
ローウィラーがオーストラリアや香港で活躍しているのは知っているけれど、日本での印象は薄い。1回しか来てないから、それで薄いと言うのは失礼かもしれない。自分はローウィラーの馬券を買っていたほうだし、7人気で2着したレパードSのクライスマイルの馬券も買っていた。だけど客観的に見れば、やっぱり薄い。いいヤツかどうかもよくわからない。

そんな二人がマーティンボロで重賞を勝っている。

フォーリー?よくわかりません。だからマーティンボロ。
フォーリーはよくわからないけれど、友道厩舎が外国人騎手好きなのは知っている。ビュイックが初来日で、最初に重賞で2着したのはムスカテールだった。あれも友道厩舎だ。だからマーティンボロ。

トーセンスターダム 池江厩舎
エキストラエンド 角居厩舎

距離1800以上では盤石だけど、マイル以下では割り引いていいのが池江厩舎。だからダメというわけではないけど、予想1人気なら割り引きたい。

エキストラエンドは京都金杯を6人気で1着、4人気で2着している。今年は予想2人気。ならば割り引きたい。

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競馬専門誌・競馬王の元本紙予想担当。今は競馬王その他にて、変な立ち位置や変な隙間を見つけて、競馬の予想のようなものを展開中のニギニギ系。 著書はなし。最新刊「グラサン師匠の鉄板競馬 最前線で異彩を放つ看板予想家の鉄板録」に再び間借りして、4年ぶりに全重賞・根多の大百科的なものを執筆。

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