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【川田将雅×藤岡佑介】第3回『本当の“川田将雅”が垣間見えるプライベート』

  • 2016年04月20日(水) 18時01分
with 佑

▲こんな川田騎手は見たことない! 佑介騎手の鋭い突っ込みで川田騎手が丸裸に


前回までは、仕事の話題で川田騎手の素顔をのぞいてきましたが、今回はプライベートから意外な一面を引き出すことに。実は川田騎手、これまでプライベートについてはほとんど発信してこなかったそう。そこは、親友・佑介騎手の腕の見せどころ! 意外にも「夫」「父親」としての顔はイメージとは正反対だった?! さらに、フランスでのマル秘エピソード暴露で、トゲトゲの川田騎手がたじたじに…!(構成:不破由妃子)


(前回のつづき)

「俺も将雅も泣き虫ジョッキー」


佑介 え〜、続いては、ほとんど表に出ない川田将雅のプライベートについて。

川田 プライベートのことはほとんど話したことがないからねぇ。

佑介 「家のことは何もしていません。全部嫁さんがやってくれますから」とか言いつつ、結構家のことやってるくせに(笑)。

川田 ……(苦笑)。俺が家事をしてるなんて話したところで、誰も面白くないでしょー! そんなところで“いい人”ぶりたくないねん。俺は刺々しいイメージのままでいいんですよ…。

佑介 その程度のことで拭えるほど簡単なイメージじゃないから大丈夫(笑)。もう言っちゃえよ。無理してツンツンしてるけど、ホンマは違うんですよって。

川田 ……(苦笑)。

佑介 家のことも結構やってるんですよって。

川田 ……(笑)。

佑介 独身の頃、「自分が厳しく育てられたから、子供にも厳しくしてしまいそう」って言ってたけど、いざ蓋を開けてみたら、下の女の子なんて溺愛以外の何ものでもないだろ?

川田 女の子はねぇ、厳しくできない。上の子は男の子だから厳しくしてるよ。怒るときはガツンと怒る。佑介はどんな父親なの?

佑介 たぶん将雅よりよっぽど家のことはやってないと思う。子育ても基本的には嫁さんに任せていて、大事なときだけガツンと怒る感じかな。子育てにおいて、怒ることは必要だと思うからね。でも最近、長男を見ていて“俺の子供やなぁ”と思うのが、俺が大きい声で怒ると、苦笑いしながら「も〜、大きい声出さないでよぉ。ビックリしちゃうからぁ」って。コイツ、巧いなと思って(笑)。そんなふうに言われたら、それ以上怒れないじゃん。

川田 なるほど。佑介の子や(笑)。

佑介 家族構成が同じだからわかるけど、下の女の子が思春期になったときが一番困るやろうな。

川田 困るやろうねぇ。俺は兄貴しかいないから、女の子が成長していく過程がわからへん。今も怒り方がわからなくて、ちょっと怒るとめっちゃ睨まれる(笑)。

佑介 お前にガンを飛ばせる数少ない人間やな(笑)。そういえば、将雅は話してくれなかったけど、将雅らしいなと思ったエピソードを聞いたことがあって。フランスに行ったとき、全然勝てなくて悔しくて泣いてたっていう…。

川田 えっ…、誰に聞いたん?

佑介 そりゃあ、将雅のあとに半年近く行ったんだから、いろいろ耳に入ってくるよ。お前にとっては恥ずかしい思い出なのかもしれないけど、その話を聞いたとき、いい意味で将雅らしいなと思った。日本にいたら、そこまで悔しい思いをすることも、そこまで追い込まれることもないからね。だから、フランスでそういう思いをしたことは、将雅にとっていいことだと思う。

川田 みんなが「大丈夫だよ、大丈夫だよ」って言ってくれたんだけど、そう言われれば言われるほど“チクショー! 大丈夫ちゃうわ!”ってなって。もう悔しくて悔しくて。

佑介 涙が出たときはどういうタイミングだったの?

川田 1カ月の遠征のなかで、これが最後のチャンスだと思える馬の騎乗を頼まれて。でも結局、結果を出せなかった。そのときに、悔しさと同時に「俺、ここで何してんやろ…」っていう思いが込み上げて。日本人がポンと行って、ある程度の数を乗せてもらえただけでもありがたいことだと思うんだけど、やっぱりもっとやれると思っていたから。

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▲「ある程度の数を乗せてもらえただけでもありがたいことだけど、もっとやれると思っていたから」


佑介 うん、わかるよ。でも、向こうにいたとき、調教師やエージェントが「去年来ていたヤツ、元気にしてるか? あのままいれば乗れたのに」って言ってたよ。いい意味で、「彼は日本人ぽくなかった」って。俺にリップサービスをする必要はないから、本当に将雅を評価していたんだと思う。

川田 そうかぁ。そんなふうに言ってくれている人がいたんだ…。

佑介 うん。それを聞いて、ちょっと羨ましかった。でも、そのあとに泣いていた話をきいて、「そうだったんや!」って(笑)。

川田 お恥ずかしい…。でも、あの1カ月があったからこそ、ハープスターの凱旋門賞も乗せてもらえたと思うし、勝つことはもちろん、乗ることすら難しいっていう経験をあの時期にできたことは、自分のキャリアにとって大きかったと思う。

佑介 悔しい思いをしたかもしれないけど、今となってはその経験が次につながってるもんな。ダッシャーゴーゴーでの騎乗停止もそうだけど、将雅の場合、大事な経験が向こうからやってくる。そのあたりが“持ってる”ところなのかなって。もちろん俺も、フランスに行って良かったと思ってるよ。まぁ、きっかけのひとつは、オールザットジャズが将雅に乗り替わったことだけどな!

川田 ああ、エリザベス女王杯(2012年5着)…。

佑介 行こうかなぁ、どうしようかなぁと迷っていたなかで、あの乗り替わりがトドメやった。

川田 すいません、勝てなくて…(苦笑)。フランス行きひとつを取っても、佑介はジョッキーとしての責任感が強い。若手にもこういう経験をしてほしい、そのために、まずは自分が行動するっていうね。自分さえ良ければいいというのではなく、誰かのために行動できる。そもそも佑介は賢いからね。ただ、賢いがゆえに、頭の中だけでいろいろ解決しようとしてる気もするけど。

佑介 うん…、そうかもしれない。

川田 同期でいえば、佑介の賢さと人付き合いのうまさ、津村の馬乗りのセンス、俺のメンタルの強さがひとつになったら、すんごいジョッキーが誕生すると思う(笑)。

佑介 確かに! 津村の馬乗りのセンスは抜けてるからね。よく考えたら、俺たちの期ってすごいよね。凱旋門賞で1番人気に乗ったやつがいて、有馬記念を勝ったやつがいて。

川田 昔は同期に対してライバル心むき出しでギスギスしていた時期もあったけど、今となっては活躍が素直にうれしい。まぁ、俺と佑介はギスギスしたことはなかったけどな。

佑介 えっ!? なかったと本気で思ってるの?

川田 えっ!? ……まぁ俺も心の底から“勝つな!”と思ってた時期があったけど(笑)。

佑介 さっき将雅がフランスで泣いた話をしたけど、将雅がキャプテントゥーレで皐月賞を勝ったとき、俺、悔しくてめちゃくちゃ泣いたからね。お酒を飲みながらめっちゃ泣いて、みんなになぐさめられた(笑)。

川田 その話、聞いたことあるわ。

佑介 俺はすぐ泣くから。泣き虫度合でいったら、小牧さんより上やで。ただ、小牧さん、橋口先生の最後の日、パドックで馬に跨る前から泣いてたなぁ。いくらなんでも早すぎや(笑)。

川田 俺は小牧さんの気持ちがわかるよ。俺もね、松田先生の最後のレースのパドックで、息子さんを通して「先生に足を上げてほしい」ってお願いしたの。で、実際に上げてもらって…。それはもう感極まった。お客さんに涙を見られたくなくて、急いでゴーグルをしたよ。

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▲小倉大賞典で松田博師にラスト重賞をプレゼント


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▲勝利ジョッキーインタビュー、感極まり唇を噛みしめる川田騎手


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▲松田博師のラスト週、川田騎手の手で厩舎通算800勝を達成


佑介 そうかぁ。将雅も熱いところがあるから、意外と“泣き虫ジョッキー”かもしれないな。では、とりあえずこの場を借りて…。小牧さん、俺も将雅もすぐ泣くんで、勝手に“泣き虫ジョッキー”を名乗らないでくださーい(笑)。

(文中敬称略・次回へつづく)


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 連載スタートを記念して、佑介騎手と川田騎手のサイン入り色紙を、抽選で5名様にプレゼントいたします。ご希望の方は、下記のフォームからふるってご応募ください。

※受付は終了いたしました。たくさんのご応募ありがとうございました。

■川田騎手出演のオープニング動画■
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JRAジョッキーの藤岡佑介がホスト役となり、騎手仲間や調教師、厩舎スタッフなど、ホースマンの本音に斬り込む対談企画。関係者からの人望も厚い藤岡佑介が、毎月ゲストの素顔や新たな一面をグイグイ引き出し、“ここでしか読めない”深い競馬トークを繰り広げます。

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1986年3月17日、滋賀県生まれ。父・健一はJRAの調教師、弟・康太もJRAジョッキーという競馬一家。2004年にデビュー。同期は川田将雅、吉田隼人、津村明秀ら。同年に35勝を挙げJRA賞最多勝利新人騎手を獲得。2005年、アズマサンダースで京都牝馬Sを勝利し重賞初制覇。2013年の長期フランス遠征で、海外初勝利をマーク。2018年には、ケイアイノーテックでNHKマイルCに勝利。GI初制覇を飾った。

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