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早期デビューで手堅く稼ぎそうなイイコトバカリ

  • 2016年05月25日(水) 12時00分
イイコトバカリ(牝 栗東・音無秀孝 父エンパイアメーカー、母ワナ)
 母ワナは新潟2歳S(GIII)をレコードで快勝し、その全兄ロロはダートでOPクラスまで出世した。本馬の半兄キョウジ(父キングカメハメハ)はダート1700〜1800mで計3勝し、準OPまで出世したパワータイプだった。「エンパイアメーカー×フジキセキ」の組み合わせは過去にデビューしたJRA所属馬は10頭中6頭が勝ち上がる好成績で、エテルナミノル(16年フラワーC-GIII・5着)などが出ている。この配合の肝はGana Facil≒ミルレーサー3×3、Image of Reality≒Marston's Mill 3×4という組み合わせのクロスが生じること。すでに栗東に入厩して順調に乗り込んでいるので早期デビューが見込める。芝・ダート兼用のマイラー。

ゴールドステップ(牝 美浦・池上昌和 父ゴールドアリュール、母フラッテローザ)
 母フラッテローザは現役時代1勝を挙げるにとどまったものの、帝王賞(JpnI)2回、ジャパンダートダービー(JpnI)などダートGIを勝ちまくったフリオーソの全妹にあたる。3代母Bayaはグロット賞(仏G3・芝1600m)を勝ち、仏オークス(仏G1・芝2100m)で2着となった活躍馬。4代母Bargerはヨーロッパで活躍した女傑トリプティク(G1を9勝)の全妹という華やかなファミリーに属している。「ゴールドアリュール×ブライアンズタイム」の組み合わせはエスポワールシチー(09年ジャパンCダート-GI、10年フェブラリーS-GIなど)と同じ。Nureyevクロスを持つゴールドアリュール産駒が好成績を挙げているのも好材料だ。父の産駒は活躍馬が牡馬に偏っているものの、血統的には高く評価できる。ダート向き中距離タイプ。

タガノグルナ(牡 栗東・大根田裕之 父ルーラーシップ、母ラヴソレイユ)
 母ラヴソレイユは未勝利馬ながら、ヴィクトリアマイル(GI)とクイーンC(GIII)を勝ったコイウタの全妹にあたる良血。ベールドインパクト(13年京都記念-GII・2着、12年京都新聞杯-GII・2着)の4分の3姉でもある。2代母ヴァイオレットラブはビハインドザマスク(01年スワンS-GIIなど重賞3勝)の半妹で、近親にオメガヴェンデッタやマスクトヒーローがいる活力のあるファミリーに属している。父ルーラーシップはキングカメハメハ産駒の新種牡馬。現役時代に香港のクイーンエリザベス2世C(香G1)を楽勝したほか国内では金鯱賞(GII)など4つの重賞を制した。4月に行われたJRAブリーズアップセール、5月に行われたHBA北海道トレーニングセールと、主要な2つのトレーニングセールでルーラーシップ産駒が最高価格をつけた。動きが目立っているので期待できそうだ。ルーラーシップはサンデーサイレンスが入っていないので、サンデー系の繁殖牝馬と自由に付けられるという大きなメリットがある。本馬の母の父フジキセキはサンデーサイレンスの息子。芝向きの中距離タイプだろう。

ルパルク(牡 栗東・西園正都 父タートルボウル、母グランパドドゥ)
 キーンランドC(GIII)をレコード勝ちするなど芝短距離で3つの重賞を制したパドトロワ(父スウェプトオーヴァーボード)の半弟。母グランパドドゥは現役時代に中日新聞杯(GIII)を逃げ切っている。決して短距離向きではなく、やや鋭さに欠ける中距離馬といったキャラクターだった。パドトロワは父スウェプトオーヴァーボードの鋭いスピードがうまく効いたと思われる。本馬の父タートルボウルはNorthern Dancer系の新種牡馬。全体としては非主流のヨーロッパ血統で構成されており、2代父Dyhim Diamondはスペインのリーディングサイアーで、3代父Night Shiftは地味ながら優れた能力を発揮した種牡馬。Sadler's Wellsやデインヒルといった癖の強い主流血統を含まないので、むしろ日本競馬に向く可能性があり、マイル前後に適性がありそうだ。サンデーサイレンスとNureyevを併せ持ち、アメリカ血統で構成された母グランパドドゥは父と合いそうな繁殖牝馬。芝向きのマイラーだろう。

ロザンジェ(牡 美浦・杉浦宏昭 父マンハッタンカフェ、母エレガントトーク)
 チェーザレ(1勝)の全弟。「マンハッタンカフェ×Machiavellian」はこれまで6頭が出走して5頭が勝ち上がり、メイショウドンタク(10年天皇賞・春-GI・3着)、クイーンオリーブ(準OP)、エイシンイチモンジ(06年いちょうS-2歳OP・2着)などが出ている相性のいい組み合わせ。3代母Afasheenは父とニックスの関係にあるBlushing Groomの叔母にあたる。母はMr.Prospector 2×3と大胆な配合で、これがうまく伝われば芝向きのスピードタイプとしていいところがありそうだ。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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