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リオンもヴァンキッシュもマカ蔵もサトノも順調でよかった

  • 2016年05月26日(木) 19時00分


 いよいよ今週は日本ダービー。わたしは関西馬しか取材していませんが、みんな順調そうですよ。GIを多く戦ってきた陣営も多く、大舞台だからといって過度に緊張しすぎないといったいい意味での慣れも感じます。ほんと、素晴らしいです。

 マカヒキの大江助手はダービー初参戦ですが「楽しんでます」といい意味での余裕を感じます。マカヒキも本当にすっかり大人の男になって。筋肉も適度にたくましく、顔つきの子供っぽさもなくなりました。いいかんじです。友道厩舎にはかつてウイニングチケットで日本ダービーを勝った島さんという方がいるのですが、この方はウイニングチケットを“チケゾウ”と呼んでいたんですよね。最初のころから。で、今週大江助手と話していて「自分はマカヒキのことをマカ蔵と呼んでます」という話になったんです。この妙な一致にちょっとびっくり。ほんと、偶然らしいので、ちょっとした縁起のよさをかんじました。


 角居厩舎の2頭、リオンディーズとヴァンキッシュランもともにいい感じです。リオンディーズは今週、舌を縛っての追い切りとなりましたが、これがすごくしっくりきているようです。「先週、ミルコの提案もあって縛ることになりました。手綱を握ったかんじが全然違うってミルコが喜んでました」(岸本助手)

 左回りについても母や兄の実績が示すとおり問題なさそう。「体の使い方や歪みからも、そう思う」(岸本助手)という点も見逃せません。

 ヴァンキッシュランは以前は体が硬かったようですが「体はすごく柔らかくなってきました。いい傾向ですね」(岸本助手)とのことです。カイバもしっかり食べるし、ほんと状態よさそうで期待は膨らむばかり。金曜日に坂路を上がって、土曜日に東京へ向かいます。


 そうそう。月曜はオークスを勝ったシンハライトの取材でした。その馬房に飾られた馬名の札にはかわいらしいイラストが描かれていて。その内容はちゃんとオークスバージョンで、左まわりの東京競馬場のゴール前でシンハライトが勝ちきるというものでした。厩舎スタッフのお子さんが描かれたとのこと。願いをこめて描いたんでしょう。そして、その願いはちゃんと叶いました。


 わたしはこの世界に入り、池江泰郎先生にたいへんお世話になりました。数ある池江泰郎先生の教えの中でも「言霊というのは、あるよ」というのがありました。ふと口にした言葉でも、そのとおりになるものだ。ネガティブな言葉を口にしているとそれが実現してしまう。ポジティブな言葉を選ぶのが大切だ、という教えです。

 オークスの願いをこめた札と池江大先生の教え。作法は違うけれど、魂をこめて行動することが大切、という点では共通しているな、と思います。こういうの、ほんとに大切。そして、日本中のたくさんの人がそれぞれの馬に思いを込めて戦うのが日本ダービーだと思います。その思いの集まりの大きさを考えると…すごい。莫大です。

 先週、ダービーの1週前追い切りの取材中、スタンドで池江大先生とバッタリ会いました。サトノダイヤモンドの様子を見に来ていたのでしょう。仕事の都合でちゃんとお話する余裕はありませんでしたが、挨拶したときに満面の笑顔を返してくれました。わたし自身が調教を見て判断することも大切ですが、池江大先生の笑顔からサトノダイヤモンドの仕上がりのよさがヒシヒシと伝わってきました。先に書いた3頭はもちろんのこと、サトノダイヤモンドも万全な状態で大舞台に駒を進められそうで本当によかった。悔いのない、そして醍醐味のある一戦を期待しています。

デジタルレシピ研究家。パソコン教師→競馬評論家に転身→IT業界にも復帰。競馬予想は卒業したが、現在も栗東トレセンでニュースやコラム中心の取材を続けている。“ねぇさん”と呼ばれる世話焼きが高じ、AFPを取得しお金の相談も受ける毎日。公式ブログ「ねぇブロ」(http://ameblo.jp/takako-hanaoka/)

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