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ケイアイレオーネ・モンサンカノープス、2頭の中央卒業生が念願の肩掛け!

  • 2016年05月30日(月) 18時00分


東京ダービーにも2頭の中央卒業生がスタンバイ


 今日は中央競馬ファンの皆さんに、うれしいご報告からさせてください!今は南関東競馬で頑張る2頭の中央卒業生が、念願の肩掛けを取りました!

 前回のリスタートでもご紹介した栗東・西浦勝一厩舎の卒業生ケイアイレオーネ(大井・佐宗応和厩舎<小林>)が、5月18日の大井記念(大井・2000m)を優勝。2013年9月のシリウスS以来となる重賞勝ちで、南関東では初めての待ち望まれていた肩掛け姿を披露してくれました。

ケイアイレオーネの大井記念ゴール前。3番手から早めに先頭に立って、2着のクラージュドールに4馬身差をつける圧勝


「(移籍してから)レオーネにとってはチグハグな不完全燃焼なレースが続いていたので悔しかったです。状態は大きく変わってはいませんが暖かくなってきてよくなっているし、的場さんが手の内に入れてくれたのも大きいですね。まずはホッとしました」と、自身にとっても重賞初制覇となった佐宗調教師も胸をなで下ろしていました。

3年前のシリウスS優勝以来となる肩掛け姿。的場文男騎手は9月7日に60歳の誕生日を迎えます


 鞍上の的場文男騎手は、大井記念通算9勝目とし同一重賞勝利記録(南関東)を飾り、自身が持つ重賞最年長勝利記録を59歳8か月とし、ダブルでの記録を達成。

 今後についてはまだ決定ではないそうですが、6月22日の京成盃グランドマイラーズ(船橋・1600m)、6月29日の帝王賞(大井・2000m)、7月18日のマーキュリーカップ(盛岡・2000m)の3つのレースが選択肢として考えられているそうです。

 この2戦があまりにも強く、『さすがはケイアイレオーネ!』という走りを見せてくれているだけに、今後の活躍も期待したいと思います。

 5月25日に行われた川崎マイラーズ(川崎・1600m)では、このコーナーでもご紹介した美浦・牧光二厩舎の卒業生モンサンカノープス(船橋・川島正一厩舎)が制し、重賞初制覇を飾りました。

モンサンカノープスの川崎マイラーズゴール前。南関東生え抜きレガルスイも逃げ粘りましたが、最後はしっかり差し切りました


 中央時代は3歳未勝利を1勝し、南関東では下級クラスからコツコツと勝ち星を重ねながら、ついにここまで上り詰めました!

「やっと重賞を勝てるまでに馬を作れたなと思います。時計は通用すると感じていたので、あとは重賞慣れだなと。矢野君(騎乗した矢野貴之騎手)も完璧に乗ってくれました。素直で調整がしやすい馬です。体も丈夫だし、競馬も覚えてきていますね」(川島正一調教師)。

 同厩でひと足早く重賞ウィナーとなったタイムズアロー(栗東・松田博資厩舎卒業生)とともに、京成盃グランドマイラーズを視野に入れていくそうです。

南関東重賞2度目の挑戦で、念願の肩掛け。非常に堂々としていて貫録を感じさせました


 昨年から始まった船橋競馬のナイター競馬『ハートビートナイター』は、大井や川崎とは一味違う雰囲気が味わえますよ。まだ体験されていない方はぜひ!


 日本ダービーは終わったばかりですが、南関東では6月8日に東京ダービー(大井・2000m)が行われます。東京ダービーは、南関東所属馬の3歳最高の栄誉です。

 今年は中央卒業生が2頭もスタンバイ。美浦の新開幸一厩舎に所属し、1勝2着2回、ホープフルS(11着)にも出走したラブレオが、的場文男騎手の甥っ子でもある大井の的場直之厩舎に移籍し、3月から始動。

ラブレオの馬房での様子。耳の先がクリンとしているのがチャームポイントです


 当初からクラシックレースを目指してきて、前走の東京ダービートライアルは森泰斗騎手の手綱で優勝して、東京ダービーに出走する権利を手にしました。今年の東京ダービーは出走するための賞金が例年より非常に高くなるので、権利を取らなければ出走することができませんでした。

 東京ダービーでは森騎手は南関東クラシック一冠目・羽田盃を勝ったタービランスに騎乗するため、坂井英光騎手の騎乗が決定。坂井騎手は的場調教師の騎手時代の同期で、中央競馬の新人・坂井瑠星騎手のお父さんです。

 美浦の南田美知雄厩舎から移籍してきた2勝馬バルダッサーレ(大井・中道啓二厩舎<小林>)は賞金的にクリアができているので、初戦がこの東京ダービーとなります。鞍上は金沢の吉原寛人騎手。

バルダッサーレと今年2年目となる中道啓二調教師の2ショット。「雰囲気があって奥が深そうな馬です。頂いたチャンスをモノにできるように頑張ります」(中道調教師)


 なお、6月5日にソウル競馬場で行われるThe 24th SBS Korea Japan Trophy(左回り・ダート1200m)という韓国と大井の国際交流レースに、大井所属馬3頭が出走を予定していて、中央卒業生は2頭。

 栗東の宮本博厩舎所属だったベストウィッシュ(大井・荒山勝徳厩舎<小林>)と、ここでも何度かご紹介している栗東・佐々木晶三厩舎の一員だったドレッドノート(大井・橋本和馬厩舎<小林>)です。詳しいことは大井競馬ホームページ内のこちらを見てくださいね。

 駆け足になりましたが、盛りだくさんの内容でお届けしました。次回は6月13日(月)にお会いしましょう!

南関東競馬リポーター。宮城県仙台市出身。元NHK山形放送局キャスター。タイキフォーチュンがきっかけで競馬の世界を知り魅了され、競馬を伝える仕事に就きたく上京。MXテレビ大井競馬中継を経て、現在は南関東競馬内で取材活動を行っている。南関東競馬公式ウェブサイト内・南関魂、大井競馬ホームページ、サンケイスポーツ、楽天、ウェブハロン、ターファイトクラブ会報誌、馬事通信など。

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