スマートフォン版へ

アルセナーレの弟・ロードエフェクトが和田竜二騎手でデビュー!

  • 2016年06月20日(月) 18時00分


【栗東】
◆アカカ(牝、父クロフネ、母クイーンカアフマヌ、栗東・音無秀孝厩舎)

 半姉に芝中距離で2勝を挙げているリリコイパイなどがいる血統。本馬は5月11日にノーザンFしがらきから栗東へ入厩。デビュー戦については追い切りを重ねてから吟味する傾向のある音無秀孝厩舎にしては、早々に6月26日(日)阪神芝1800mをM.デムーロ騎手でデビューする予定。それだけ牧場での動きも良かったのだろうと想像していたが、実際にその通りだった。
 6月2日の坂路ではアルマンディンを追走して、馬なりで同入。4F52.4秒をマークして「ちょっと速すぎた」と音無秀孝調教師も苦笑いだったが、その後は単走で追い切ったりして、オーバーワークにならないように調整。1週前追い切りにあたる6月15日はジョッキーが騎乗して、4F51.9秒をマーク。追い切り本数はもちろん、それぞれの追い切りが中身の濃い内容になっており、初戦から態勢万全での出走となりそう。

◆スマートアムール(牝、父ダイワメジャー、母ラーナック、栗東・須貝尚介厩舎)
 母系に1400m以下の距離で4勝を挙げたバイオマスターがいる血統。本馬は4月22日に吉澤ステーブルWESTから栗東へ入厩。5月に入ってからゲート試験に合格し、坂路で時計を出して、順調に追い切りを重ねているが、入厩当初から「スプリンターというよりも1400、1600mもこなせそうなタイプなので、力のいる函館の芝が合う」と須貝尚介調教師。
 その言葉通り、6月には函館競馬場へ移動し、1週前追い切りの芝コースではショウナンアヴィドと互角の手応えで軽快な動きを見せている。ここまでの調教過程を見ても不安はなく、あとはスタートを決めて流れに乗ったレースができるかどうか。6月25日(土)函館芝1200m(牝)を岩田康誠騎手でデビューする予定となっている。

◆ロードエフェクト(牡、父ハービンジャー、母エアジュリアード、栗東・西園正都厩舎)

 クロフネ産駒の半姉アルセナーレは中山ダート1800mの未勝利、500万下を連勝し、先日の関東オークスで3着という結果を残している。本馬は5月20日にゲート試験に合格しているが、ここまで入念に乗り込み。5月26日のCWでは終いの動きがひと息だったが、追い切りを重ねるごとに動けるようになっている。
 6月15日の坂路ではマイネルチャンプに先行して、ゴールでは大きく先着。時計は4F54.2秒と地味だが、ストライドの大きな馬で坂路で数字が出るタイプではないだろう。「6月17日はCWを1周乗った後にゲートから1Fだけ時計を出しました。ここまで順調です」と西園正都調教師。デビュー戦は6月26日(日)阪神芝1800mを和田竜二騎手で予定している。

◆サーカムスタンス(牡、父ハービンジャー、母レティセントガール、栗東・池添学厩舎)
 おじにスワンSなど重賞4勝を挙げたプリサイスマシーンがいる血統。ハービンジャー産駒は現2歳が3世代目になるが、初年度産駒ベルーフが京成杯、2年目産駒ドレッドノータスが京都2歳Sと各世代で重賞ウイナーが出ている。
 本馬は5月27日にゲート試験に合格し、6月に入ってから本格的な時計を出し始めており、1日の坂路では馬なりで4F55.7秒をマーク。当時は併せたキラリジェームスに遅れていたが、15日のCWではきっちり先着。時計も6F84.3秒、1F12.2秒と終いしっかりした動きを見せている。6月26日(日)阪神芝1800mでデビューする予定となっている。

【美浦】
◆アンノートル(牡、父アイルハヴアナザー、母タイキシャイン、美浦・池上昌弘厩舎)
 半兄に現3勝のサウンドアプローズ、叔父に東京新聞杯3着のヒットジャポットがいる。先週の追い切りはウッドチップコースで5F65秒台とパワフルな動きを見せた。「牧場にいた頃から動いていたし、すごく気持ちが強い子。どちらかと言うとパワータイプですね。ある程度は先行して力で押し切る競馬が合いそうなイメージ。期待している馬だし、どんな競馬をしてくれるか楽しみにしています」と松岡正海騎手。6月25日(土)、東京の芝1600mを予定している。

◆ウインブライト(牡、父ステイゴールド、母サマーエタニティ、美浦・畠山吉宏厩舎)
 1歳上の全姉に阪神JF2着、新潟2歳S2着のウインファビラスがいる。先週の追い切りは坂路でキレのある動きを見せ、併せた3歳馬を子供扱い。4F53.4-38.5-24.9-12.3の加速ラップを刻んだ。「お姉ちゃんに比べると脚長で体高があるし、気性的にも扱いやすいですね。調教通りなら初戦から楽しみ。折り合いが付くし、先々は距離を延ばしていっても大丈夫だと思います」と畠山吉宏調教師。松岡正海騎手も「動きは申し分ないですね。現時点で注文を付けるところはないし、まだまだ奥行きもありそうです」と素材を絶賛している。6月26日(日)、東京の芝1800mを予定している。

◆ジェネスレーヴ(牡、父ダノンシャンティ、母チェルカ、美浦・木村哲也厩舎)
 昨年のセレクトセールに上場され、1900万円(税抜)で落札された。半姉に現4勝のラインハート、半兄に現2勝のアキトフォルテがいる。早い時期にゲート試験をパス。牧場で基礎体力の強化を図り、じっくりと乗り込まれてきた。「520~530キロの体つきでフレームが大きいですね。普段は大人しいけど併せればハミを取るし、ひと追い毎に上向いてきました。まだ若さを見せるところもあるけど、ここまで順調に来ています」と木村哲也調教師。6月26日(日)、東京の芝1800mを石川裕紀人騎手で予定している。

◆ハウメア(牝、父キングカメハメハ、母ダイヤモンドディーバ、美浦・藤沢和雄厩舎)
 母はアメリカの重賞を2勝。ゲート試験に合格後も順調に進められ、先週の追い切りでは芝の走りを確かめた。年長馬を相手にシャープな動きを披露。前向きで反応にも素軽さがあり、好気配だ。「脚元に弱さがあった兄(ジュエルプラネット)とは違い、しっかりとしている。素直で操縦性も良さそうだし、早い時期から使えるのは何より。いいところがありそうだよ」と藤沢和雄調教師。6月25日(土)、東京の芝1600mを戸崎圭太騎手で予定している。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

栗東担当:井内利彰 「競馬予想TV!」に出演中の調教捜査官。調教主体や厩舎取材の予想を提供中。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」など。

美浦担当:竹之内元 大学に通うため、東京競馬場から徒歩3分のアパートに住んだことで転落人生を歩み出した38歳ライター。POGでは中山大障害勝ちのメルシータカオー指名が自慢。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング