梅雨の真っ最中に行われる宝塚記念。雨が決して得意ではない面々がそろった中で、今週の池江師のコメントは実に潔かったですね。
「梅雨時期に宝塚記念が行われるのは織り込み済み。ラブリーデイは雨はマイナスだが、それを踏まえた上で挑む」
昨年の覇者にも関わらず、評価がさほどではないと予想されるラブリーデイ。昨年に比べて年齢的な衰えをとなえる声も聞きますが、わたしは決してそうではないと思っていますよ。
「毎回、コンスタントに走ってくれる馬ですが、やはり使ったほうがよくなるタイプであることは間違いありません。今年3走目、より動ける体になっています」と山元助手。
今回、話題性のある馬が人気をさらっていますが、人気はいりません。もともと地味な馬だけに結構人気は下がるかもしれませんが、わたしはむしろそれが“買い”の要素だと思っていますよ!
もう1頭のサトノノブレスもすこぶる順調なんですよ。こちらも地味ですが、トータルで重賞4勝。そのうち、2つは今年の勝利です。
「これまでは体を絞りにくいこともあったんですけど、前走はスッと絞れたんですよ。6歳になって衰えるどころか、むしろいい状態を保てるようになった印象すらあります。楽しみです」
と担当の田重田助手。ほんと、状態がいいんです。
そして、ヤマカツエース。これはね、たぶん人気はあまりないですよね。でもね、状態は明らかに上向きです。
「使ったことで体にハリも出てきたよ。力は着実につけているし、付け入る隙はあると思う」と土屋助手。
雨馬場が決して得意という印象もありませんが、「勝った福島記念は重馬場だったし、走れると思う。極端にのめるような馬場にならなければ期待は持てる」と話していました。
最後にもう1頭、気になるのはラストインパクト。
中山記念の頃は転厩間もなかったということもあり、前の管理厩舎である松田博資厩舎のやり方を引き継ぐかたちでの仕上げだったそうです。でも、今回は違う。「早めに入厩させて、うちの厩舎のやり方での仕上げ」(岸本助手)で挑むとのことです。
どのやり方がいいとか、ということではなく。自分たちのノウハウで仕上げられたことで新しいラストインパクトの魅力が引き出されると思うんですよね。鞍上はダービージョッキーの川田騎手。松田スピリットを受け継ぎながらも、いまはこちらも自分のやり方に咀嚼してこの馬の魅力を引き出そうとするはず。
結果が出て欲しいなぁというのももちろんですが、どんな内容の競馬をするのか、とにかく楽しみであります。