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ソルヴェイグの全妹・ドロウアカードがルメール騎手でデビュー!

  • 2016年06月27日(月) 18時00分


【栗東】
◆ブルックリンソウル(牡、父アドマイヤムーン、母ベストマテリアル、栗東・小崎憲厩舎)

 母系に目立った活躍馬がいるわけではないので、当初は4月の早期入厩という程度で注目していた。しかし6月9日の追い切りを見て、個人的な評価は急上昇。初めてのCW、トラックでの追い切りだったが、ヴィクトリアマンボを追走してほぼ同入。時計も6F83.1秒と新馬としては水準以上の動き。追い切り直後の小崎憲調教師は「そんなにやるつもりはありませんでしたが、動きましたね。レースまでまだ時間があるので、じっくり調整していきます」と話していた。
 その後もCW、坂路で好時計を連発。6月23日の坂路では川田将雅騎手が跨って、コルボノワールを追走してほぼ同入。4F53.2秒と全体時計は水準程度だが、1F12.3秒が評価できる。これだけ動けば、デビュー予定の7月3日(日)中京芝1600mで主役級の扱いになることは間違いないだろう。

◆ドロウアカード(牝、父ダイワメジャー、母アスドゥクール、栗東・角田晃一厩舎)

 先日の函館SSで重賞2勝目を挙げたソルヴェイグの全妹。旬な血統と言うことができるが、6月23日のCWでは抜群の動きを披露。C.ルメール騎手が跨って、マールデルプラタを追走したが、最後は内から手応え優勢。6F83.4秒は少し時計を要するこの日の馬場では速い部類の数字。なにより実質初めての6F追いでこれだけ動けたところが評価できる。
 担当する上村調教助手は「ゲートに時間を要しましたが、その分、しっかりと調教を積むことができました。ソルヴェイグを担当している(鮫島一歩厩舎の)松浦調教助手から『こっちの方が体つきはいいよ』と言われました」とのこと。ダイワメジャー産駒の牝馬でルメール騎手といえば、阪神JFを勝ったメジャーエンブレムがイメージできるし、デビュー予定の7月3日(日)中京芝1400m(牝)でどんなパフォーマンスを見せてくるか楽しみ。

◆ジャコマル(牡、父ダノンシャンティ、母ピュアウィンク、栗東・松永幹夫厩舎)

 ダノンシャンティ産駒はスマートオーディンが今年の京都新聞杯を優勝。ダートで未勝利、500万下を連勝したサトノスピードオーもいて、いろんなタイプが出ている。この馬は半兄に同厩舎で管理されて芝1600mを勝ったジャコスキーがいるということもあり、松永幹夫調教師は「芝のマイルがいいでしょうね」ということで、7月3日(日)中京芝1600mでのデビューを予定。
「6月24日にゲート練習をしましたが、無難に出ました。速い時計は出ていませんが、それなりに動けています」ということだが、6月22日の追い切りが実質初めての目一杯なので、最終追い切りではもっと動きが良くなってくるだろう。なお、鞍上は和田竜二騎手を予定している。

◆ジャンダラリン(牝、父ダイワメジャー、母パチャママ、栗東・宮本博厩舎)

 母系には芝中距離で4勝を挙げたタカラサンデーがいる血統。本馬について「ゲート試験合格に時間を要したように難しいところがある馬」と宮本博調教師。「ただ気持ちが走る方に向けば、かなり走ってくると思う」と現時点での手応えを教えてくれた。
 実際、6月22日の坂路では4F54.2秒、1F12.3秒と終い鋭い動きを披露。24日の取材時時点で「来週、レースで騎乗を予定している森裕太朗騎手に乗ってもらって、トラック馬場で追い切るつもり。その感触を見て、7月3日(日)中京芝1400m(牝)でデビューするかどうかを決めたいと思います」と同師。その動向には注目してみたい。

【美浦】
◆アメイズミー(牡、父タートルボウル、母アルーリングアクト、美浦・栗田博憲厩舎)
 母は小倉3歳Sの勝ち馬。半姉のアルーリングボイスも小倉2歳S、ファンタジーSを勝っており、仕上がり早の一族だ。ゲート試験に合格後も順調に乗り込まれ、6月22日の追い切りでは古馬のシャイニープリンスを相手に互角の動きを見せた。「いい感じに仕上がっている感じだし、あとはサラッと息を整えれば十分。血統的にも体形的にもスピードタイプで短めの距離が合いそう」と栗田博憲調教師。7月2日、福島の芝1200mを蛯名正義騎手で予定している。

◆イタリアンホワイト(牝、父ステイゴールド、母リリウム、美浦・相沢郁厩舎)
 全姉にオークス3着のアイスフォーリスがいる。6月22日の追い切りはウッドチップコースで古馬と併せ、しっかりと負荷をかけた。「姉よりも立派な体つきをしているし、いい動きをしている。馬に柔らかみもあるし、距離には融通が利きそう。いいところがありそうだし、血統的にも楽しみ」相沢郁調教師。当初は2週目のデビューを視野に入れていたが、仕上がりの進み具合が順調なことから予定を早めてきた。7月3日、福島の芝1800mを石川裕紀人騎手で予定している。

◆トワイライトライフ(牝、父ゴールドアリュール、母ラプターセイハート、美浦・黒岩陽一厩舎)
 叔母にオークス3着のアイスフォーリスがいる。6月に入ってから本格的に乗り込み、坂路とウッドチップコースで追い切りの本数を重ねてきた。「しっかりと乗り込んだし、仕上がりは順調。血統的にダート向きだけど、素軽い走りをするし、いいスピードがありそう」と黒岩陽一調教師。7月2日、福島のダート1150mを石川裕紀人騎手で予定している。

◆ノーブルムーン(牝、父アドマイヤムーン、母フェートデュヴァン、美浦・田村康仁厩舎)
 半兄に重賞2勝(京成杯、セントライト記念)のフェイトフルウォーがいる。ここ2週はウッドチップコースで長めから追われ、いずれも併せ馬で先着。ひと追い毎に時計を詰めており、仕上がりの良さが目につく。「女の子にしては馬っぷりがいいし、入厩後も順調に乗り込んできました。前向きな気性だし、稽古通りなら初戦から動けると思います」と田村康仁調教師。7月3日、福島の芝1800mを戸崎圭太騎手で予定している。

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栗東担当:井内利彰 「競馬予想TV!」に出演中の調教捜査官。調教主体や厩舎取材の予想を提供中。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」など。

美浦担当:竹之内元 大学に通うため、東京競馬場から徒歩3分のアパートに住んだことで転落人生を歩み出した38歳ライター。POGでは中山大障害勝ちのメルシータカオー指名が自慢。

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