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父Frankel、母スタセリタの超良血馬ソウルスターリング

  • 2016年06月29日(水) 12時00分
アグニシャイン(牡 美浦・金成貴史 父ハービンジャー、母ガールオンファイア)
 母ガールオンファイアは不出走馬。2代母レディブロンドは名馬ディープインパクトの半姉で、現役時代は6戦5勝。スプリンターズS(GI)で4着という成績がある。競走能力をともなった超良血馬だけあって繁殖成績も良好で、ゴルトブリッツ(12年帝王賞-JpnI、11、12年アンタレスS-GIII、11年マーキュリーC-JpnIII)、ラドラーダ(10年阪神牝馬S-GII・6着)を産んでいる。ラドラーダの息子ティソーナはマーガレットS(OP)を勝った。本馬は不出走馬が母とはいえ、近親が軒並み走っているので良好な資質を受け継いでいる可能性が高い。ウインドインハーヘアの牝系とハービンジャーの組み合わせは良好。これまでに2頭デビューしていずれも勝ち上がり、そのなかの1頭はクイーンC(GIII)で3着と健闘したロカ。本馬を含めた3頭はいずれも「ハービンジャー+サンデーサイレンス+ウインドインハーヘア」という血統構成だが、なかでも本馬はレディブロンドを経由した牝系出身なので見どころがある。芝向きの中距離タイプ。

アルトリウス(牡 美浦・藤沢和雄 父キングカメハメハ、母レジネッタ)
 レジメンタル(父ハービンジャー/現1勝)の半弟。母レジネッタは桜花賞馬で、本馬の「キングカメハメハ×フレンチデピュティ×サンデーサイレンス」という組み合わせは、過去10頭走って7頭が勝ち上がり、ミュゼスルタン(14年新潟2歳S-GIII)、コナブリュワーズ(OP)、プロクリス(準OP)、プレシャスルージュ(準OP)などの活躍馬が出ている。連対率29.3%、1走あたりの賞金額300万円は、キングカメハメハ産駒全体の連対率19.4%、216万円を大きく上回っている。4分の3同血のリヴェレンテはOPまで出世しており、本馬は芝向きの中距離タイプとしてそれ以上の期待が掛けられるだろう。

ソウルスターリング(牝 美浦・藤沢和雄 父Frankel、母スタセリタ)
 母スタセリタは仏オークス(仏G1)、ヴェルメイユ賞(仏G1)、フラワーボウル招待S(米G1)などフランスとアメリカで6つのG1を制し、米芝牝馬チャンピオンに選ばれた名牝。Frankelを交配したあと日本の土を踏み、出産したので、本馬は昔の区分に従えば“持込馬”となる。父Frankelは英愛リーディングサイアーGalileoの最高傑作で、現役時代はイギリスのマイル路線を中心に走って14戦全勝。ワールドサラブレッドランキングでは史上最高の「140」というレーティングを獲得している。今年から走り始めた初年度産駒は好調で、現時点で5頭がデビューして4頭が勝ち上がるという凄まじい成績を挙げている。母の父Monsunは独リーディングサイアーに3回輝いた名種牡馬で、産駒はドイツ国内にとどまらずフランス、イタリア、アメリカなどでG1を制覇した。Northern DancerやMr.Prospectorはもちろん、Nasrullahすら持たない究極の非主流血統なので、主流血統同士を掛け合わせてNorthern Dancer 3×4としたFrankelとは合うはず。あとは日本の馬場に適性があるかどうかだけ。それがクリアできれば重賞級だろう。

マツリダダイキチ(牡 美浦・国枝栄 父マルカシェンク、母ヘヴンリーソング)
 5月に行われた千葉サラブレッドセールで5400万円(税込)の高値がついた。父がマルカシェンクだったことがサプライズとなったが、馬体、動きともに申し分なく、配合も良好。母ヘヴンリーソングはフランスで2戦未勝利ながら繁殖牝馬としては優秀で、Spirito del Vento(父Indian Lodge/ダニエルウィルデンシュタイン賞-仏G2[2回]など重賞4勝)、レッドラウダ(父ダイワメジャー/15年小倉2歳S-GIII・3着、15年京王杯2歳S-GII・4着)、ズンダモチ(父Smadoun/準OP)、ステアトゥヘヴン(父ダンスインザダーク/1000万条件)などを出している。本馬はそれらの下。母の父Machiavellianとサンデー系種牡馬の相性は良好で、本馬はHalo 3×4、Mr.Prospector 5×3という手堅いスピード配合となっている。重賞戦線でも期待できる馬だろう。

ラレータ(牡 栗東・高野友和 父ダイワメジャー、母エヴィータアルゼンティーナ)
 サンタエヴィータ(父Smart Strike/現2勝)の半弟。母エヴィータアルゼンチーナはアメリカで走り通算14戦6勝、ラブレアS(米G1・ダ7f)など4つの重賞を制した。ラブレアSは牝馬限定ではなく牡馬も出られるレースなので価値が高い。勝った重賞は6.5〜7fの距離に収まっており、短距離向きのスピードに秀でた馬だった。母の父Candy Rideは亜米で6戦全勝の名馬。アルゼンチン時代は2つのG1を含めて3戦全勝、ホアキンSデアンチョレナ大賞(亜G1・芝1600m)では後続に8馬身差をつけ1分31秒01で駆け抜けた。アメリカに移籍後は3戦全勝、パシフィッククラシック(米G1・ダ10f)とアメリカンH(米G2・芝9f)ではトラックレコードを叩き出した。種牡馬としても成功し、Shared Belief(米G1を5勝、米2歳牡馬チャンピオン)をはじめ多くの一流馬を出している。本馬の父はダイワメジャー。母方にBlushing Groomを持つ同産駒はニックスで、また、母方にFappianoとStorm Catを併せ持つパターンは父の代表産駒カレンブラックヒルと同じ。芝・ダート兼用のマイラーだろう。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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