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グランシルクの半弟・ヴァンクールシルクらがデビュー!

  • 2016年07月11日(月) 18時00分


【栗東】
◆ルタンデュボヌール(牡、父マンハッタンカフェ、母アドマイヤハッピー、栗東・友道康夫厩舎)

 母系に昨年の二冠馬ドゥラメンテなどがいる血統で、半兄には芝で5勝を挙げたキタサンアミーゴやアンタレスSを勝ったウォータクティクスがいる血統。本馬はゲート試験に合格した後、一旦放牧に出されて、6月11日にノーザンFしがらきから栗東へ再入厩している。

 7月7日はCWでアドマイヤミヤビ、トリコロールブルーとの3頭併せ。レースで騎乗予定の福永祐一騎手が跨って、最後の直線は最内。追い比べで見劣ったが、ゴールを過ぎてから肩鞭が入っての伸びは上々。このひと追いで反応も良くなってくるだろう。7月16日(土)中京芝1600mでデビューする予定。

 なお、7月7日に一緒に併せたトリコロールブルーは7月17日(日)中京芝2000mを福永祐一騎手でデビューする予定となっている。

トリコロールブルー


◆ペプチドホープ(牡、父ハーツクライ、母ペプチドモアー、栗東・木原一良厩舎)

 同厩舎で管理される半姉ペプチドサプルは阪神JF4着、オークス5着などG1でも健闘を見せており、忘れな草賞2着という実績から、秋の活躍も期待される。本馬について、木原一良調教師は「目標レースを決めてしまうと、それに合わせて調教してしまうので、馬に合わせた調教でいきたい」と入厩当初から話していた。

 坂路とCWを併用して仕上げられ、7月6日はレースで騎乗予定の松田大作騎手が跨って、CWでの併せ馬。イヴレアにきっちり先着し、6F81.7秒と好時計をマーク。無理なく調教を進めてきた結果がこの動きに出ていると思われるだけに、デビュー予定の7月17日(日)中京芝2000mでのパフォーマンスが楽しみ。

◆アローシャトル(牡、父タイキシャトル、母メイクハピネス、栗東・高橋康之厩舎)

 母系には2011年函館2歳Sを制したファインチョイスなどがいる血統で、2015年北海道サマーセールにて、400万円で落札されている。6月23日に芝コースで追い切った時には「ゲート試験に合格したばかりで、初めての追い切り。もう少し追い切りをやってみて、デビュー戦を決めます」と高橋康之調教師。

 その後、順調に進み、7月7日はCWで併せ馬。追い切りについて、同師は「動く馬と併せて手応えは劣勢。でも時計は速いし(6F82.3秒)、この馬も十分に動いていると思います。追い切り本数が少ない点がどうかですが、現時点での完成度は高く、そういった意味で期待しています」と評価している。7月16日(土)中京芝1600mを松田大作騎手でデビューする予定となっている。

◆グランドガール(牝、父メイショウサムソン、母イサミステルス、栗東・岩元市三厩舎)

 母系に同厩舎で短距離で5勝(芝4勝、ダート1勝)を挙げたボストンオーがいる血統。北海道トレーニングセールで1450万円で落札されているが、栗東に入厩してからはさすがの動きを見せている。

 特に7月8日のCWは併せ馬は圧巻。ユキエファルコンの外を並走していたが、最後の直線は大外に位置して、持ったままの手応えで同入。6F82.2秒はかなり価値のある時計だし、ラスト1F12.3秒は追っていれば、11秒台もイメージできる脚色。道中行きたがるところがある馬だけに、距離適性は短くなると思うが、レースでどんなスピードを見せてくれるか楽しみ。デビュー戦は7月17日(日)中京芝1200mを和田竜二騎手で予定。

【美浦】
◆ヴァンクールシルク(牡、父ヴィクトワールピサ、母ルシルク、美浦・木村哲也厩舎)
 昨年のニュージーランドT2着、NHKマイルC5着などマイル路線で活躍しているグランシルクの異父弟。ゲート試験に合格後はノーザンファーム天栄で乗り込み、6月23日に再入厩した。坂路とウッドチップコースを併用して追い切りの本数を重ねており、ひと追い毎に動きが良化している。「皮膚病が出たりする時期もあったけど、再入厩後は順調に乗れています。520キロぐらいの大型馬で見栄えのする体つき。のんびりとした性格で1本目の追い切りでは動き切れなかったけど、だいぶ動けるようになってきました。血統的にも走ってくると思います。先々を見据えて大事に育てていきたいですね」と木村哲也調教師。7月17日(日)、福島の芝1800mを戸崎圭太騎手で予定している。

◆スッチェッソ(牝、父アイルハヴアナザー、母ダンサーズブロンド、美浦・畠山吉宏厩舎)
 ゴールドアリュール産駒の母はダートで3勝。一族からはアドマイヤメジャー(朝日CC3着)、エルマンボ(現オープン)、ティンバレス(エンプレス杯3着)などが出ている。先週の7月7日には坂路で追われ、4F51.9―37.7―24.7―12.4の1番時計をマークした。「当初は福島の開幕週を視野に入れていたけど、脚元がモヤッとしたので予定を延ばしました。検査しても特に問題はなかったし、もう大丈夫でしょう。入厩後の調教量は十分。いいスピードがありそうだし、稽古通りなら初戦から動けると思います」と畠山吉宏調教師。7月16日(土)、福島のダート1150mを柴田大知騎手で予定している。

◆ディバインコード(牡、父マツリダゴッホ、母ツーデイズノーチス、美浦・栗田博憲厩舎)
 現3歳の異父姉ワンスインナムーンは新馬勝ちを含む2勝。ヘクタープロテクター産駒の母はオープン特別のアネモネSを勝ち、桜花賞&オークスにも参戦している。6月22日にゲート試験をパス。先週の7月6日にはウッドチップコースで初めてビシッと追われ、3頭併せで鋭い動きを見せた。「ちょっと繊細なところがあるけど、だいぶトレセンの環境には慣れてきた感じ。反応がいいタイプだし、そういう意味では競馬に行っても頑張って走ってくれるんじゃないかな。牧場のほうでも期待されている馬だし、いいところはありそう。新馬戦は走ってみなければ分からないけど、ここまで順調に来ているし、ちょうどいい感じに仕上がると思います」と栗田博憲調教師。7月17日(日)、福島の芝1800mを柴田善臣騎手で予定している。

◆メリークン(牡、父ゼンノロブロイ、母ツーオブハート、美浦・田村康仁厩舎)
 メジロマックイーン産駒の母は短距離で3勝。現4歳の異父姉モアニケアラはダートで3勝している。先々週(6月29日)の追い切りではデビュー戦2着のファストソレルを相手に大きく先着。先週(7月7日)はウッドチップコースで5F66.5と水準以上の時計をマークした。「その気になれば、いくらでも動きそう。ストライドが大きくて乗り手の評価も高いし、この感じなら初戦から勝ち負けの競馬になると思います」と田村康仁調教師。7月17日(日)、福島の芝1800mを嘉藤貴行騎手で予定している。

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栗東担当:井内利彰 「競馬予想TV!」に出演中の調教捜査官。調教主体や厩舎取材の予想を提供中。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」など。

美浦担当:竹之内元 大学に通うため、東京競馬場から徒歩3分のアパートに住んだことで転落人生を歩み出した38歳ライター。POGでは中山大障害勝ちのメルシータカオー指名が自慢。

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