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エアスピネルの全弟エアウィンザー

  • 2016年07月20日(水) 12時00分
アドバンスクライ(牡 美浦・武藤善則 父ストリートセンス、母アドバンスクラーレ)
 新種牡馬の勝ち星ランキングで現在トップに立っているのはリーチザクラウンの3勝。それに次ぐ2勝は5頭が並んでいるが、そのなかで最も出走回数が少ないのはストリートセンス。わずか6走で2勝は立派な成績だ。現役時代にケンタッキーダービー(米G1)、BCジュヴェナイル(米G1)、トラヴァーズS(米G1)を制した名馬で、ここまで日本で走った産駒にフリートストリート(13年エルムS-GIII)、ノウレッジ(12年新潟2歳S-GIII・2着)などがいる。マル外の好成績がそのまま日本での産駒成績に結びついている。本馬の母アドバンスクラーレは未勝利馬だが、ブラックエンブレム(08年秋華賞-GI、08年フラワーC-GIII)の半妹にあたる良血。「ストリートセンス×サクラバクシンオー×ヘクタープロテクター」という組み合わせなので芝・ダート兼用のマイラーだろう。

エアウィンザー(牡 栗東・角居勝彦 父キングカメハメハ、母エアメサイア)
 デイリー杯2歳S(GII)を勝ったほか、朝日杯フューチュリティS(GI)2着、弥生賞(GII)3着など重賞戦線で活躍しているエアスピネルの全弟。母エアメサイアは秋華賞(GI)とローズS(GII)の勝ち馬で、全弟には二冠馬エアシャカール(00年皐月賞-GI、00年菊花賞-GI)、伯父にエアシェイディ(08年アメリカJCC-GII)がいる。2代母エアデジャヴーはクイーンS(GIII)1着、オークス(GI)では2着となった活躍馬。重賞勝ち馬の全弟で、このような絢爛たるファミリーの出身となれば、馬自身によほど酷い問題がないかぎり高確率で走ってきそうだ。兄と同じくマイルから中距離で活躍するだろう。

ダノンハイパワー(牡 美浦・菊沢隆徳 父ダノンシャンティ、母ダノンボンジュール)
 父ダノンシャンティは現役時代、NHKマイルC(GI)を当時のJRAレコード(1分31秒4)で制した。そのスピードと瞬発力は、Halo 3×3という配合に負うところが大きいと思われる。代表産駒のスマートオーディン(16年京都新聞杯-GIIなど重賞3勝)は、Haloと配合構成がよく似たSir Ivorを母方に持つため、Halo≒Sir Ivor 4・4×4としている。本馬の母ダノンボンジュールはGlorious Song 5×3の牝馬クロスに加え、その父Haloを6・5×4としているので、本馬はGlorious Song 3×6・4、Halo 4・4×7・6・5という構成。全姉ダノンボンコは1戦して未勝利だが、イチかバチかの大胆な配合なので、弟は違った結果が出る可能性がある。芝・ダート兼用のマイラー。

ベストティアーズ(牝 美浦・小島太 父ハーツクライ、母ベストブート)
 母ベストブートは繁殖牝馬として優秀で、これまでに重賞勝ち馬こそ出していないものの、クインズハリジャン(13年京王杯2歳S-2着)、モズ(09年札幌2歳S-2着)、フォワードカフェ(14年札幌2歳S-5着)といった活躍馬を出している。本馬はこれらの4分の3妹。母方にChief's Crownを持つハーツクライ産駒は13頭中9頭が勝ち上がり、そのなかにはオークス馬ヌーヴォレコルト、京都2歳S(GIII)の勝ち馬ベルラップが含まれている。母がMr.ProspectorとDanzigを併せ持ち、なおかつNorthern Dancerのクロスを持つ配合は、前出のヌーヴォレコルトやダービー馬ワンアンドオンリーと同じ。ハーツクライは完成までに時間を要するスタミナタイプなので、Mr.ProspectorやDanzigといった仕上がりの早いスピード血統は合う。母ベストブートはまさにそうしたタイプなのでハーツクライ向きの繁殖牝馬といえるだろう。芝向きの中距離タイプ。

メロディーオブラブ(牝 栗東・高橋義忠 父ディープインパクト、母アナバシュドチャーム)
 チューリップ賞(GIII)で2着となったアンドリエッテの全妹。母アナバシュドチャームは米14戦3勝で、重賞での実績はないが、2代母Unbridled HopeはレディーズH(米G3・ダ10f)を勝っている。母方にUnbridledを持つディープインパクト産駒は走っており、JRAで出走した21頭からダノンプラチナ(14年朝日杯フューチュリティS-GI、15年富士S-GIII)、ダノンバラード(13年アメリカJCC-GII、10年ラジオNIKKEI杯2歳S-GIII)、ダコール(15年新潟大賞典-GIII)、ブランボヌール(15年函館2歳S-GIII)と4頭の重賞勝ち馬が誕生しており、本馬はこのパターン。姉同様の活躍を期待したい。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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