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サムソンズプライドの半弟デュパルクカズマがデビュー!

  • 2016年08月01日(月) 18時00分


【栗東】
◆ノーティカルマイル(牡、父Cape Cross、母オーシャンウェイ、栗東・野中賢二厩舎)

 日本で活躍する父産駒は少ないが、海外ではSea The StarsやGolden Hornなど凱旋門賞馬を輩出している。本馬は母系に新馬、紫菊賞を連勝したティルナノーグがいる血統。

 6月24日に吉澤ステーブルWESTから栗東へ入厩。7月8日にはゲート試験に合格している。7月27日のCWでは藤岡康太騎手(レースはM.デムーロ騎手が騎乗予定)が跨って、フォーチュンラックとの併せ馬。追走していたが、きっちり同入して5F69.2秒。全体時計は遅いが、ラスト1Fは余裕を持った動きを見せている。「まだ緩いところはありますが、徐々にしっかりしてきましたし、素質を感じさせる馬」と野中賢二調教師。8月6日(土)新潟芝1600mでデビューする予定。

◆メイショウハチク(牡、父マンハッタンカフェ、母エガオヨシ、栗東・南井克巳厩舎)

 母系にダートで5勝を挙げたカーティスバローズがいる血統で、2015年オータムセール1歳にて、1100万円(税抜)で落札されている。

 7月22日の坂路ではメイショウハバネラと併せて手応え劣勢。4F53.9秒と時計もさほど目立っていなかったが、7月28日のCWでその印象が一変。ミキノヘラクレスとの併せ馬だったが、内を回ったとはいえ6F81.7秒、1F12.0秒は非常に優秀。外から並びかけてくる相手に交わされなかったところを見ても勝負根性を感じる。デビュー戦に関しては「8月7日(日)小倉芝1800mを予定していますが、状況を見ながら、8月6日(土)小倉芝1200mを使うことも考えています。距離適性に関しては融通が利くと思うので」と南井克巳調教師。鞍上はどちらのレースになっても義英真騎手が予定されている。

◆デュパルクカズマ(牡、父エンパイアメーカー、母フェザーレイ、栗東・西浦勝一厩舎)

 半兄サムソンズプライド(父メイショウサムソン)は芝中長距離で5勝を挙げており、2013年日本ダービーにも出走。そして、母系には昨年の二冠馬で先日現役引退を発表したドゥラメンテがいる血統。

 本馬は7月20日の坂路で抜群に走るデザートストームと併せて遅れていたが、7月27日のCWでは素晴らしい動き。カズマペッピーノを追走する内容だったが、ゴール前ではあっさりと交わして、最後は外から追いかけてくるマインシャッツとの併せ馬。内を回っていたとはいえ、最後は1F11.7秒でまとめているだけに、さすがの相手も追いつかない。追い切り本数は十分なので、初戦からきっちり力を出せそう。デビュー戦は8月7日(日)小倉芝1800mを幸英明騎手で予定している。

◆レーヌミノル(牝、父ダイワメジャー、母ダイワエンジェル、栗東・本田優厩舎)

 全姉ダイワプロパーは京都芝1400mで新馬勝ち、現時点で2勝を挙げている。兄姉は堅実に勝ち上がっているが、オープンや重賞でバリバリ活躍しているというわけでもない。しかし、本馬の追い切りを見ていると、デビュー戦だけでなく、それ以降の活躍も期待したくなる動きを見せている。

 まず7月21日はCWで3頭併せの大外ながら、6F82.2秒、1F12.3秒の時計で相手を突き放した。これを余裕を持った走りでマークするのだから、その性能は相当なもの。7月27日のCWではレースで騎乗予定の浜中俊騎手が跨って、古馬1000万下を突き放した。この動きが実戦にどのようにつながってくるのか。デビュー予定の8月7日(日)小倉芝1200m(牝)には注目したい。

【美浦】
◆ホウオウパフューム(牝、父ハーツクライ、母マチカネタマカズラ、美浦・奥村武厩舎)

 2015年のセレクトセールに上場され、5200万円(税抜)で落札された。Kingmambo産駒の母は通算2勝、クイーンC3着の戦歴がある。順調に追い切りのピッチを上げ、先週の7月27日には田辺裕信騎手を背にウッドチップコースでビシッと追われた。古馬1000万下のシルクブルックリンに先着しており、雨で力の要る馬場を思えば全体の時計的にも上々だ。「いい動きだったし、これだけの時計が出れば十分。まだ緩いところがあるけど、走りそうな雰囲気をしている。ためていけば切れそうだし、血統的にも距離は融通が利くと思う。春先から期待していた馬だし、初戦から楽しみ」と奥村武調教師。8月7日(日)、新潟の芝1800mを田辺裕信騎手で予定している。

◆ランガディア(牡、父キングカメハメハ、母マリーシャンタル、美浦・木村哲也厩舎)

 サンデーサイレンス産駒の母は通算4勝。ご存じ、ダイナカール一族の優秀な牝系。近親にはエアグルーヴ、アドマイヤグルーヴ、ドゥラメンテなどの名馬が並ぶ。ゲート試験をクリアしたあとは牧場(ノーザンファーム天栄)で調整され、7月に入ってから再入厩。意識的に速い時計は出していないが、じっくりと乗り込んで態勢を整えてきた。「まだ子供っぽくて馬が若いし、走りが雑なところもあるけど、ひと追いごとに良くなっている。血統的にも能力があることは確かだと思うし、どれだけフットワークの質を高めていけるかでしょう」と木村哲也調教師。8月7日(日)、新潟の芝1800mを戸崎圭太騎手で予定している。

◆レッドローゼス(牡、父ステイゴールド、母リヴィアローズ、美浦・国枝栄厩舎)

 Galileo産駒の母は未勝利だが、牝系を遡るとイブキパーシヴ(クイーンC1着、桜花賞2着)の名がある。7月27日の追い切りは蛯名正義騎手を背にウッドチップコースで3頭併せ。古馬を相手に馬なりで併入と好気配の動きを見せた。「順調に乗り込んできたし、まずまずの動き。だいぶ体力がついてきたし、気性も前向き。いいところがありそう」と国枝栄調教師。8月6日(土)、新潟の芝1600mを蛯名正義騎手で予定している。

◆ヴァルツァー(牝、父ジャングルポケット、母マツリダワルツ、美浦・小島茂之厩舎)

 現3歳の半兄ロードクエストは新潟2歳Sを勝ち、NHKマイルC2着など活躍している。函館と札幌で順調に追い切りの本数を重ねており、仕上がり自体は順調そうだ。「小柄な牝馬でロードクエストとは違ったタイプ。まだ兄と比べるのはかわいそうだけど、仕上がり早でゲートの出も良さそうだし、いいモノを持っていると思います」と小島茂之調教師。8月6日(土)、札幌の芝1200mを長岡禎仁騎手で予定している。

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栗東担当:井内利彰 「競馬予想TV!」に出演中の調教捜査官。調教主体や厩舎取材の予想を提供中。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」など。

美浦担当:竹之内元 大学に通うため、東京競馬場から徒歩3分のアパートに住んだことで転落人生を歩み出した38歳ライター。POGでは中山大障害勝ちのメルシータカオー指名が自慢。

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