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新潟2歳Sと馬体重

  • 2016年08月23日(火) 12時00分


ヒモ馬選びに迷ったときの指針くらいにはなるはず

 当たり前のことだが、予想というのは事前にするものである。馬券を買うという立場だけなら締め切り時刻までに結論が出ればよいのだが、仕事として予想を発表する場合には、どれだけ遅くても当日朝、実際には木曜の夜からレース前夜にかけてしないといけない。

 そうなると予想ファクターとして取り込めないのが馬体重である。調教のよしあしというのはアナログ情報だが、馬体重は数字なので本来はデータ化しやすい。しかしタイミングの問題で予想原稿には入れづらいのである。

 そこで今回は、「あとは当日、各自で参照してね」ということで新潟2歳Sの馬体重増減について見てみたい。2001年に新潟が新装されて以降の、馬体重増減情報を見ると以下のようになる。

種別 着度数 勝率 複勝率 単回収率 複回収率
今回減
[2-4-4-63] 2.7% 13.7% 31 57

同体重
[4-6-2-31] 9.3% 27.9% 106 159

今回増
[9-5-9-109] 6.8% 17.4% 30 55

 ぴったり同体重という馬が好成績で回収率もプラスとなった。そんな都合のよい馬が今年いるかどうかは分からないが、もしいたら買ってみたくなるところだ。

 馬体重増と減では、増のほうが勝率・複勝率で上回っている。「使って絞れた」というより「使った上に夏場なのに増えた」というほうが良いようだ。

 これは軸選びに適用するようなデータではないが、ヒモ馬選びに迷ったときの指針くらいにはなるはず。最後の最後で勘だけに頼るより、なにか根拠があったほうがよいだろう。

【予想】須田鷹雄の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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