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先週の重賞を振り返って

  • 2016年09月23日(金) 12時00分


両重賞ともにさすがの内容

 先週の日曜日の両重賞レースは、いろんな意味でさすがと思わせる内容・中身でした。

 まずはセントライト記念。皐月賞馬ディーマジェスティが着差以上の強さでの勝利となりましたね。慌てることのない道中に加え、勝負所では馬ナリで上がり、最後は追い出しを待つほど。鞍上とのピタリと息のあった呼吸は、さすが陣営と共に馬を作り上げている蛯名騎手だからこそ。1戦1戦がきちんと繋がっている印象を再度感じるものでしたし、返し馬に向かう際の馬の様子が、走りたくて仕方がないといった感じの雰囲気で、フレッシュさもステキでした。次は菊花賞となるわけですが、距離が伸びても折り合い面は大丈夫そうですし、今回のレースにおいては、あえて負荷をかける形での騎乗もしていましたので、さらなる上積みも見込めそうな気がします。

 一方のローズSも、新馬戦からコンビを組み続けている池添騎手のシンハライトが勝利をしましたね。馬場のこともあったので、最後は前をいくクロコスミアをつかまえられるか?ヒヤヒヤとしましたが、しっかりと勝つあたりはさすが。池添騎手がほれ込み、力を信じている点に、こちらもコンビ力を感じ、本番が楽しみとなるものでした。

 さて今週もG1に向けての戦いとなります。

 菊花賞の前哨戦となる神戸新聞杯では、ダービー2着馬のサトノダイヤモンドが出走。春の時点で既にルメール騎手が、若駒特有の乗り難しさがなく操縦性の高い馬と絶賛しており、その点において大崩れはしないと感じる一方で、追いきりの内容・過程、担当の中澤助手の雰囲気からも、叩かれてよくなる余地を十二分に感じるところも…。この3歳世代、ダービー1〜3着馬の力がぬけている気がしますが、今回の仕上がり度合いならば、他馬にとっては力差を埋めるチャンスも。

 そこで気になるのが、ひと叩きされているナムラシングンと、追いきりから状態の良さが窺えるミッキーロケット。

 折り合いに課題のあるナムラシングンですが、春のような使いづめではないローテーションは必ず精神的にプラスに働きそうです。一方のミッキーロケットは北海道で3戦と、回数も多く輸送もあっただけに、状態面が心配でしたが、担当の橋本助手が、「北海道の時よりも状態は良い」と断言。

 追いきりの動きも見た目も、たくましくなった印象を受けます。スタートの課題はありますが、今の雰囲気ならば我慢がききそうな気がします。

 それでは皆さん、週末は競馬場もしくはフジテレビ「みんなのKEIBA」でお逢いしましょう。ホソジュンでしたぁ。

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愛知県蒲郡市出身。JRA初の女性騎手として96年にデビュー。2000年には日本人女性騎手初の海外勝利を挙げ、01年6月に引退。 現在はホース・コラボレーターとして、フジテレビ系『みんなのKEIBA』などに出演。

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