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57kgでもこの距離ならアムールブリエ/白山大賞典

  • 2016年10月03日(月) 18時00分


◆牝馬の斤量57kgもこの距離なら克服可能

 アムールブリエはJpnII勝ちの3kg増に加え、グレード5勝でさらに2kgの加算となって別定57kgを背負うことになった。牡馬でも55kg以下のところ、牝馬が背負う57kgは相当に厳しいと思う。それでもアムールブリエが長距離戦で発揮する能力は並ではない。昨年末の名古屋グランプリでは、4コーナーからうしろを振り返って、直線では鞍上が股の間から後続の手ごたえを確認してという、2着馬との着差こそ1馬身だが、着差以上に完勝。そのときの相手は、ニホンピロアワーズ、カゼノコ、ソリタリーキングという、この路線の一線級の馬たち。それを考えれば今回はそれほど厳しい相手ではなく、流れが落ち着くこの距離なら斤量差も克服できると見る。

 モンドクラッセは、2走前の大沼Sでのレコード勝ちが圧巻だった。中盤から11秒台のラップが続く厳しい流れにもかかわらず、直線先頭に立って後続を寄せ付けず。続く前走のエルムSは逃げてそれほど差のない3着。重賞を勝てる能力があることは間違いない。ただ、やや不安なのは、今回が地方初挑戦ということ。中央のスピードが出やすい軽いダートのほうが合うという可能性はある。

 ケイティブレイブは、兵庫チャンピオンシップでの逃げ切り7馬身差は圧巻だったが、その後は3戦連続して2着。前走初めての古馬との対戦となったラジオ日本賞での3/4馬身差2着は評価できるが、ジャパンダートダービーを制したキョウエイギアが1日のシリウスSで惨敗だったように、今年の3歳馬のレベルはイマイチという気がする。

 ストロングサウザーは、佐賀記念とマーキュリーCを制したが、ともに展開に恵まれ、田辺騎手の好騎乗・好判断があってのもの。今回は連下争いまで。

 黒潮盃2着で地方の同世代同士なら全国レベルの力を見せたカツゲキキトキトは、このメンバー相手に52kgという斤量に恵まれてどこまでやれるか。

 地元期待のグルームアイランドは、確勝と思われた2走前の特別でハナ差2着に敗れると、イヌワシ賞では地元最先着とはいえ差のある4着。正月に川崎に遠征した報知オールスターCを勝ったときには、その後の飛躍も期待されたが、残念ながら精彩を欠いている近況。立て直して地元の意地を見せて欲しいという期待をこめて印をつけた。

◎アムールブリエ
◯モンドクラッセ
▲ケイティブレイブ
△ストロングサウザー
△カツゲキキトキト
△グルームアイランド

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1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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