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スプリンターズS・凱旋門賞の振り返り、そして今週

  • 2016年10月07日(金) 12時00分


今週は3日間開催

 先週のG1・スプリンターズSにおいては、前哨戦後から、いろんな意味で考えさせられることが多くありました。

 さて、そのスプリンターズSを振り返ってですが、当日は気温が一気に上がる形となり、当日のパドックでは多くの馬が腹回りに群がる虫(コバエ)に集中力を欠く形となっていた様子。

 特に発汗の多い馬たちにとっては、周回中ずっとオッポを振りながら振り払う姿が見受けられ、人気の1頭ビッグアーサーも、かなり気にしていたように映りました。

 レースにおいては、M.デムーロ騎手騎乗のレッドファルクスの勝利となったわけですが、この馬は左トモの作りが独特。

 関東馬なので取材ができない手前、想像の範囲ではあるのですが、右回りをあえて使わなかった点や追いきりがチップコースではないあたりに、陣営の苦労や試行錯誤が窺えるものでした。また鞍上のM.デムーロ騎手は、その点を把握しているかのように、馬のバランスが整ってから追い出し。勝負所で人気馬に蓋をするあたりもさることながら、騎乗馬の4肢の動きを理解し、それにあった乗り方をしているあたりに凄さを私自身は感じるものでした。

 一方のビッグアーサーですが、右回りは左に比べ特に緩急のつけにくい馬、それゆえ難しさがでてしまった気がします。また直線では躓くシーンもあり脚元が心配になりました。

 やはり脚をぶつけていたようですが大事には至らなかった様子。本当にホッとしました。

 そして深夜に行なわれた凱旋門賞ですが、マカヒキが大敗という結果になってしまいました…。外枠もありスタート直後から厳しい競馬を強いられた印象でしたが、それにしても見せ場がなく終わってしまった形に。

 非常に残念ですが、人馬共にお疲れさまの思いです。先週のコラムでは、ムーア騎手&エイダン・オブライエンが一発ありそうとは書きましたが、まさか厩舎1・2・3の結果になるとは、驚きと共に凄いの一言。

 エイダン・オブライエンは私の憧れの存在である調教師夫妻なだけに、ボックス馬券を買っておけばよかった…とレース直後はただ後悔でした。

 さて今週は3日間開催。天皇賞の前哨戦となる毎日王冠は開幕週の東京となりますので、ウインフルブルームを馬券に絡めて買おうかな?と現時点では考えています。担当の小久保助手曰く、「前走時は馬場に泣かされたこともありますが、レース前のケハイがピリッとしていない感じもあり、今回の方が良いと思いますよ」とのこと。1年7ヶ月振りとなった2走前の走りには感動しました。今回は強い相手ばかりとなりますが、休み明けや折り合いに専念したい馬も多いだけに流れ次第ではチャンスも。期待します。

 それでは皆さん、週末は競馬場もしくはフジテレビ「みんなのKEIBA」でお逢いしましょう。ホソジュンでしたぁ。

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愛知県蒲郡市出身。JRA初の女性騎手として96年にデビュー。2000年には日本人女性騎手初の海外勝利を挙げ、01年6月に引退。 現在はホース・コラボレーターとして、フジテレビ系『みんなのKEIBA』などに出演。

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