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【若手の本音】中井裕二騎手(4)『ローレルベローチェと一緒に重賞を勝ちたい!!!』

  • 2016年11月23日(水) 18時00分
中井騎手が「今一番叫びたいこと」とは!?


中井騎手にとって、ローレルベローチェこそが「人生で影響を受けた馬」。今回はローレルベローチェと共に歩んだスプリント路線について語っていただきます。そして、「今一番叫びたいこと」とは!?
(取材・文/大薮喬介)


トークテーマ:なんでもOK! 今一番叫びたいこと

――芝への転向初戦の昨年の芦屋川特別で、6着に負けたのに嬉しかったというのは、それだけ衝撃的だったということですよね。

中井 僕自身、GIに出走するような馬に乗ったことがなかったので、どれだけ伸びしろがあるのか想像もつかなくて、ゾクゾクしました。本当にベローチェに競馬の楽しさ、奥深さを教えてもらったんだなと思います。

――中井ジョッキーが思っていた通りに、その芦屋川特別後は3連勝しましたよね。

中井 ええ。でも、それでもまだ100%の力を発揮したわけではないんですよ。

――まさに天井知らずですね。そして、シルクロードSに挑みました。

中井 あの時は、全身全霊で臨んだんですが2着でした…。

――あの時点でのローレルベローチェと中井ジョッキーの力は出し切ったと。

中井 そうですね。

――いつも後方からだったダンスディレクターが好スタートを切って勝ったんですよね。

中井 ええ、本当に…。まぁ、そういったことも含めて、重賞を勝つのは簡単ではないと、改めて思いました。

――でも、GIの高松宮記念には出走できました。

中井 ベローチェと一緒にGIに出走できたことは、すごく嬉しかったです。飯田先生やスタッフの方が、シルクロードS時の状態を維持してくださいましたし、夢の第一段階というか、ベローチェとの夢のひとつが叶って、返し馬では想うことがたくさんありました。

――ミッキーアイルやハクサンムーンなどの同型がいましたが、最初からハナを譲らないと思っていたんですか?

中井 その週にマスコミの方にも同じような質問をされましたけど、譲らないというよりも、自分たちのペースでいきたいと思っていました。

――結果的に逃げることになったと。

中井 そうですね。厳しい競馬にはなりましたけど、いい形ではありました。16着に負けたのは、シルクロードSで最後までしっかり走ったことでの疲れが、最後の最後に響いたのかもしれません。ベローチェ自身は頑張ってくれました。

――その後は函館スプリントSで13着、UHB賞では14着。状態はよくなかったんですか?

中井 函館スプリントS時の状態は悪くはなかったんです。ただ、ゲートを出てから「アレッ?」と思いました。一歩目、二歩目のスピードがいつもと全然違って…。夏が合わないのか、その後も全然変わってこなかったんです。本当にどうしたらいいのか、悩みました。

――スタッフの方とも話し合ったんでしょうけど、原因は何だったんでしょう?

中井 正解かはわかりませんが、滞在競馬が合わなかったのかもしれません。すごく落ち着いていて、最初はいい方に解釈していたんです。僕がかわいいと思うほどだったんですよ。でも、競馬では全然だったので、気持ちの切り替えができていなかったのかなと。トレセンにいる時の“馬運車に乗って競馬場に着く”というのが、この馬のスイッチだったのかもしれませんね。

――滞在競馬が合う馬というのは聞いたことがありますが、合わない馬というのは初めて聞きました。

中井 珍しいですよね。本当に競馬って難しいなと思いました。

――でも、気持ちの問題であって、身体的な問題ではなかったのはよかったですよね。ローレルベローチェの始動戦はどこになりそうですか?

中井 10月中旬に協和牧場から宇治田原優駿ステーブルに移動していて、そろそろトレセンに戻ってくると思います。順調なら、年末の中山で行われるラピスラズリSか、年明けの淀短距離Sで復帰すると聞いています。シルクロードSで昨年のリベンジをしたいですし、何よりもベローチェと一緒に重賞を勝ちたいです!!!

キシュトーーク

何よりもベローチェと一緒に重賞を勝ちたいです!!!



――それは、テーマのひとつ「なんでもOK! 今一番叫びたいこと」ですね(笑)。

(文中敬称略、次回へつづく)

元祖「キシュトーーク」のレギュラー陣、国分恭介、国分優作、松山弘平、川須栄彦、高倉稜を中心に、栗東・美浦・地方からも幅広く、これからの競馬界を担うU25の若手ジョッキーたちが登場します!

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