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除外明けでも再度ララベルに期待/クイーン賞

  • 2016年12月06日(火) 18時00分


◆ハンデ戦でもあり、地方勢にとってはチャンス

 ダート牝馬路線はJBCレディスクラシックが頂点にあり、その約1カ月後に行われるこのレースは中央勢が手薄になることが多く、またハンデ戦でもあり、地方勢にとってはチャンスの広がるレース。昨年も果敢に逃げたノットオーソリティが直線まで単独先頭で、じつに惜しい3着だった。

 本命は、JBCレディスクラシックでも本命にしていたララベル。体質的になかなか順調に使うことができず、目一杯に仕上げられたことがないというままここまで重賞5勝。ダートグレード初挑戦となったレディスプレリュードが、出し抜け的に勝ったタマノブリュネットからコンマ4秒差の4着。JBCレディスクラシックで競走除外となった影響は気になるものの、レディスプレリュードで初めて中央の一線級と対戦しての上積みがあれば勝負になるとみる。

 相手には、トーコーヴィーナス。レディスプレリュードでは思い切った逃げに出てゴール前まで粘り、ホワイトフーガと同着の2着。相手がさらに強力になるJBCレディスクラシックは見送り、当初からこのタイトルを狙ってきた。前走地元の兵庫クイーンCで2着に負けているものの、なぜか地元では気を抜いてまじめに走らないらしく、他場への遠征競馬でこそ能力を発揮する。今年、地方の古馬牝馬では、ララベルと同じ荒山勝徳厩舎のブルーチッパーが、マリーンC、スパーキングレディーCのJpnIIIで2度の2着。対してトーコーヴィーナスはJpnIIのレディスプレリュードでの2着がある。ララベルも含め、このレースの結果が、NARグランプリ4歳以上最優秀牝馬のタイトルの行方を左右することは間違いなさそうだ。

 重賞連勝中だったオヤコダカを道営記念で破ったのがタイムビヨンド。そのオヤコダカは中1週で笠松グランプリに遠征し、ダートグレードでも好走歴があるラブバレットに食い下がって2着という結果を残した。その比較からタイムビヨンドもダートグレードで勝負になる実力があると見てよさそう。しかも牝馬同士のハンデ戦なら期待は大きい。冬季は大井に在籍した経験もあるが、大井以外の南関東の競馬場で走るのは今回が初めて。ゆえに初めての左回りをこなせるかどうかがポイントとなりそう。

 中央の既存勢力はいずれも近走イマイチだったり休み明けだったりで、そうであれば地方初参戦でも連勝の勢いがあるマイティティーが期待大。

 昨年のこのレースでは56.5kgで惜しくも2着だったトロワボヌールは、今年は56kgのトップハンデ。休養明け3戦目だが、JBCレディスクラシック(5着)で目一杯の競馬をした反動がどうか。

 5カ月ぶりの復帰戦となるヴィータアレグリアはどこまで仕上がっているか。

◎ララベル
○トーコーヴィーナス
▲タイムビヨンド
△マイティティー
△トロワボヌール
△ヴィータアレグリア

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1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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