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絶対的な存在がいない今年の安田記念

  • 2017年06月02日(金) 18時00分


◆とにかくマイラーズC組は今回重視する必要がある

 絶対的な存在がいない今年の安田記念。また積極的にレースを引っ張るタイプの馬もいないが、前半が後半より1秒余計にかかった昨年のレースは安田記念の歴史全体でもかなり特別。出走頭数も今年のほうが多いし、平均からややスローくらいで考えておけばよいのではないだろうか。

 前哨戦のなかではマイラーズCが充実したメンバー構成だった。久々の勝利を得たイスラボニータは位置も取れるタイプだし、今回ももちろん有力馬の1頭。ただ勝ちきれないタイプでもあるので、単勝や1着付けはちょっと躊躇する。

 そのマイラーズCで2,3着だったエアスピネルヤングマンパワーはその前の東京新聞杯も含めてスローペースで損をしてきた立場。今回少しでもレースが流れれば前進の可能性がある。特にヤングマンパワーは決め手勝負が苦手なタイプで、そのわりにこの2戦は健闘。安田記念が「ちょいスロー」くらいに収まれば複穴になってくる。

 ブラックスピネルも3着の可能性はありそうだし、とにかくマイラーズC組は今回重視する必要がある。

 大阪杯からのステファノスも有力。マイル戦は3年前の富士S以来だが、中距離から距離短縮で来る馬はマイルGIで買うべきパターン。その意味ではアンビシャスにも注意が必要なのだが、こちらは騎手の戦略と、それがハマるかどうかというところだろう。

 距離短縮はロゴタイプも同様。逃げ馬不在で昨年の再現もありうるが、「スローで決め手勝負」では足りない。「スローすぎて位置取りだけで決まる」までもっていかないとダメ。果たして他馬が2年連続でそこまで甘いかどうか。

 京王杯SC組はもともといまひとつのところがあるうえ、今年は1400m色が強かった。そう考えると1,2着馬よりサトノアラジンの巻き返しに期待すべきなのだろうが、決め手があってもなお届かない位置になってしまう可能性もある。

 位置取りの問題はグレーターロンドンも同様。後方から決め手一発のタイプで、その決め手はメンバー中屈指なのだが、道中位置はやってみないと分からない。テン乗りだし、折り合い重視で馬群の中でタメていく形になると、直線さばけないとか、自身は良い脚を使っているのに届ききらないといったリスクが出てくる。

 香港の2頭はビューティーオンリーのほうを評価する。チャンピオンズマイルはコンテントメントに展開利があった。それ以前のレースも含めてビューティーオンリーの安定味はかなりのもの。ここでも相手なりに走って馬券圏内ということはありうる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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