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松永幹夫厩舎に聞く米国遠征の舞台裏――エピカリスが辿る、ラニが示した道標

  • 2017年06月09日(金) 18時01分
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▲昨年のラニはどのような足跡を辿ったのか。松永幹夫厩舎の方々に話を聞いた(撮影:大恵陽子、撮影日は5月24日)


日本時間6月11日に行われるベルモントS(朝7時37分発走)に、日本からエピカリスが出走する。アメリカ三冠最終戦の同レースには今年、日本馬が優勝すれば100万ドルの褒賞金が用意されている。アメリカで日本馬がこのように認知されるようになったのは、昨年、ラニが三冠全レース出走を果たした功績が大きいだろう。

遠いアメリカの地で、単騎で挑む戦いに至るまでには、どれだけの苦難があるのか。その道のりをラニの松永幹夫調教師と、つきっきりで調教や世話を担当した丸内永舟調教助手に、改めて振り返ってもらった。(取材・文:大恵陽子)



ラニの難敵は、ポニーだった!?


 今春のドバイ。アメリカンファラオやアロゲートを管理するボブ・バファート調教師が、松永幹夫師にこんなジョークを言ったという。

「ゴジラはちょっとは人の言うことを聞くようになったかい?」

 ゴジラとはラニのこと。アメリカで殿堂入りを果たす調教師にもラニは強い印象を残したのだろう。昨年、三冠全レースに参戦したたった2頭のうちの1頭だ。

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▲アメリカで殿堂入りを果たす調教師にも強い印象を残したラニ(写真は2017年ドバイ遠征時、撮影:高橋正和)


 担当の丸内永舟調教助手にあえて苦労した点を聞いた。

「ケンタッキーダービーの前は、まともに調教ができなかったんです……」

 それは日本のトレーニングセンターとは異なる調教環境が理由だった。

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