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難しい、巴賞組の扱い

  • 2017年07月11日(火) 12時00分


◆評価を間違えさせるだけの魔力が巴賞組にはある

 函館記念というと、巴賞問題に触れないわけにはいかない。「問題」なのかと言われそうだが、とにかく両レースは結果が連動しない。

 もともと両レースは結果がつながらない傾向にあり、一時期ある程度つながる雰囲気になったのだが、ここ10年はまたおかしなことになりつつある。

 以下、過去10年(札幌施行時も含む)で見てみよう。

・巴賞優勝馬の函館記念成績
[0-1-0-9]

・巴賞組で函館記念1〜3番人気になった馬の成績
[0-1-1-9]

・巴賞組の中で函館記念人気最上位だった馬の成績
[0-1-0-9]

 つまり、ファンは巴賞組の評価をとことん間違えてきたということであり、また間違えさせるだけの魔力が巴賞組にはあるということだ。

 原因があるとしたら距離と斤量だろうが、そもそも巴賞から斤量増で函館記念に出走した馬は過去10年で5頭しかいない。そのうちトーセンキャプテンは勝っている。

 一方、斤量減だった馬は[2-4-3-26]。この組も複勝率は25.7%でさほど高いわけではないのだが、穴馬が好走していて回収率は単90%・複148%と特に複が高い。

 以上の理屈でいくと、サトノアレスは買えないということになる。目分量の予想ではどう考えても良く見える同馬だが、過去の傾向を考えると買いづらい。そのサトノアレスとダンツプリウスが今回斤量据え置きで、残り4頭の巴賞組が斤量減。その4頭の中から正解を導きたい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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