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そろそろベタな格言になってきた? 新装中山芝の傾向

  • 2017年09月08日(金) 19時00分


◆2015年から傾向に大きな変化

 秋の中山開催は、2015年から現在の路盤で行われるようになりましたが、路盤改修前の2013年以前とは傾向も明らかに変わっています。

 路盤改修前に行われた2012年、2013年の京成杯AH勝ち馬はいずれも今回よりも距離が短い前走芝1400m。「スピード指向の経験」をした馬が連勝。一方、路盤が改修された2015年、2016年の勝ち馬はいずれも前走が2000m以上。「スタミナ指向の経験」をした馬が連勝中。

 何度も書いてますが、競走馬はおそらく走る距離を自覚していません。よって前走の距離経験はレースに与える影響も大きいはず。路盤改修前は、今回よりも短い距離でスピード競馬を経験していた馬が有利でしたが、改修後はスタミナ競馬を経験している方が有利になっています。

 さらに、改修後の過去2年の勝ち馬は1800m以上の重賞でも連対実績がある馬。一方、改修前の13年、12年の勝ち馬は1800m以上の重賞で連対実績がない馬。競走実績も明らかにスタミナ寄り。

 この傾向は2015年の改修当初から読んでいて、昨年はホームページで公開した予想でも本命、対抗で1、2着を的中。一昨年は対抗2着。勝ち馬もしっかりおさえていていました。が、本命4着でハズしました…。

 今年も、馬場造園課長が「レコードが出ないような馬場にしたい」と意気込みを語られておりましたので、新路盤だからこそ実現できる「タフな馬場」になりそうです。

 血統の傾向も、スタミナ、馬力指向。昨年はロベルト系の血を持つ馬が1、2着。一昨年の勝ち馬の父はネオユニヴァース。自身は現役時代芝2000m以上の中山G1を複数勝った馬。産駒はダート1800m以上でも勝ち星を稼いでいます。

 くどいようですが、この傾向は一昨年から読んでいたので、母父ロベルト系、父ステイゴールドとタフな中山芝中距離G1でも結果を出している血統のグランシルクを一昨年も本命にしたのですが…4着でした。今年も出走しますが、向いてるはずなんですけどねぇ。

 ブラックスピネルも父ロベルト系。近親のアロンダイト、クリソライトはダート長距離重賞勝ち馬。タフさが要求されるレースほどパフォーマンスを上げる血統。速いペースで先行するのが得意ではない馬なので、前走のように高速馬場を先行してしまうと、自身が発揮できるパフォーマンスよりも走れなくなってしまいます。別の見方をすれば、前走は本来の能力よりも大幅にパフォーマンスを落としているので、単純に前走が評価されるのはおいしいですね(もちろん、馬券になればですが)。今回は、オーバーペースにならないように追走すれば、一変も見込めます。

 アスカビレンの父はブラックタイド。代表産駒はキタサンブラック。芝1400m以下のOP勝ちがなく、父も重い馬場の芝1800mでもっとも高いパフォーマンスを発揮した馬。マイル戦では、スタミナ、馬力指向が問われるレースの方がパフォーマンスを上げるタイプ。新路盤でこそ狙いたい血統。

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血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
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