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神戸新聞杯は前走条件戦組にもチャンスがあるはず

  • 2017年09月19日(火) 12時00分


◆しかし好走パターンを探すのは大変…

 神戸新聞杯は、全馬を均等買いした場合の回収率が過去10年で単勝33%・複勝50%。2007〜16年の10年間ずっと重賞として行われている3歳戦は30レースあるのだが、その中で複勝回収率は最も低い(2位はクイーンCとオークスの54%)。単勝回収率もユニコーンS・クイーンCのそれぞれ30%に次ぐ3位だ。

 堅くなるひとつの理由は前走ダービーで好走していた馬がここを選ぶことがあるためで、過去10年に前走ダービー優勝馬は[3-1-0-0]、ダービー2着馬は[3-2-0-1]。前走ダービー1〜5着というくくりでも[8-5-0-4]、着外馬がいた年もすべて他の該当馬が連対しているし、中でも08年は該当3頭で1,2,9着だから、1頭くらい大敗しても本命党には許せる話だろう。

 今年もレイデオロがいるが、穴党にとって多少活路があるのはダービー組が以下、当時の4,6,9,10,11着馬であることだ。4着だったマイスタイルにしても当時はかなりの人気薄で、地力上位というわけではない。

 他の重賞から来るアダムバローズやメルヴィンカズマも前走は大敗しているから、今年は前走条件戦組にもチャンスがあるはずだ。過去10年[0-0-0-24]という前走500万条件組はともかく、[0-2-4-34]の1000万条件組から2,3着馬が出てきてもよい。

 その1000万条件組、なにしろ馬券に絡んだ馬が10年で6頭しかいないので好走パターンを探すのは大変。ただ、前走3着以下馬は過去10年[0-0-0-11]なので、前走の着順重視でよいだろう。

 さらに、前走1000万条件で連対してきた馬のうち、前走で4角4番手以内だった馬は[0-1-1-18]で複回収率37%。5番手以下だった馬は[0-1-3-5]で複回収率171%。前走を差して好走してきた馬が良いことが分かる。

 今回1000万条件組の中では売れそうなキセキは差して勝ってきた馬なのでもちろん合格。もう1頭選ぶ場合、着順重視ならエテレインミノル、脚質重視ならアドマイヤウイナーということになる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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