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芝の要素もちょっと持ってた方が有利なダート戦

  • 2017年11月03日(金) 19時00分


◆「競馬で要求される能力の方向性は一定ではない」

 CSフジテレビONEで放映されている「競馬血統研究所」に出演させてもらっています。番組のロケでは勝負レースを1日5レース前後選んで馬券を購入します。先日放映されたのはロケ日が10月9日。

 なお、ボクが勝負レースに選んだレースはすべてサイト「競馬放送局」でロケ前日に推奨したレースと同じでした。ロケでもホームページで公開している推奨レースを選ぶ基準も以下の2点を重視します。

・推定2桁人気の馬で血統的に狙える馬が出走しているレース
・上位人気が血統的に危ないレース

 10月9日の東京7レースを勝負レースに選んだのは1、2人気がともに血統的に危険だから。このレースはダート戦だったのですが1、2人気はどちらも父か母父がサンデー系。加えて、父も母も芝血統でした。

 ダート競馬は、父か母父がサンデー系。加えて、父も母父も芝適性の高い血統は期待値が著しく下がる条件がたくさんあります。

 競馬で要求される能力の方向性は一定ではありません。特に芝とダートは逆方向と言っても過言ではない能力が要求されます。芝でG1を取れる馬には、ダートの条件戦に出たらアッサリ負ける馬もいることでしょう。

 このような構造から、ダートでは血統的に危険な人気馬も量産されます。しかし、ダートのレースでも、サンデーの血が有効な局面はあります。それは「サンデーの血が強いから」というよりも「芝指向の能力の方向性」が要求される局面です。

 そんな局面では「完全なダートのパワー血統」よりも「芝の要素を少し持った血統」の方が有利です。

 みやこSも、ゴリゴリのパワータイプでもなく、完全な芝血統でもない配合が合います。父の配合が「ダートのG1血統」と「芝中長距離のG1血統」の組み合わせの馬に相性の良いレース。比率で表現すると、ダート65%。芝35%ぐらいの成分でしょうか。もちろん、適当に言ってるわけじゃなく(笑)父と母父の芝とダートの勝ち星比率を合わせた数字がそんな感じなのです。

 タガノディグオは父がダートの名血エンパイアメーカー。世界のダートの名血。ならば、母にはこのレースの指向として芝の要素が欲しいところ。同馬の母父はタニノギムレット。ダービー馬。母母父はダンスインザダーク。菊花賞馬。世界のダートの名血と日本のクラシック配合。

 地方のダートはJRAよりも欧州的な血統が走りやすいので、父が米国型の高速タイプが地方凡走後のパターンも狙い目。

 モルトベーネは母父がダートの名血アフリート。父はダービー馬のディープスカイ。ダートの名血と芝G1馬の配合。

 ディープスカイは種牡馬としての特性は同じくチーフズクラウンを持つアグネスデジタルに近い部分があります。

・自身は東京の芝マイルG1を勝っていながら産駒はダート1800m巧者が多い事
・最も勝ち星を稼いでいるのは京都ダート1800m

 この2点は、特徴的な共通項。距離適性はディープスカイの方がスタミナよりですが、馬場適性は近いタイプ。実際に産駒が最も結果を出しているように、京都ダート1800mは適舞台。

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血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
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