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今年の朝日杯FSは前走重賞組が有利になりそう

  • 2017年12月15日(金) 18時00分


◆人気のダノンプレミアム、唯一の問題は脚質

 阪神に移ってから4回目の朝日杯FS。今年は前走で1600m以上の新馬や500万条件を走っている馬がいない。中山時代から格下の距離延長馬は苦戦してきたので、そのぶん重賞組が有利な年となるだろう。

 人気はダノンプレミアムで間違いないだろう。マイル重賞を勝ってきた立場でしかも東スポ杯組が不在となれば、有利な立場にある。唯一の問題は脚質。この2戦は好位の競馬をしてきたが、阪神に移って以降のこのレースはかなり差し・追い込み色が強い。かといって最内枠から下げる競馬をしたら捌きのリスクが生じる。傾向を覆して好位から勝ちきる力があるかどうかだ。

 脚質で言えば前走2着のステルヴィオのほうが向いている。前走は33秒5の上がりで届かないのだから、もうどうにも届きようがなかった。阪神での朝日杯は4角10番手以下でも十分馬券に絡める。

 他の重賞組で人気になりそうなのはタワーオブロンドンか。能力はありそうだし差しタイプでもあるのだが、1600m未満しか使っていないところが懸念材料。1500mは使っているので目をつぶる手もあるだろうが……。初距離で阪神芝1600mは、イメージ以上にリスクがある。

 これがアサクサゲンキになると、さらに距離の不安は大きくなる。また脚質も逃げ・先行で固まりつつあり、このレースには合わないように思える。

 デイリー杯組のケイアイノーテック、フロンティアは注意が必要な馬たちだ。デイリー杯組というのは後の重賞でなぜか人気になりづらい一方、良い馬券になることが多い。ただ当時の3,4着馬だし、ともに先行タイプ。シルシでいえば▲〜△くらいの扱いでいいだろう。

 ダノンスマッシュはある程度人気になりそうだが、オープン特別組はこのレースでの成績が良くない。しかもこの馬は1400mを3回使われてきたところ。個人的には狙いを下げる予定だ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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