【年末年始の更新スケジュール】
今年の更新は本日分で終了です。年始は3日が初回の更新となる予定です。
■ホープフルS(G1・中山芝2000m)フルゲート18頭/登録18頭
【コース総論】中山芝2000m Aコース使用
・コースの要所!
★勝ち馬の65.0%が3番人気以内と、全体的に人気サイドが強いコース。
★外枠である馬番13〜18番が好成績。外枠不利ではない点に注意が必要。
★先行勢が圧倒的に優勢。逃げ馬ではなく好位追走組を狙うのがベスト。
皐月賞はもちろんのこと、弥生賞や京成杯など「牡馬クラシック路線」の舞台となることが多い、中山芝2000m。正面スタンド前の4コーナー寄りからスタートで、その直後にはいきなり、急坂が待ち構えている。内回りでも起伏は激しく、かなりタフなコース形態であるのは間違いなし。総合力が問われるコースといえるだろう。
そういう理由もあってか、人気サイドが非常に強いのが特徴。1番人気だけでなく、2〜3番人気も好成績であり、3番人気以内馬が1着に占める割合は、じつに65.0%にのぼる。対照的に人気薄はイマイチで、13番人気以下の超人気薄は、その時点で「消し」といっても過言ではないほど。穴なら、7〜9番人気あたりを狙うのが効率がいい。
そして、イメージとはまったく違う結果が出ているのが、枠番別成績である。「中山=内枠有利」という先入観があるが、このコースでもっとも成績がいいのは、外枠である馬番13〜18番。平均人気がもっとも低いのに、平均着順はもっとも優秀で、回収率ベースの数値も圧倒的な高さだ。少なくとも、外枠がマイナスではないのは間違いなし。有馬記念の結果を引きずらないようにしたい。
ただし、脚質に関してはイメージ通り。先行勢と中団待機組では、比較にならないほど大きな成績差がある。逃げ切るのは難しいが、好位追走→早め先頭から押し切るというのが、このコースにおける王道。中団から差す競馬で1着にくるのは、イメージ以上に難しい。重賞であっても、先行勢重視の姿勢が望ましいだろう。
【レース総論】ホープフルS(G1)※今回は中山芝2000mで行われた「牝馬限定戦とハンデ戦以外の重賞」を集計しています
・レースの要所!
★人気サイドの強さはコースデータ通り。3番人気以内馬が中心となる。
★枠番による有利・不利が非常に小さいが、脚質は完全に先行勢が優勢。
★前走上がり3F順位が「2位以内」だった馬が好成績。前走距離は不問。
★早生まれの馬が強い傾向にあるレース条件。遅生まれは割引が必要か。
分析する上で完全にデータ不足であるため、今回は中山芝2000mで行われた「牝馬限定戦とハンデ戦以外の重賞」を集計対象に。具体的には皐月賞、弥生賞、京成杯、そして過去3年のホープフルSが対象である。すべてが牡馬クラシックロードの舞台であるため、これならそれなりに信頼度の高い分析が行えるはずだ。
まずは平均配当だが、単勝778円、馬連7492円、3連複2万3515円と「単勝だけ低い」のが特徴。つまり、1着馬は順当決着傾向だが2〜3着はけっこう紛れる──ということだ。実際に人気別成績を見ても、35レース中25レースで3番人気以内が勝っており、それ以外の1着馬もすべてひとケタ人気。人気サイドが強いレース条件であるのは確実だ。
続いて枠番データだが、内枠である馬番1〜6番の複勝率が目立つ程度で、それ以外はほとんど横並び。平均人気の差を考えると、実際にはフラットか、外枠のほうが好内容といえそうだ。コースデータでも同様の傾向だったので、ここは「枠番の内外を気にする必要ナシ」という結論に。外枠を理由に人気を落とすような馬は、逆に「買い」なのである。
次に脚質面だが、コースデータほどではないとはいえ、先行勢優勢の図式に変化なし。中団からの差しも相応に決まるようにはなったが、上がり3F上位の馬が2〜3着に取りこぼすケースも多く、割がいいとは言えない。ただし、前走での上がり3F順位は必ずチェックすべきで、これが2位以内か3位以下かで、成績には天と地ほどの大差が出ている。
前走で走っていた距離に関しては、意外に成績差がない。もっとも信頼度が高いのは芝1600mからの距離延長組で、[3-9-6-44]で連対率19.4%、複勝率29.0%をマーク。ただしこちらは回収率ベースの数値が低いので、1着ではなく2〜3着で狙うのがベターだ。勝率が高いのはやはり芝1800〜2000mからのローテで、上位人気ならば高確率で勝ち負けが期待できそうである。
そして最後に、小ネタをひとつ。「生まれ月」別での成績を調べてみたところ、全体的に「早生まれのほうが高信頼度」という傾向が見受けられた。連対率や複勝率がズバ抜けて高いのが1月生まれで、これに該当する唯一の登録馬がウォーターパルフェ。あとは、ギリギリ2月生まれであるタイムフライヤーも侮れない──かもしれない。
【馬場&血統総論】・現在の馬場
引き続きAコース。フラットな馬場状態で内側もそれほど荒れてはいない。
・天候予測
開催日まで好天が続く見込み。良馬場前提の予想でまったく問題なし。
・注目血統
ルーラーシップ産駒◎、ディープインパクト産駒○、ゼンノロブロイ産駒▲
有馬記念では、好位追走から内を捌いたクイーンズリングが2着に好走。あの結果が、芝コースのインがまだ傷んでいない証明だ。その他のレース結果からもバイアスの偏りは感じられず、フラットな状態にあると考えていいはず。枠番による有利・不利が小さいコースでもあり、買おうと思えばどこからでも買えるレースとなりそうである。
血統面での注目株は、なんといってもルーラーシップ産駒だ。勝率、連対率、複勝率のいずれもトップで、回収率ベースの数値も破格の高さ。しかも、特定の馬が好走を繰り返しているのではなく、バラバラの馬が好走&激走を繰り返しているのである。今後も大いに期待できるはずで、このコースではディープインパクト産駒以上に高く評価すべき。あとは、ゼンノロブロイ産駒も侮れない。
★出走登録馬・総論×各論 ジャンダルム、サンリヴァル、タイムフライヤーといった将来性の高い馬が、何頭もエントリー。さらにルーカスも、「調教中の放馬により出走を回避」というニュースが流れていたにもかかわらず、最終的には出走してきた。出走馬と枠番が決まっているので、じっくり時間をかけて予想できるはず。有終の美を飾るためにも、ぜひ悔いのない戦いをしたいものだ。
人気サイドが非常に強いレース条件なので、極端な穴狙いは禁物。ならば、走りに安定感がある
タイムフライヤーをトップに評価したい。netkeiba.comでの予想オッズは、現在のところ2番人気。前走の京都2歳Sでは、「好位追走から2位の上がりを使って2着」という、なかなかの内容を残している。距離適性やローテも文句なしで、C.デムーロ騎手の継続騎乗もプラス。中山も無難にこなせるタイプだろう。
二番手評価に
サンリヴァル。前走の芙蓉Sで、既にコース適性の高さを証明済みであるのは非常に大きい。父ルーラーシップ×母父ネオユニヴァースという血統も魅力大で、いかにもコースに向きそうだ。「中山の田辺」が継続騎乗で、決め脚も上々のモノだというのもプラス。3連勝で、クラシックの主役級に躍り出ても不思議ではない。
三番手評価に、人気薄の
ウォーターパルフェ。未勝利を勝ち上がるのに4戦を要したが、こういう「相手なり」に走るタイプは、昇級しても侮れない場合が多い。また、1月生まれのルーラーシップ産駒で、先行力があるというのも好材料。2〜3着に粘って、高配当の使者になってくれそうな雰囲気がある。
四番手評価に
シャルルマーニュ。こちらも詰めに甘さが残る現状だが、前走の東京スポーツ杯2歳Sで見せた粘りは、2歳馬としては高く評価できるものだ。限定戦で、速いペースでの持久力を証明済みの馬が少ないことを考えると、この馬が見せてきた底力はけっして侮れないはず。人気が割れて混戦模様になれば、なおさら面白い。
以下は、ジャンダルム、ルーカス、フラットレー、トライン、ジュンヴァルロという評価の序列。ルーカスはやはり、いったん回避という報道が出ていたのが気がかりだ。堀厩舎なので「まったく問題ない」とのジャッジだろうが、けっして完成の早い血統ではなく、今回に関してはいささか過剰人気という印象もある。フラットレーも同様に、リターンよりもリスクのほうが大きそうだ。
上位拮抗の混戦模様とみて、チョイ荒れ〜中波乱あたりを狙っていきたいところ。年末年始の「モチ代」を稼ぐためにも、ここは手広く買うのをオススメする。今年も当コラムにお付き合いいただき、誠にありがとうございました!
■総論×各論・先週の馬券回顧
中山10レース 有馬記念(G1)
1着 02キタサンブラック
2着 03クイーンズリング
3着 10シュヴァルグラン
サンタさんはどこいった(#^ω^)ビキビキあの「空気」を作り出した時点で、武豊ジョッキー@キタサンブラックの勝ち。そして、それをフルに生かした騎乗で2着に食い込んだのが、03クイーンズリングでしたね。さすがにここでは力が足りない……と思っていたんですが(猛省)。う〜ん、最後の最後まで馬券的にパッとしない1年であった。我ながら情けない。
※コース&血統データは2014年以降、レースデータは2007年以降が集計対象です。
※枠番値は、当該枠番における「平均人気-平均着順」を表すもの。プラスの数字が大きければ大きいほど、人気よりも上の着順に来ていることになります。
【予想】小林誠の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!