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金杯をもっとおいしく。4重賞を全部おいしく。

  • 2018年01月04日(木) 12時00分


今年も金杯で祝杯をあげたいな。
ここ2年はいい感じで祝杯をあげられている。しかも東西ダブルでだ。
だからここ2年の自分のアプローチをおさらいしてみた。

16年は氷結を用意してレースを観戦していた。氷結とはもちろんアルコールの氷結だ。マイネルフロストを狙っていたからだけど、要は験担ぎ、ダジャレだった。
17年はダジャレが思いつかなかったので、素直にサッポロ黒ラベルだった。2日・3日と箱根駅伝を見てしまうとどうしたって、サッポロ黒ラベルが目に焼き付くし、「乾杯をもっとおいしく」したくなる。

なるほど。金杯を当てる原動力はオチャケだな。ならば今年も何らかのアルコールを用意すれば当たるってことだ。では今年はどんなオチャケを用意すれば…なんて思いながら、箱根駅伝をぼんやり見てたら、今年もサッポロビールのCMがいっぱい流れていた。しかも、大人エレベーターのCMの後にJRAのCMが続いて流れたりもするもんだから、単純な自分は簡単に刷り込まれてしまった。よし!今年も黒ラベルだ!

う〜む……我ながら呆れるほどにお気楽だな。でも、金杯はあまり考えすぎないで、ちょっとお気楽にアプローチするくらいがちょーどいい感じもする。

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例えば、中山金杯
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「1・2人気」×「3〜5人気」

この組み合わせで馬連を買えば、10年で7回当たる。馬連で6点。この10年でも十分プラスだ。
腹八分に医者いらず、馬券七分に必勝法いらずだ。

「1・2人気」×「3〜5人気」×「なんか」

このフォーメーションで3連複を買えば、10年で10回的中だ。

「なんか」は「4〜15人気」でいいんだけど、66点になってしまう。これだけ買っても10年回収率ではプラスだけど、絞るなら人気の上下で線を引けばいい。

上・「4〜6人気」(12点) 5回的中
下・「8〜15人気」(48点) 5回的中

上を取るか。下を取るか。そこさえ間違えなければ半分(5分)以上は的中できそう。直近の5年では4回「上」で決まった。これが最近の流れだと思うなら今年も「上」を選べばいい。そろそろ8人気以下が絡むと思うなら「下」を選べばいい。トリガミ覚悟の跳ね万狙いなら66点全て買えばいい。馬連で確実に的中を拾いながら、3連複で上乗せを狙う。お気楽にしては悪くない。ちょっとした戦法感もある。

予想オッズでは、

1人気セダブリランテス
2人気ウインブライト
3人気ダイワキャグニー
4人気カデナ
5人気ブラックバゴ
6人気デニムアンドルビー

この通りなら、馬連は
セダとウインからダイワ・カデナ・ブラックへ流すだけ。
うむ、実に簡単だ。6倍以上でプラスだ。

3連複で「上」を選ぶなら、3列目にデニムを足せばいい。
うむ、実に簡単だ。12倍以上でプラスだ。

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例えば、京都金杯
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もはや定番、当たり前の定石として浸透しているけど、それでもやっぱり内枠狙い。

16頭立て〜18頭立てのとき、
1番〜8番(1枠〜4枠)のボックス
これで10年で8回的中。

馬連ボックスで28点 回収率・約70%
枠連ボックスで10点 回収率・約98% 

でもこれだと儲からない。

16頭立て〜18頭立てのとき、
「1番〜4番(1枠・2枠)」×「1番〜8番(1枠〜4枠)」
これで10年で7回的中。

馬連で22点 回収率・約82% 
枠連で7点  回収率・約119% 

馬連では儲からないけど、枠連では少し儲かる。
でも、内枠狙いは年々加速しているから、今年も枠連で儲かるかはわからない。

ならば、馬連で絞り込んで買ったほうがいい。
どう絞るか?

自分は単勝10倍台(10.0〜19.9)で一番内枠の馬を買うようにしている。
去年は2着したブラックスピネルが該当馬だった(単13.1・1枠1番)。
3年前は3着したマイネルメリエンダが該当馬だった(単18.2・1枠2番)。
4年前は1着したエキストラエンド(単10.1・1枠2番)が、5年前は2着したトライアンフマーチ(単13.3・2枠3番)が該当馬だった。

的中率は少し下がるけど、馬券は絞り込めるし、回収率は確実に上がる。内の上位人気(1〜3人気)での決着ならばあきらめもつくし、内の上位人気馬だって、馬群を捌けない場合もある。それを考慮したら、内の伏兵から買ったほうがお気楽でいられる。

で、予想オッズを拝見。

1人気レッドアンシェル 2.9
2人気ブラックムーン  4.8
3人気ラビットラン   4.9
4人気クルーガー    5.3
5人気ウインガニオン  7.3
6人気アメリカズカップ 12.8
7人気キョウヘイ    16.8

一番買いたい馬は京都マイルが上手な浜中騎乗のクルーガー。2番目に買いたい馬はこのレースに強い岡田繁幸氏系のウインガニオン。
でもこのままだと美味しい伏兵ゾーンの単10倍台には遠い。でもこれは枠順発表前。枠次第ではもっと下がるはず。

予想6・7人気のアメリカズカップやキョウヘイが内枠に入って、クルーガーやウインガニオンが6枠くらいに入ってくれたら…もうちょっと人気は下がるような………。おっと、そういうことではなかった。あくまでも単10倍台で一番内枠に入る馬探しだ。でも、枠を見て決めるのは今は不可能だ。だからこれでいい。

ウインガニオンは逃げもできるけど、番手もできる。同じ岡田繁幸氏系のマイネルアウラートが出走するなら、2頭を比べて、内に入ったほうが逃げて、外に入ったほうが番手を取るのではないか。内に入るとそれだけで人気になりそうで、それならウインガニオンに外目の枠に入ってもらい、少しでも人気が下がるといいなぁ〜と思うわけだ。理想は6枠。6枠だと外枠感がちょっと出ていい。

2年前の京都金杯で2着した馬が浜中騎乗のテイエムタイホーだった。枠は7枠14番。人気は13人気だった。内枠有利が定石として浸透しているから外枠から好走馬が出ると穴として機能しやすい。それでもテイエムタイホーは買いにくい馬だった。重賞好走歴もなく、前走レースも16着と大敗していたからだ。それでも引っ掛けることができたのは鞍上が浜中だったから。ちなみに浜中は5日後のシンザン記念でも8人気のロジクライを1着に導いた。京都マイル、特に1月の京都マイルは浜中をナイガシロにできない。

浜中が騎乗するだけでクルーガーはナイガシロにできないけど、できれば世間からは少しでもナイガシロにされて欲しい。ナイガシロにされるには外枠が一番だ。理想はやっぱり6枠だけど、浜中だから7枠まで我慢だ。7枠に入れば予想よりは人気は下がるはず。人気が下がらなくても単オッズが下がってくれればそれでもいい。

ちなみに浜中は去年の京都金杯では3人気のブラックムーンに乗って、9着に負けた。2枠4番が差しのブラックムーンにはアダになった感じだ。クルーガーは中団につける脚もあれば、最内も突ける馬だからブラックムーンよりは幅がありそうだから内枠が悪いわけじゃないけど、人気を考えれば外目の枠に入ってくれた方が……。

お気楽の割にはダラダラとゴタクを並べてんな!

遠くから「カミナリ」が鳴った気がするけど、お気楽はお気楽だ。6枠〜8枠の馬が馬券になったのは10年で3回(3頭)しかない。そこを期待しちゃおうってんだからどう見てもお気楽だ。でも内枠が絶対的に大事なレースで外からクロスカウンターが決まるのは気持ちいい。2年前も実に気持ちのいい配当だった(3連複63710円)。正直、クルーガーとウインガニオンだけでは気持ちのいい配当は期待できない。でも1〜3人気の内、2頭が馬券圏外に負けてくれれば、少しは気持ちよくなれそう。

だから予想1〜3人気の馬たちにはぜひとも内枠に入って、人気を吸い取ってもらいたい。

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京都金杯・注目馬
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単10.0〜19.9で一番内枠の馬
ストーミーシー

クルーガーとウインガニオンについてゴタクを並べたけど、金杯をもっと美味しくするにはやはり単10倍台の馬に期待だ。

枠とオッズを見てのお楽しみ。こういう福引、福袋的な要素もお気楽馬券には大事だ。どんな馬が入るかな?

ストーミーシーは大野が騎乗するようになって、安定して末脚を繰り出せるようになってきた。上がりを発揮する馬が1着するレースではないけど、上がりを発揮する馬が2着か3着に1頭は食い込めるレース。

ハンデ54は牡馬では一番軽い。上がりを発揮して3着してくれたら、そこそこ気持ちのいい配当になりそう。

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中山金杯・注目馬
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「1・2人気」×「3〜5人気」

ここは崩さない。

崩すなら3連複の3列目。

「上」か「下」かを決めつけず、「上」でも「下」でも気になる馬を置く。

上(4〜6人気)で気になるのはブラックバゴ
下(8〜15人気)で気になるのはマイネルミラノ

ブラックバゴは12月・1月の中山の芝が好きそう(1-1-1-0)。
芝2000、特に中山の芝2000が好きそう(1-1-1-0)。
古馬の出られる中山の芝2000の重賞は中山金杯しかない。ここはスーパー大勝負ではないか?

斎藤誠厩舎の重賞に岩田が騎乗するのはヌーヴォレコルト以来。岩田はブラックバゴには3走前に騎乗して1着している。ここを勝つための準備は整っているとみた。

マイネルミラノは8歳になってハンデが1キロ減って57キロになった(去年はハンデ重賞で58だった)。だから引っ掛けておきたい。今回は逃げそう。ダイワキャグニー、ウインブライトが2・3番手にがっちりつければ、逃げはナイガシロにできなくなる(はず)。

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シンザン記念・注目馬
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今年の初日・2日目には去年のリーディング1位ルメール、3位Mデムーロ、5位和田が騎乗できない。つまり普通に考えると、天下は2位戸崎、4位福永のものになるはず。その二人が中山金杯、フェアリーS、シンザン記念で激突するのがとても興味深い。

中山金杯
セダブリランテス 戸崎 予想1人気
カデナ      福永 予想4人気

フェアリーS  
プリモシーン   戸崎 予想2人気
トロワゼトワル  福永 予想4人気

シンザン記念
アーモンドアイ  戸崎 予想5人気
エアアルマス   福永 予想2人気
(ファストアプローチ Mデムーロ 予想1人気)

お互いに1つは勝ちたいところだろう。実際、勝てるだけのチャンスホースに騎乗しているとも思う。戸崎、福永、いっぱい勝つのはさあどっち!?

仮に中山金杯、フェアリーSでともに1着できないようだったら、シンザン記念が雌雄を決する場になるはずで、それはそれでお楽しみは倍増だ。2頭ともにルメールのお手馬だったこともスパイシーでいい。

ところで、ファストアプローチにMデムーロが騎乗する。であるからか、予想でも1人気だ。朝日杯FSでこだわった馬だから応援したいのは山々だけど、1人気ではこれまでの投資を回収しきれない。また、いくらMデムーロ騎乗でも、今は1人気できちんと1着するタイプには思えない。たとえ好走してもゴール前で何かに差されそうだ。

先行して早め抜け出しを計りそうなMデムーロをマークした馬が1着しそうだ。戸崎かな、福永かな、それとも浜中かな?

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競馬専門誌・競馬王の元本紙予想担当。今は競馬王その他にて、変な立ち位置や変な隙間を見つけて、競馬の予想のようなものを展開中のニギニギ系。 著書はなし。最新刊「グラサン師匠の鉄板競馬 最前線で異彩を放つ看板予想家の鉄板録」に再び間借りして、4年ぶりに全重賞・根多の大百科的なものを執筆。

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