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中山はディープ。京都はサドラーズウェルズ

  • 2018年01月05日(金) 19時00分


◆中山金杯は主流血統は走りやすいが…

 昨年末は、netkeiba編集部より、ホープフルSの原稿依頼を急遽頂戴しました。

 有馬記念のコラムがあまりにも真逆だっただけに、すぐに次の競馬に切り替えられたのはありがたかったものの、ホープフルSも苦手な人気寄りの決着になりそうだったので、禁断の(笑)エスペランサ賞を書き足す手段に。

 見事にオーヴァーライトが勝利してくれて、最後に少しはお役に立てたことに満足。

 競走馬の能力は一定方向ではありません。特にダート1200mは、芝のG1レースとは真逆の方向性なので、馬券のクセが凄いコース。穴馬券を狙うパターンも極端で破壊力があります。

 昨年も「競馬放送局」で公開している推奨馬(亀SP)のダート1200の単勝回収率は142%。複勝回収率は128%。レース的中率50%を記録。

 ダート1200mは、能力の方向性がJRAの主流とは真逆に振れているのに加え、馬場状態で1秒差以上の着差が逆転する傾向が明確に出るので狙いやすい条件です。

 一方(というか、こっちが主流ですが)、現在のJRAの構造は、いわゆる「順張り」の方が効率的な条件。競馬の常識的な思考の積み重ねが効果的な条件。

 芝の中距離レースや重賞は、
・ディープインパクトをはじめとする、クラシックで結果を残す上位種牡馬を重視
・JRA競馬学校出身「ではない騎手」を重視
・オッズを見て過剰配当と、100倍以上のようなあまりにもノーチャンスの馬をカット

 常識的な作業の積み重ねでチョイ浮き程度にはしやすい構造…そう割り切った上で、芝の主流重賞は楽しむべきなのかもしれませんが…なるべく、一捻りのスパイスを足せるようなコラムを心がけたいものです。

 中山金杯も、主流条件の芝2000m重賞。ただし、ハンデ戦のGIIIという「非主流」のスパイスは入る条件。

 簡潔に結論から書いてしまうと「主流血統は走りやすいが、中穴の期待値も高い」条件。

 主流血統のボス、ディープインパクト産駒は単勝回収率144%。複勝回収率106%。

 出走比率が15%に対して1着比率が28%。3着内比率が23%ですから、出走比率以上に走っています。

 トーセンマタコイヤは前走条件戦のディープ産駒。前走条件戦、かつ単勝15倍以上のディープ産駒は過去5年の複勝回収率も127%。

 フェルメッツァもディープ産駒。芝のハンデ重賞で馬券になったディープ産駒は41頭いますが、半数以上の21頭はハンデ重賞で複数馬券に。兄のフラガラッハもハンデ重賞で2勝。2000m重賞でも3着の実績あり。ハンデ重賞で複数回馬券になりそうなタイプのディープ産駒。

 京都金杯は芝のマイル重賞。古馬混合の芝マイル重賞は父ノーザンダンサー系と母父サンデー系という大雑把なククリでも過去5年の単勝回収率124%。複勝回収率102%。

 なかでも、父サドラーズウェルズ系は2014年、年単位の複勝回収率も毎年プラス収支。

 マサハヤドリームとカラクレナイはともに父がサドラーズウェルズ系。新年早々、今年も「マイル重賞のサドラー」の破壊力を見せつけるでしょうか?

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血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
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