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日経新春杯の七草がゆと京成杯の七草雑炊

  • 2018年01月11日(木) 12時00分


中山金杯とも京都金杯ともフェアリーSともシンザン記念ともシンクロできなかった。何一つ引っかからなかったのは久しぶりだ。おかげでお酒も飲んでないのにドランキーな日々を過ごしてしまった。平場の馬券はフルキチ騎手の活躍などでいくつか当てさせてもらったけれど、ミーハーな自分には重賞的中がないと気持ちよく酔えない。

よ〜し!今週こそは!

なんて言ってるようじゃ今週もきっと返り討ちにあうはず。年明け3日間開催は当たれば当たったで、外れれば外れたで暴飲暴食、暴券暴買しがちで、翌週は胃を休めるように消化のいい七草がゆのような馬券を買うと決めている。だから今週は静かに馬券を買うぞ!ヒャッホー!

ところで、浜中騎手は京都金杯で2着して、シンザン記念でも3着した。京都金杯で馬券になったらシンザン記念でもナイガシロにできないと記したが、それだけは今年もかろうじて繋がった(馬券は外したけど)。

ちなみに3日間通して、浜中の京都マイル成績はベターな感じだった。

2着(外回り)、2着(内回り)、4着(外)、4着(内)、3着(外)。

1着がないからベストとは言えない。けど外回りも内回りも上手くまとめた感じでこの京都開催ではナイガシロにできないことがわかる。

というわけで、今週も京都マイルは浜中に注目してみる。
1600は、新馬・500万(3歳)・1600万で1レースずつ3鞍組まれていて、1600万の新春Sではロジクライに騎乗する。人気でもナイガシロにしないようにしたい。いや、人気など見ないで買った方がいいかもしれない。浜草がゆだ。ワハー!

今週の重賞は京成杯と日経新春杯と愛知杯。
愛知杯はともかく、京成杯と日経新春杯は、傾向がはっきりしていて、自分からドタバタしなければ、散らからない整理しやすいレースだ。落ち着いて馬券がゆを食べることにしよう。

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日経新春杯
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18頭のフルゲートにならなければ、1・2人気のどちらかが連対しやすいレース。出走頭数が少なければ少ないほど1・2人気の強度は増す。今年は13頭立て以内だから、1・2人気のチョイスを間違わなければいいはず。

予想1人気 ミッキーロケット
予想2人気 モンドインテロ
予想3人気 パフォーマプロミス

1人気はミッキーロケットでほぼ確定。2人気をモンドインテロとパフォーマプロミスで争う感じか。

ならばこの3頭から軸をチョイスすればだいたい正解のはず。
毎年4歳馬が強いレースだから、4歳馬を優先すればいいのだけれど、3人気までに4歳馬はいない。っていうか、今年はおそらく4歳馬は出走しなさそう(唯一の4歳馬のリカビトスは愛知杯と想定)。ならば、数年前に開発した七草馬券で当たりを探してみる。今年はこれを応用し、連対馬探しに活用してみる。

日経新春杯の七草
#1 単勝10倍未満の人気馬をナイガシロにしない。馬券圏内に2頭はやって来る(ここさえ守れば3連複は当たる。儲かるかはわからないけれど、的中はできる)。
#2 57〜58キロのトップハンデ馬は苦戦。この10年で連対したトップハンデ馬は58.5キロと56キロの馬が1回ずつ。58キロは3着まで。
#3 フルゲートの方が人気薄が飛び込んで来る確率は上がる(1人気〜5人気がすべて吹っ飛んだのは18頭立てだった15年だけ)。
#4 前走1000万1着の4歳馬は52キロがいい。
#5 前走1600万1着の馬は54キロが望ましい。
#6 父ディープインパクトはナイガシロにできない。
#7 外国人騎手の好走例多し。

まずは前年の覇者ミッキーロケットのトップハンデ57.5キロが#2で引っかかる。
アゲの該当馬がいるのは#5と#6と#7。

#5 前走1600万1着でハンデ54キロのパフォーマプロミスが該当
#6 ディープインパクト産駒のモンドインテロ、ソールインパクトが該当
#7 Mデムーロのパフォーマプロミス、ルメールのモンドインテロが該当

パフォーマプロミスとモンドインテロが有力であることがわかる。ではこの2頭ではどちらをチョイスすればいいか?

七草ではトップハンデ57キロ〜58キロが苦戦と記載されてるけど、トップハンデじゃなくても57〜58は苦戦している。58キロは3着までだけど、57キロは1頭も馬券圏内に来ていない。ハンデは横の比較も大事だから、絶対に来ないとは言えないけど、人気馬の場合はサゲの1つに加えてみたい。

モンドインテロのハンデは57キロ。

というわけで、必然的に残るのはパフォーマプロミスとなる。予想オッズ通りに3人気だったとしても、1・2人気に心配事があるなら軸はパフォーマプロミスでいいのではないか。

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日経新春杯・注目馬
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パフォーマプロミス
ロードヴァンドール

ロードヴァンドールは誰がどう見ても楽に逃げられそう。みえみえもいいところだ。でも、人気馬は皆それなりに型が出来上がっている5歳以上の馬で、わかっていても動きにくいのではないか。攻めるとしたら1人気のミッキーロケットだけど、前走の中日新聞杯でロードヴァンドールには6番手追走で勝っているから、ロードへのベタ付け騎乗はしないのではないか。

人気薄馬の捨て身の逃げ作戦が怖いけれど、それをやれそうなのは酒井に乗り替わるガンコくらいか。そのガンコも前走番手から1着しており、逃げを打つようには思えない。

かくて、みえみえのミエミエでもロードヴァンドールの逃げが成立する。そんな見立て。

うむ、今年も消化がよさそうだ。

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京成杯
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京成杯は1・2人気のどちらかが連対しやすい。2年前は2人気が3着に負けたけど、去年は再び1人気が勝った。雪で順延になった5年前は1・2人気が両方馬券圏外に吹っ飛んだけれど、基本的には1・2人気のどちらかは馬券圏内にやって来る。

予想1人気 ジェネラーレウーノ
予想2人気 コズミックフォース

ジェネラーレウーノは新馬・未勝利をルメールで3着、1着して、葉牡丹賞を田辺で1着し、今回も田辺で出走する。
コズミックフォースは新馬・未勝利をルメールで3着、1着して、今回戸崎で出走する。

ルメールでデビューして、そこでは負けて、でも連続でルメールが騎乗して1着した2頭。先週シンザン記念を圧勝したアーモンドアイもルメールでデビューして、2着に負けて、ルメール連続騎乗で1着した馬だった。コズミックフォースはアーモンドアイと同じ国枝厩舎で鞍上も戸崎。

例年通りなら、ほぼこの2頭のどちらかが連対する。デビュー戦でルメールが騎乗するということは、そもそもそれなりの期待馬だ。負けてもルメールが連続騎乗するということは次は勝てると見込んだということだ。で、きっちり1着。人気になるのもわかる。

でもなんだろう? 今年は1・2人気が例年より危うい気もする。

ジェネラーレウーノはなぜ2戦目は逃げたのだろう。ルメールは逃げの名手だけど、2戦目で逃げるということはそれなりの理由があるはずだ。その流れからか、3戦目に騎乗した田辺も逃げた。

逃げがダメというわけではない。でもこと京成杯に関しては逃げる馬は苦戦傾向にある。この10年でも逃げて勝った馬はいない。馬券になったのは8年前の2着アドマイヤテンクウ、9年前の3着モエレビクトリーしかいない。先週の3日間でも芝では逃げた馬は1200で1着したナックビーナス1頭しか馬券圏内に入っていない。

脚質が少々心配だ。

コズミックフォースの前走1着は最内を突いての勝利で、ルメールの技術で1着したようにも見える。同じ国枝厩舎でルメールで大外から楽勝したアーモンドアイとは勝ち方の質が違う感じだ。騎乗停止明けなのにルメールが騎乗しないのも引っかかる(日経新春杯でモンドインテロに騎乗)。

う〜む、やっぱり今年の1・2人気には心配事がある。こういう場合は強そうな馬との対戦比較からアプローチするのも手だ。この時期は適性よりポテンシャルだけの闘いでもあるからだ。去年はそれで成功した。

去年1着した1人気のコマノインパルスは、葉牡丹賞でレイデオロに0.2差に頑張った馬だった。3着のマイネルスフェーンもホープフルSでレイデオロに0.2差で頑張った馬だった。当時、レイデオロに0.2差で頑張れた出走馬はコマノインパルスとマイネルスフェーンしかいなかった。おまけに7人気で2着したガンサリュートも、新馬・未勝利でペルシアンナイト、リスグラシュー、カデナなどと戦ってきた馬で、カデナには0.1差で負けた馬だった。事実、それをセールスポイントにもしていた。

つまり、去年は強さの目安になる馬がいて、その馬たちと1馬身くらいの戦いを挑めていた馬が走ったわけだ。では今年はどうか?

目安になりそうな馬は何頭かいる。
ダノンプレミアム・ワグネリアン・オブセッション・タイムフライヤー・グレイル。
このあたりの馬と戦って、1馬身くらいで踏ん張れていると頼もしさが増す。

エイムアンドエイド オブセッションに0.8差
コスモイグナーツ  ワグネリアンに1.4差
サクステッド    タイムフライヤーに0.9差
スラッシュメタル  グレイルに1.6差
ダブルシャープ   ダノンプレミアムに1.1差
マイハートビート  グレイルに1.3差、タイムフライヤーに1.3差
ロジティナ     オブセッションに1.1差

う〜む…みんな4馬身(0.8)以上突き放されている。
ただし、この中に予想1・2人気のジェネラーレウーノ、コズミックフォースは入っていない。

つまり、ジェネラーレウーノとコズミックフォースが上記の目安系の馬たちに勝てるか、もしくは接戦の戦いができるのならば、ここでも信頼できるというわけだ。

逆に言えば、接戦に持ち込めず4馬身以上負けるようなら、上記した0.8差以上負けた馬たちと大差ないということだ。大差ないならば、人気のない馬から買ったほうがいい。

ジェネラーレウーノとコズミックフォースは、目安馬たちと戦っても善戦できるかな? 

わかりません。でもそれぞれに心配事はある。つまり人気ほど抜けてはいない可能性はある。みんな同じくらいの強さなら、田辺と戸崎の腕で勝ち負けするかもしれないけれど、3着か4着に負けても驚きはしない。

というわけで、今年は1・2人気のどちらかが連対ではなく、どちらかが1着〜4着すると見立てることにした。ナイガシロにしようとは思わないけれど、リスペクトもしすぎないようにしたい。

京成杯は、今年も七草がゆというより、七草雑炊だな。胃袋にはそんなにもたれないかもしれないけど、胃袋にはおいしい。そう自分はお粥より雑炊の方が好きなのだ。


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京成杯・注目馬
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1・2人気の馬と
イェッツト
ロジティナ

ほぼ横一線という見立てなら、できるだけ人気のなさそうな馬から見繕いたい。
ロジティナはコズミックフォースと同じくらいの強さではないかと思っていて、それで予想12人気なら、ふつうに買いたくなる。

1戦1勝馬は苦戦してるけど、横一線なら1戦1勝馬に目を向けてもいいのではないか? 1戦1勝馬は2頭いて、デルタバローズは予想3人気、イェッツトは予想10人気。ならばふつうにイェッツトを買いたくなる。

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競馬専門誌・競馬王の元本紙予想担当。今は競馬王その他にて、変な立ち位置や変な隙間を見つけて、競馬の予想のようなものを展開中のニギニギ系。 著書はなし。最新刊「グラサン師匠の鉄板競馬 最前線で異彩を放つ看板予想家の鉄板録」に再び間借りして、4年ぶりに全重賞・根多の大百科的なものを執筆。

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